「アーカーシャの記録」と『ジャーンの書』
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グルジェフの弟子で『グルジェフと共に』などを書いた音楽家のトマス・ド・ハルトマンは、この『無意識の哲学』のハルトマンと縁戚ではあったようだ。そういう点でも、ブラバツキー夫人の思想とグルジェフをつなげて考えるときには、ハルトマン思想が補助線になる面はある。
2013-05-27 22:05:20森鴎外が何回かハルトマンに触れているのは、私も見たことがある。たぶんドイツで鴎外は『無意識の哲学』を通読していたのだろう。ハルトマン思想について何かの媒体に私が書く機会はくるだろうか。その機会があるなら、がんばって『無意識の哲学』読破するかもしれないが、とりあえず積んどく。
2013-05-27 22:15:39.@komorikentarou 乱暴な括り方をすると人智学の狭い概念だったユニバーサル・マインドやアカシックレコードに、ユングの擬似科学が中二病的味付けをして、レノンの「イマジン」的な無政府主義思想と結合したあげく「人類補完計画」でオタクカルチャーに消費し尽くされた感じですね。
2013-05-27 22:18:10いや、そのくくりかたは乱暴すぎだと思います。まず、人智学が神智学から分派したもので、ユニバーサル・マインドや「アーカーシャの記録」(アカシック・レコードはケイシーの変形名)は、ブラバツキーの原典に沿ってもう少し慎重かつ丁寧に捉えかえすべきだと思います。@kakugo_1999
2013-05-27 22:21:20.@komorikentarou 仰る通り確信犯的な端折り方をしてます。何故なら自分の思春期時代、既に古典化していたそれらが何故か「世界の若者が一つになって世界を変えよう」ムーブメントのバイブルになり、直撃世代が作り手になり出した途端「セカイ系」が氾濫した経緯に興味が尽きなくて。
2013-05-27 22:40:55森鴎外と神智学を繋ぐラインとしては、「青い鳥」の作者メーテルリンクとの関わりもあるかも。神智学協会員メーテルリンクの書いた「グレート・シークレット」は「シークレット・ドクトリン」の大衆向け概説書で、偉大な宗教思想、オカルティズムの粋はブラヴァツキーとシュタイナーにあるとしている。
2016-03-05 09:40:37鴎外「青年」で、平凡な日常の背後にある象徴的意義を体験するのは、ニーチェ以降ジンメルを除けばマエテルリンクしかあるまいと書かれている。童話作家としてのメーテルリンクでなく、神智学徒として論じている感じがある。
2016-03-05 09:46:14というわけで昨日はメーテルリンク「グレート・シークレット」英語販を読んだがなかなか面白い。アカシックレコードの源流となるアーカーシャの話も出てくる。この本の「インド」章でインドの思想を色々語り(生半可だが)「エジプト」章で死者の書、「ギリシア」章で前ソクラテス思想を論じている。
2016-03-05 09:54:16ラノベでよく使われる「アカシック・レコード」というのは、エドガー・ケイシー由来だけど、これはブラヴァツキーの「アーカーシャーの記録」論をケイシーが借りたもの。だからアカシック・レコードの蘊蓄を延々と語るのは、まさに原典がブラヴァツキーだからなー。
2016-03-30 23:53:12ウィキペディアの「アカシック・レコード」の欄をみたら私のツイートが引用されていたのをみてびっくり。ちゃんと出典を書かないといけないなーと思ってブラヴァツキー全集をひっくりかえした。ブラヴァツキー全集第四巻555頁。“THE SOUL OF THINGS” (続)
2016-04-27 00:08:58(訳)この研究者たちは、古いアーリアの教義の真理を証明した。アーカーシャが客観的な自然の揺籃であり墓である。アーカーシャは外部の世界(物質的世界)に起こったあらゆる現象、存在したあらゆるものを永遠に記録している場なのである。(1883年)
2016-04-27 00:10:19Akâśa is the cradle and grave of objective nature; and that it holds imperishably the records of everything that ever existed, every (続)
2016-04-27 00:11:18(承前)phenomenon that ever occurred in the outer world. という文章があり、これがアカシックレコードを規定した、最古の由緒正しい一節なのですよー。
2016-04-27 00:11:53そのウィキペディアに『シークレット・ドクトリン』に「アカシック」という言葉がないという説が紹介されていますが、これは違います。「akasic」も「akasa」も何回も出てきます。アーカーシャの記録の話は『シークレット・ドクトリン』以前の著書に既に書かれています。
2016-04-27 00:20:19ブラヴァツキーの著書の中に「アカシック・レコード」という表現はありません。先の文章は「アーカーシャとは、あらゆる事物と事象を記録している場である」というような内容のもので、それをうけてエドガー・ケイシーが「アカシック・レコード」と言っているわけですね。
2016-04-27 00:25:15というわけで、Wikipediaの「アカシックレコード」の項目に私のツイートを引用された編者の方、以下の情報を付記してくださると幸いです。ブラヴァツキーの本の出典を明示しておくのが望ましいと思われるので。
2016-04-27 00:27:24先の引用ではブラヴァツキーは、アーカーシャ=エーテルとしているが、後の『シークレット・ドクトリン』の註では、一般に同義と捉えられがちだが、アーカーシャとエーテルは違うとして、両者の違いを詳述しているところがある。
2016-04-27 11:08:37