コマ割に見る日本のマンガと欧米のマンガの違い
- wizardrylife
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@wizardrylife コマの「中」の時間について掘り下げていく際に、マクラウドが最初に提示したのがこの絵です。 http://twitpic.com/3w2uv5 写真を撮る人、写真撮られる人達、それに声をかける人達、チェスをしている人達がひとつのコマの中に収まっています。
2011-02-03 23:26:21@wizardrylife マンガが絵と絵の繋がりで成立するなら、この1コマだけではマンガにはならないところですが、この場合はこの1コマは連続的芸術としてのマンガの定義を満たしている、とマクラウドは言います。何故なら… http://twitpic.com/3w3i5w
2011-02-03 23:32:33@wizardrylife ひとつのコマが数コマ分の働きをしているから http://twitpic.com/3w3jkw キャラクターがそれぞれ異なった時間軸を持っているから http://twitpic.com/3w3gk4
2011-02-03 23:35:11@wizardrylife というのが「西洋のマンガは(1コマの中に)複数の時間がある」から、わたしがこの http://twitpic.com/3w2uv5 「数コマ分の内容を持ったひとつのコマ」を思い出した理由です。これは「既知の物語の絵解」的なものかもしれませんが…
2011-02-03 23:40:28@wizardrylife これはちょっと別の話になりますが、藤本さんのツイートにあった栗原氏の「その瞬間に必要なベストの顔が描ける」「しかし複数の時間がある欧米のマンガでは、ただの「ある人の普通の顔」になる」には、日本独特のコマ運び以外の理由があるのではないか、とも思うのです…
2011-02-03 23:45:41@wizardrylife と、一応ここで止めておきます。本当はマクラウドが手塚治虫作品をはじめとした日本の漫画と、アメリカ&ヨーロッパの漫画のコマ運びの様式の違いに言及してたりもするんですが、ここはおそらくそこまで細かい話が必要なところでは無いような気がするのです。
2011-02-03 23:49:59@yokumiruyume 詳細なご説明、本当にありがとうございました。「複数の時間」の意味はよくわかりました。でも、この意味での「複数の時間」、赤塚不二夫とかよく大ゴマ取ってやってましたよね。アメリカのマンガではこれが常態ということなのかな?
2011-02-04 00:07:12@yokumiruyume このツイート" http://bit.ly/i4fijG "にもつながるのですが、コマ割は時間にとって本質的な要因ではないと思います。
2011-02-04 00:10:12まったく同感です。 RT @yokumiruyume: …藤本さんのツイートにあった栗原氏の「その瞬間に必要なベストの顔が描ける」「しかし複数の時間がある欧米のマンガでは、ただの「ある人の普通の顔」になる」には、日本独特のコマ運び以外の理由があるのではないか、とも思うのです…
2011-02-04 00:11:05@yokumiruyume マクラウド氏の議論に限定しますけど、彼は「描かれたものが時間のあり方を決定している」と思っているようですね。でも大ゴマに「複数の時間」が流れるというのは、読者が俯瞰的な視点を取るせいであって、特定の登場人物に自己投入して見れば「単一の時間」になるはず。
2011-02-04 00:15:42@yokumiruyume その意味で "日本では1つのコマには一つの時間しかない。欧米のコマには、その中に複数の時間がある"という区別は、コマ割自体ではなく、あくまで読み方のコードの問題なのではないかな、という気がします。日本人が欧米のマンガを読んだら、たぶん単一の時間を読む。
2011-02-04 00:18:40@yokumiruyume 欧米のマンガにはあまり興味がないので見当外れなことを言っているかもしれませんが、欧米人の「神の視点」からものを見る傾向が、(文学とかではそうでもないのに)視覚的なマンガ表現には強く出ているように思いました。
2011-02-04 00:20:30@wizardrylife そうですね。昔の手塚作品であったような、見開きでみんな好き勝手な事をやっている群衆の中を主要キャラクターが突っ切って行く絵等も、この「複数の時間」に入ってくると思います。それにこの視点から「火の鳥 羽衣編」を見直すと面白いだろうな、とも。
2011-02-04 01:13:24@wizardrylife マクラウドは実は漫画を構成する絵と絵の繋げ方/コマとコマとの間の空白に何が起きているかに重点を置いてるんです。そこはマクルーハンの「メディア論」との関わりにもなってきて話が迷子になりそうだったので飛ばしちゃいましたw
2011-02-04 01:22:57@wizardrylife 実はその「神の視点」であり「特定の登場人物に自己投入しない視点」が、割とはっきりと技術的な部分の話だと分かっちゃう例が http://togetter.com/li/89045 欧米の人って割とデッサンもパースの取り方も生真面目なんですよね…
2011-02-04 01:38:04フリップ翁なら「技術を捨てるだけのインテリジェンスが」とか言い出しそうww わかりやすい!RT @yokumiruyume: 実はその「神の視点」であり「特定の登場人物に自己投入しない視点」が、割とはっきりと技術的な部分 http://bit.ly/f9u86B
2011-02-04 02:11:44今日の栗原良幸さんのシンポジウム、ネットで聞けます。ものすごく面白い指摘が満載なので、マンガ表現の技法や海外マンガと日本マンガの比較に興味がある方は、聞くことをお勧めします。http://www.ustream.tv/recorded/12495041
2011-02-06 19:38:39@wizardrylife すこし付け加えたい気もしますが、今日は体力も時間の余裕もないので。元の栗原さんのお話がネットで聞けますので、よかったらどうぞ。http://www.ustream.tv/recorded/12495041
2011-02-06 19:39:25