ラノベばっかり読んで、いないで!

〜中学生・高校生(中高生)のための、はぢめての新書・選書・学術文庫入門〜
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 少しむつかしめの新書

ほおづきン @kagachi_ecm

講談社現代新書が、ある程度、すらすら読める、内容に、少し、もの足りなさを感じるようになったら、講談社現代新書より、比較的、むつかしめの新書というのもあります。講談社現代新書より、分量も少し多いのではないでしょうか?中公新書です。

2016-02-19 19:59:10
ほおづきン @kagachi_ecm

伊藤聡氏『神道とは何か−神と仏の日本史』中公新書 amzn.to/1ORMvwW 著者は中世をフィールドに、神祇信仰(神道)と仏教の関わりを中心に研究されている方です。

2016-02-19 19:59:35
ほおづきン @kagachi_ecm

この本の特徴は、内容もさることながら、参考文献と索引(さくいん)が充実していることです。参考文献は、直接、本の中で紹介された内容だけでなく、その人の主要な研究や、この分野で、古典と目されている論文までふくめています。

2016-02-19 20:00:10
ほおづきン @kagachi_ecm

以前、博士論文の剽窃(ひょうせつ)問題の時、参考文献リストが引きうつされているのでは?という疑義が、もたれましたが、『神道とは何か』の参考文献リストは(元文献にあたるのは当然ですが)研究の取りかかりとして優れています。

2016-02-19 20:00:56
ほおづきン @kagachi_ecm

別に厚いわけではないのですが、なんとなく読みにくいというか、読むのに、ほねがおれるのが岩波新書です。昔は、岩波新書を1冊だせば、研究者としての本懐(ほんかい)、研究者としての経営も、なり立つといわれていましたが、現在では両方とも、むつかしいようです。

2016-02-19 20:01:25
ほおづきン @kagachi_ecm

応地利明氏『絵地図の世界像』岩波新書 amzn.to/1TtiiqL 日本の中世には〈行基図〉とよばれる日本地図がつくられました。しかし〈行基図〉には、現在の感覚ではウソとしか思えないような地名が日本の周辺に書かれています。

2016-02-19 20:01:50
ほおづきン @kagachi_ecm

日本史や国文学ではなく地図が専門の著者が、その謎に、せまります。

2016-02-19 20:02:15
ほおづきン @kagachi_ecm

藤森照信氏『日本の近代建築〈上 幕末・明治篇〉』岩波新書 amzn.to/1SV9SZq 日本の古建築については太田博太郎が有名で、いくつかの専門書があります。

2016-02-19 20:02:41
ほおづきン @kagachi_ecm

しかし太田博太郎が手をつけなかったのが、文明開化以後の近代建築とよばれる、西洋の建築技術を学んで、日本の建築技術と融合したような建物です。コロニアル(植民地の)建築、イギリス式、ドイツ式など、ちょっとした見方の基本が身につくと、街歩きが楽しくなります。

2016-02-19 20:03:16
ほおづきン @kagachi_ecm

岩波新書の最大の特徴はアーカイブの多さです。新刊は手に入らなくても廉価に古書を手に入れることができるのも特徴です。 小林行雄『古墳の話』岩波新書 amzn.to/1SVakHb いわゆる「三角縁神獣鏡は卑弥呼の鏡」の基本文献です。内容はいまだ色あせてません。

2016-02-19 20:03:49
ほおづきン @kagachi_ecm

岩波新書は、赤版、青版、黄版、新赤版など、表紙の色でよばれることもあり、表紙を見れば、いつごろ書かれたものかが分かります。また、古書でプレミアがついてしまっている場合でも、岩波書店にはリクエスト復刊という制度があり、黄版、青版の新書の新刊が発売されることもあります。

2016-02-19 20:04:52

 さまざまな新書

ほおづきン @kagachi_ecm

まあ、中公新書、岩波新書が難なく読めるようになれば、あらかたの新書が読めるようになるでしょう。いま、ホントに新書コーナーが残念なので、どの出版社が新書をだしているかの一覧表が、必要なのかもしれませんが、今は、さまざまな新書をあげるだけに、とどめておきます。

2016-02-19 20:06:02
ほおづきン @kagachi_ecm

宇野常寛氏『日本文化の論点』ちくま新書 amzn.to/1TtjHxq ちくまプリマー新書の本家にあたる新書です。この本は出版当初には、大学入試の現代文の問題として多くとりあげられたといわれるので、高校の問題集で読んだことがあるかもしれません。

2016-02-19 20:06:47
ほおづきン @kagachi_ecm

多分、語り下ろしなので、話していると違和感がないのですが、論理構造を解析していく中で、論理の破綻というか齟齬がある場合があって、それを見つけだすのも、1つの学問分野になっているくらいです。

2016-02-19 20:07:21
ほおづきン @kagachi_ecm

下條信輔氏『サブリミナル・インパクト−情動と潜在認知の現代』ちくま新書 amzn.to/20HwKur この本はNHKのBSに以前あった『週刊ブックレビュー』という番組で知って買ったのですが、この本を読めば、そのことの不思議さを考えさせられます。

2016-02-19 20:07:50
ほおづきン @kagachi_ecm

そして、この本の結論は案外、『バカの壁』の結論に通じているのかもしれません。人間は考える前に行動していて、その行動は、外部からの情報で決定されているのです。自分の頭で考えることの、むつかしさが、たちあらわれてきます。

2016-02-19 20:09:04
ほおづきン @kagachi_ecm

『梅原猛の『歎異抄』入門』PHP新書 amzn.to/1XCNcfD 梅原さんの『歎異抄』の現代語訳は講談社学術文庫にも収められていますが歴史的な背景まで知られるのは、お得な感じがします。

2016-02-20 09:25:57
ほおづきン @kagachi_ecm

PHP新書というと、極端なものいいで日本の良さを喧伝するようなシリーズの新書もあり、色眼鏡で見る人もいるのかもしれません。が、比較的、読みやすい部類の新書です。

2016-02-20 09:28:04
ほおづきン @kagachi_ecm

岡田尊司氏『パーソナリティ障害−いかに接し、どう克服するか』PHP新書 amzn.to/1gQFf5Z パーソナリティーのいびつさというと、糖質とか池沼のような、ネットスラングに象徴される、自分は安全な場所いるのに相手を揶揄(やゆ)する言葉のように使われますが、

2016-02-20 09:30:49
ほおづきン @kagachi_ecm

正円の人間なんていないのは当たり前のことです。また小石では気付かないようなキズでも、玉(たま)では目立つキズになることもあります。自分を見つめ直す教科書として世渡りの処世術としてあっても損はない知識のように思います。

2016-02-20 09:34:06
ほおづきン @kagachi_ecm

『元素周期表で世界はすべて読み解ける 宇宙、地球、人体の成り立ち』光文社新書 amzn.to/1XCOKpT 化学というと理科の中でも暗記物に近い分野ですが、元素の周期表は、その読み方が分かると、周期表の美しさに驚かされます。

2016-02-20 09:43:51
ほおづきン @kagachi_ecm

ヒ素が、なぜ人体に毒なのか?放射性セシウムより、ストロンチウムの方が危険なのか?このような問いは、周期表を見れば一目瞭然です。

2016-02-20 09:45:52
ほおづきン @kagachi_ecm

荒俣宏氏『陰陽師−安倍晴明の末裔たち』集英社新書 amzn.to/1XCPbQU 荒俣氏が現代の陰陽師に入門する?というような所から、尾ヒレのついた陰陽師の実像にせまります。

2016-02-20 09:50:06
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