まず第一に言えるのは、青林堂の編集力のなさ。チバレイ曰く2月に話が来て三月中に脱稿、発売日は4月16日とか。自分で書いたのか聞き書きか知らないが、2ページから4ページのエッセイの寄せ集めと言った感じで空白が多い。編集の時間があるわけないわな・・・
2016-04-25 22:26:30それと事実確認が甘い。例を挙げるとチバレイは反原発集会の会場で彼女がしゃべるときに、すぐ近くで歌と踊りをやられてブチ切れたと何度も書いているが、対談ではすみたん曰く
2016-04-25 22:26:47「変な太鼓やらなんやらをけたたましく鳴らしてとにかく大騒ぎ」は戦前のコミンテルンと同じらしいと伝聞を言っているが、これは間違い。
2016-04-25 22:26:59全学連が歌と踊りをやり始めたのは六全協前、共産党が国政議席ゼロになって戦術転換を図る中でできたもの。その先導役だった全国学生復興会議の事務局長は若き日の大島渚で、大衆化を進める中で出てきたのが、いわゆる「歌と踊り」だ。
2016-04-25 22:27:16それと、ぱよぱよちーんは“いつ”自主的に退職したのか、それとも解雇されたのか? 世間か認識しているのは2015年(平成27年)秋のはすみリスト事件、いわゆる「ぱよぱよちーん事件」の直後に彼は自分から辞めたというのがエフセキュアの発表だったはず。
2016-04-25 22:27:46しかし、この本によれば、2013年(平成25年)の夏、チバレイはぱよちんの会社を直接訪問し、日本支社の支社長と会って、ぱよちんは解雇したとの話を聞いている。
2016-04-25 22:28:07これはどちらが正しいのか?チバレイの言うとおりなら、ぱよちんははすみリスト以前の、とっくの昔に解雇になっていたはず。そうなるとエフセキュアは会社の公式見解としてウソを言っていたことになる。・・・って、単なるミスプリだったりしてw
2016-04-25 22:28:21第2点。チバレイはは、福島出身者としてやむにやまれず入っていった脱原発運動で大変な目に遭ったわけで同情はする。しかし読んでいて、「あ〜左から右に行く人って、こうだよな」と思った。
2016-04-25 22:28:36この手の転向は別に珍しくもなんともなくて。過去にはそれこそ日本を揺るがした戦前の日本共産党の集団転向事件もあれば、個人的にもこういう転向をした人は何人か知っているので特に驚きは無い。
2016-04-25 22:28:45ただ、そういう人を何人も見ていて思うのは、おそらくこの方、もう少しすると右翼からも離れるのではないかということだ。彼女が右転向したのは左の脱原発運動から離れたが、脱原発運動は続けたくて、行き先が右団体しかなかったのが原因のようだ。
2016-04-25 22:28:58個人的に、脱原発運動は、基本テクノロジーに関する神学論争になりがちで右左の政治思想と相性がいいとは思ってない。よって政治的右左を廃した脱原発運動団体を知れば、彼女はそちらに行くのではないかなと思う・・・そんな団体無いとは思えないのだが?
2016-04-25 22:29:10第三に、この本の読み方は注意する必要がある。ぱよちん不倫に興味がある人は別として、この本は首都圏反原発連合、しばき隊界隈について知るのに有力な資料なのは間違いないが、あくまでこれは政治的な免疫のない、政治素人が見た姿だと言うこと。
2016-04-25 22:29:26彼女はその中核にいたわけではないし、知識も正直言ってない。よって、チバレイという素人んらこう見えたと言うことは、おそらく内部はこう動いていただろうといった「組織力学」を意識しながら、そして他の資料と参照しながら見ていく必要がある。でないと、内情を誤解する人が多いんじゃないかな?
2016-04-25 22:29:43最後に一言。この本、イニシャルで表される人がやたら多い。NYは野間易道なのは誰でもわかるがその他は男組の高橋くらいしかぼくちんわからん。誰か照合作業してくりぃ〜w
2016-04-25 22:29:56