#地震予知について ロバート・ゲラー先生のツイートまとめ
- onotoshiaki
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Professor Emeritus (Seismology), The University of Tokyo; ロバート・ゲラー、東京大学名誉教授(地震学)
だいたい、10年間に1度ぐらにM6.5-M7内陸地震(直下地震)は日本どこかで発生する。今晩の熊本地震はその1例だろう。 残念ながら、どこが危ないか、いつ発生するか、正確な予知も長期的予測もできない。 日本は地震国であり、いつでもどこでも有り得る。備えるしかない。
2016-04-14 21:41:36私が5年前にネイチャーに掲載した論文「日本の地震学、改革の時」の公式和訳。 政府の地震対策の問題について参考になると思います。 natureasia.com/ja-jp/nature/s…
2016-04-14 22:04:31東海地震
1960年代、プレートテクトニクスは固体地球科学の基本的な枠組みとして一般的に認められるようになった。多くの国において、大地震の長期予測を行うために、地震活動度とプレートテクトニクスを結びつける研究が進められた。その考えはきわめて単純だった。しばらくの間大きな地震が発生していない「地震空白域」では大地震の発生が差し迫っている、という仮定である。しかし、この地震空白域仮説は実証されなかった2。何万年もしくはそれ以上の時間スケールにおいて、地震や非地震の総すべり量とプレート間の相対運動の量は一致しなければならない。しかし、現在では、このプロセスは、定期的でも周期的でもないことが判明しており、3月11日の地震はこれを確認させるものであった。
しかしながら、地震空白域仮説は1970年代半ば、世界の地球科学コミュニティで流行した。このとき、東海沖のプレート境界こそが、マグニチュード8が起こると考えられる地震空白域である、と何人かの日本の研究者が主張した6。隣接する東南海および南海地域もまた、地震空白域とされた7。これらの地域では1975年以降大地震は発生していないにもかかわらず、いまだに日本政府は全国で最も危険な領域としている。
過去30年以上の間、政府の報道官および推進本部(またその設立前の関連組織)に所属する研究者は、「東海地震」という単語を頻繁に使ってきた。そのため、国民やマスメディアは、東海地震を単なる任意のシナリオではなく、「本当の地震」と思うようになった(日本語グーグルの検索では178万件ヒットする)。その結果、時計が時を刻むように、あらかじめ決まっているマグニチュード8の地震が、近い将来東海地域を確実に襲うと国民に思い込ませてしまった。「東海地震」および「東南海地震」と「南海地震」という言葉は、現実として起こっていない以上、使用すべきでない。
(一部引用)
熊本に地震が発生すると、遠い地域(例えば東京)に緊急地震速報を鳴らすべきではない。「狼少年」のような逆効果があり得るから。
2016-04-15 00:10:54政府の地震動予測地図(ハザードマップでなく、外れマップと呼ぶべき)は熊本の地震も外れた。 pic.twitter.com/f0Gv49tILA
2016-04-15 08:34:02仮説提案者(政府)は”外れマップ”を公表時に”採点基準”を公表しません。従って、客観性欠ける事後評価になります。全ての活断層を少し赤くするが、”特に危険”と言わないならば私はそれを”外れ”と評価します。 twitter.com/itokenstein/st…
2016-04-15 09:20:10物理学者寺田寅彦は1世紀も前に、地震発生が極めて非線型現象であること、「信憑すべき実用的の[地震の]予報は不可能に近し」、と述べた。 今日生きているならば、NHKは寺田の意見を報道するはずがない(笑)。
2016-04-15 18:08:08地震予知ができないのに、気象庁に地震予知情報課がある。 理解できないのは僕だけでしょうか? jma.go.jp/jma/kishou/int…
2016-04-15 21:43:18去年は政府の地震調査推進本部の20周年だった。政府出版の資料集に私の小論文(かなり批判的)は掲載された。 dl.dropboxusercontent.com/u/8943731/Gell… (資料集全体は以下にあるが、丁度今接続はし難い) jishin.go.jp/20years/
2016-04-16 08:28:24地震学は固体地球物理学の1分野。基礎は地震発生のメカニズムと地球内部構造を理解すること。応用は資源探査(油田開発などのため)と防災・減災(ビルの耐震基準決定の情報提供など)。研究の一環として、地震発生は確率過程で、正確な予知はできないと分かってきた。お気に入らないなら仕方ない。
2016-04-16 08:52:57一部の人は地震学者に対して「予知できないならばお前は要らない!」、という。本来、これは毛沢東の文化対革命並の乱暴な勘違い。だが、50年前より一部の研究者は”予知”を打ち出の小槌”として、国民の過剰な期待を誘発した。地震学界はその総括・けじめを行うべき。 @rjgeller
2016-04-16 08:58:06NNNの朝の情報番組は「M7首都直下地震」が30年以内に発生する確率は70%”とされている”と報道した。 だが、誰によって”されている”のか、その根拠は何か、を省略すべきでない。70%云々は無意味で、政府の間違った予測モデルによる。 むろん、首都圏直下有り得るが、熊本直下も。
2016-04-16 09:13:14武田さんの番組出演は1年ちょい。楽しみに期待しています。あの時間帯にNHKの視聴率をゼロにしましょう! @Theater_TV
2016-04-16 17:31:40阪神大震災後、東日本大震災後。。。。。地震が発生する度に、「活動期に入った」と偉そうにいう人(御用学者でも、素人でも)がいるが、知っている限り、客観的な基準は皆無だ。
2016-04-16 21:30:20NHKの局アナと某御用地震学者は「地震の予測は”難しい”」と口を揃える。 「難しい」とまで言えるようになったが、後千年ぐらいすれば「できない」と報道するかも。 NHKの福島のメルトダウン報道を思い出すんだ。
2016-04-16 21:46:06TBSの朝の情報番組は今回の熊本地震は「経験がない」地震だ、と述べた。 1971年(学部三年生)より僕は地震学研究を行い、これまでの45年に亘って知っている大きな地震の全ては”経験がない”地震だった。 地球の年代は46億年で、計測地震学の歴史は100年で、当然のことだ、
2016-04-17 08:36:44