超私的・独学で狩猟と野生動物管理について学ぶためのヒント集
<その1:単独猟をやってて感じる「狩猟経験の積み方」について>
独りで銃猟やってて思うのは、獲物を撃って回収・解体する行程というのは、本当に最後の仕上げだということ。それ以前に、可猟区を確認し、地図や航空写真から植生や林道を把握、実際に足を運んで撃てそうな場所を確認、動物の痕跡から生息状況を推定、といった情報収集にかける時間の方がずっと多い。
2016-03-30 20:31:02それだけ時間をかけて獲物に接近しても、撃って外せば苦労が水の泡なので、銃の手入れと射撃練習はもちろん大事。でも、獲物に近づくための仕込みの段階までは、別に狩猟免許や銃がなくても出来るってことは知っててほしい。銃の代わりにカメラを持って歩いても、狩猟の経験値はけっこう上がるよ。
2016-03-30 20:36:58「狩猟免許は取ったけど、誰も狩猟のことを教えてくれない…」ってつぶやきを見ることもあるけど、「じゃあ、あなたはどれだけ地図を読んで、どれだけ山に入ったの?」って聞きたくなる時もある。まずは自分ひとりで出来ることを精一杯やってこそ、人に教えてもらったことが身になるんじゃないのかな?
2016-03-30 20:45:16まあ、そういう私もエゾシカ猟の最初の基礎は、西興部猟区の新人ハンターセミナーで教わってるから、完全な我流じゃないけど、そこにたどり着くまでの情報収集は全部自分でやったよ。今はネットの情報や狩猟体験の機会も多いから、誰か師匠に付かなくても、狩猟の基礎を学ぶことは出来ると思う。
2016-03-30 20:51:26あとはいくら単独猟といっても、地元での人間関係はすごく大事だし、猟友会に所属しないとハンター保険に入るのも難しい。市町村ごとにある猟友会の事務局を探し出して、入会を申し込むくらいのことは自分で出来ないと、地域の狩猟コミュニティにとけ込むきっかけが作れなくて困ると思うな。
2016-03-30 20:59:56銃を持っていると言うと知人から何かとからかわれて嫌だ、という話をTLで見かけますが、職場の同僚からの「あそこならシカ沢山いるからお前でも当たるぞ。ちょっと行って獲ってこい!」という情報には何度も助けられたので、そういう話を聞いたら、とりあえず現場に足を運んでみることにしています。
2016-03-31 13:01:59<その2:狩猟を始める前の情報収集について>
@r_kikyoya フォロー外からいきなりすみません。 罠の免許は18歳から取れるはずだったと思うんですが、どのようなところで話を聞いたら免許の取り方など詳しい話をきけますか?
2016-04-12 02:19:43.@magaragi はじめまして。まずはネットを利用して多方面から情報収集されることをお勧めします。「ハンターになるには」「はじめよう!狩りガール」「県 狩猟 作成」といったキーワードでGoogle検索すれば、必要な情報はたいてい手に入ると思います。
2016-04-12 09:03:01<その3:狩猟に興味のある学生さん達に>
私が尊敬する Cormorant Culler の方が以前話してくださった、「鳥屋の私にとっては、木化けして望遠鏡に鳥を入れるのも、ライフルスコープに鳥を入れるのも大して変わらない。あとは引き金を引くかどうかの違いだけ」という言葉の重さを最近しみじみと噛みしめています。
2016-04-13 12:38:46その方が仰っていた「最近の学生はすぐ銃を持ちたがるけど、フィールドできちんと鳥や動物を見る目を養う努力が足りないと思う」という言葉は、動物調査の経験と科学的視点を持った捕獲技術者を目指す者にとっては金言だと思います。逆に言えば、銃を持たずとも出来る訓練は沢山あるということです。
2016-04-13 12:44:23私自身、何度も同じことを書いていますが、銃の代わりにデジカメを、ワナの代わりにトレイルカメラを持って、動物の姿を捉えるために山を歩くだけでも十分狩猟の訓練になります。もしも狩猟免許取得や銃の所持が難しいという方がいたら、今は焦らないでカメラを持って山を歩きましょうと言いたいです。
2016-04-13 12:54:01狩猟に興味のある学生さん達には、狩猟現場を見に行くのもいいですが、大学の野生動物調査の手伝いや、調査会社のアルバイトなどを積極的に体験することをお勧めしたいです。社会人になってからそういう経験を積むのはすごく難しいです。無理に背伸びせずに、今の立場を最大限に生かしてほしいです。
2016-04-13 20:22:42狩猟はいつでも始められるというか、自分の行動に責任を取れる社会人になってからの方がやりやすいです。でも、学問や研究の世界に触れたり、動物調査のバイトをしたりするのは、学生時代の方が圧倒的にやりやすいと思います。学生というだけで、よその大学の研究室に遊びに行ったりも出来ますし。
2016-04-13 20:31:39これから若い狩猟者がどんどん増えて、野生動物の捕獲事業に仕事として関わっていくようになってくるでしょう。その時は、現場での捕獲技術だけではなく、調査データを分析して報告書を書けるような能力の有無が、捕獲技術者としての差別化を図るポイントになるのではないか、私はそう考えています。
2016-04-13 20:48:52ちなみに、私の得意分野である森林や野生動物管理に関わる知識の大半は、就職後に、独学や、お金を払って講習に通ったりして身につけたものです。だから、人はその気になればいくつになっても新しいことを学ぶことは出来ると思うし、そう簡単に若いもんには負けんよ、という気概は持ってますけどね。
2016-04-13 21:26:24<野生動物管理・鳥獣被害対策に興味のある学生に向けて 2018年版>
将来仕事で野生動物管理に関わりたい学生にしか言わんけど、これから君らが狩猟免許取って、銃を所持して、狩猟者登録して、年にたった数回出猟するためにかかる時間と金があったら、全国各地で開かれている野生動物管理や鳥獣被害対策に関するフォーラムやシンポジウムにどれだけ出れると思う?
2018-11-16 16:45:36銃の代わりにカメラを持て。罠の代わりにトレイルカメラを仕掛けろ。それで狙った場所で狙った動物の写真が撮れるように修行するんだよ。狩猟免許なんか後回しで構わんわ。あとは野生動物関係の論文や報告書を死ぬほど読め。読んだ分だけ自分の言葉にして発信しろ。そういう努力をちゃんとしてるか?
2018-11-16 16:56:28@053124477 私が問いたいのは、例えば、WMOやEnVision等が関わった報告書をどれだけ読んだか? 公的機関作成のシカ・クマ・アライグマ等の捕獲マニュアルは? 麻酔銃の運用マニュアルは? SSとMCの違いは説明出来るか? シカ以外でのSSの成功例は? というレベルの話です。生半可な勉強では到底足りません。
2018-11-17 12:56:34わが国のシカ捕獲認証(DCC)がお手本としている英国の認証制度「Deer Stalking Certificate (DSC)」のテキストとしても使用されている技術マニュアルがこちら。シカ管理に関わる者なら必見の資料だと思う。 Welcome to the England and Wales Deer Best Practice Guides thedeerinitiative.co.uk/best_practice/
2018-11-24 09:50:34