【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」】

横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」01】 第89話です。前回、董承らの反曹操連合に名を連ねた名医・吉平。曹操を毒殺する案を董承に披露しています。しかし、その計画は誰かが聞いていたようです。そんなことは知らない吉平は暗殺の機会を伺っていました。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」02】 吉平を呼びに来る使者。曹操がまた頭痛を起こしたようです。平時の曹操は頭痛に悩まされることが多く、吉平にすぐに来るようにとの命令です。吉平はすぐに支度をするといいます。薬が置いてある部屋からひとつの紙袋を取り出します。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」03】 吉平が到着すると、曹操はすぐに治療するように命じます。ホントはこの時点で吉平の企みを把握しているくせに人が悪いですね。曹操。吉平はいつもどおり薬を煎じ、曹操に差し出します。曹操は薬の匂いを嗅いで、いつもと匂いが違うと言います。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」04】 吉平はそんなことはない、いつもと同じ薬だと言うと、曹操は、それならお前が飲めと言い出します。えっと言う吉平に、再度お前に飲めと申しておるのだという曹操。それとも毒が入っているから飲めぬというのか、と曹操は畳み掛けます。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」05】 吉平、暗殺計画がザルすぎて、簡単に曹操に見破られてしまいます。これが間者とかだったら、秘密がもれないように曹操の言うとおり毒薬を受取り、自決してしまうところでしたが、基本医者の吉平はそこまで頭がまわらなかったと見えます。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」06】 曹操は、吉平たちの企みはすべてわかっているのだと言って、誰に頼まれたのか白状しろと言います。すでに目星はついているのですが、直接の自白が欲しかったのか、曹操はやや芝居がかったセリフ回しを繰り広げます。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」07】 吉平の右手小指を見て、誰かに誓いを立てた証拠だと言う曹操。仲間が誰か、正直に話せば命は助けてもいいと、底意地の悪い質問を重ねます。吉平はもはやここまでと、いきなり笑い始めました。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」08】 何がおかしい、と詰る曹操に対し、吉平は、曹操を殺そうとしている人間は吉平やわずかの人数と思っているのか。天下に数えられるほど多くいるのに、其の名をいちいち言えるか、と曹操を馬鹿にするのです。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」09】 怒った曹操は、吉平を拷問にかけて白状させるように命じます。吉平は庭に連れて行かれ、某たたきの拷問を。どうだ、白状する気になったか、と曹操が聞きますが、吉平は知らぬ存ぜぬを貫き通します。容赦なく某叩きを受けた吉平はついに気絶。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」10】 曹操は、口を割るまで殺してはならぬと言って、一旦、某叩きをやめさせ、牢に入れるように指示します。吉平の様子を見て、死んでも口をわらないなと判断した曹操は、次なる手段を講じるのでした。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」11】 一旦、話はそれますが、横山作品で拷問で無理やり口を割らせるという手段で成功した例で思い出すのは、「水滸伝」の中で、柴進が受けた拷問シーン。この時は、棒打ちなどの痛みではなく、最もきついのが「眠らせない」というものでした。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」12】 どんなに気丈な人でも、長期間寝ることを許されなければおかしくなってしまいます。非常に残酷な拷問でして、たとえ白でも黒にすることが出来ます。もし、吉平の自白が必須条件だったら、もっと残酷な拷問がかけられていたかもしれませんね。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」13】 時間をかければ、吉平から様々引き出せるかもしれませんが、曹操は手っ取り早くこの問題を片付けたいと考えたようです。公卿百官に招待状を出し、曹操主催の酒宴に出席するように手配させます。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」14】 かくして、曹操の館では宴会が始まります。事件に加担していない公卿は、のんきに酒を飲んでその場を楽しもうとか言ってます。曹操の機嫌を損ねるわけにはいきません。さて、曹操はここでひとつ余興を入れると言い出します。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」15】 公卿達の前に引き出されてきたのが、例の吉平です。董承派の公卿の顔色が変わりました。曹操は吉平を指して、医者の分際で自分を毒殺しようとした。ここでその仲間の名前を白状させようと思うと言います。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」16】 曹操は吉平に、大人しく喋れば恥を晒さずに済む、今のお前は薄汚い動物と同じだと言います。吉平は、このような無情な仕打ちを人に見せれば、人々の心は曹操からますます離れるぞ、と返します。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」17】 あくまで黙秘を貫く吉平に対し、再び棒打ちが始まります。思わず気絶する吉平。しかし、今度は曹操、気絶させてはならん、水をかけて起こせと命じます。気絶することを許さず、際限のない棒叩き。公卿達は見るに耐えないと退席を始めます。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」18】 董承派の公卿も、退席しようとしましたが、そこを曹操がそのこ4人、少し待てと止めます。逃げられないように武器を構えた兵士たちが取り囲みます。同志の拷問は見るに耐えんかね、とここでも底意地の悪い質問をする曹操。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」19】 うろたえる董承派の公卿。曹操は黙れ！と指差し、お主らが董承の家で暗殺の相談をしているのを知らないと思っているのか、とつきつけると、董承派の公卿は驚愕。しかし、その場をごまかそうと、何を突然言い出されるのかと答えます。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」20】 まだしらばっくれるのか、と曹操は慶童を連れてくるように言います。慶童は董承の下男。前回、盗み聞きしたのもこの男のようで、慶童は曹操に告げ口をしていたようです。慶童は、董承らが曹操暗殺計画の相談をしていたことを暴露します。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」21】 慶童としては、謀反が失敗したら、親や子どもまで一緒に処刑されてしまいます。そんなたくらみのために巻き添えになるのは真っ平ごめんというわけです。公卿は慶童を掴みかかろうとしますが、兵に取り囲まれてしまいます。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」22】 もう吉平がどうとかということもなく、曹操暗殺計画はバレバレとなっていました。公家たちを牢に放り込ませ、曹操はじきじきに董承の屋敷に乗り込みます。まだこの事態を知らない董承は、曹操を出迎えます。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」23】 なぜ、曹操の招待に応じなかったのかという問いに、董承は病を理由にします。曹操は、自分をどうやって暗殺しようかと悩みぬいたはてか、と言って、家探しを命じます。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」24】 どういうわけか、と尋ねる董承に対し、曹操は、慶童からの訴えがあったと答えます。董承はここですべてを察します。兵士たちの家探しにより、血判状と帝の密勅が発見されます。それを確認した曹操。董承に、覚悟はできているでしょうな、と言います。

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【横山光輝「三国志」講座89「毒殺計画」25】 暗殺計画は、コトが成就する前に発覚したらその時点で終了です。董承はすべてが失敗に終わったことを悟り、何も言わず覚悟を決めたようです。曹操は、董承ら一族郎党ことごとく捕まえるように命じます。