ホットミルクとエリみほ

多分に自己解釈が含まれます。期間が開いてしまったので設定にいろいろ齟齬がありますが,ご了承下さい。
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鞄莫迦 @kaban_baka

中の箱を開けると,入っているのはマグカップだった。 「これは?」 「エリカさんも今でもミルク飲んでるのかなって。昨日も一緒に飲んだでしょ?」 「え,えぇ,まぁ…」 みほがいなくなって寂しいから飲んでいるとは流石に言えない。 →

2016-05-14 01:57:59
鞄莫迦 @kaban_baka

「私は前から飲んでたけど,黒森峰を出てからなんだか寂しくて… 勿論,大洗で皆に会えてとても楽しいの。だけど,寝る前は…」 「わっ,私も!」 「え?」 「私もさみしかっ…た…」 言ってしまった。認めてしまった。 「みほと話せて,会えて,嬉しかったわ。」 →

2016-05-14 02:03:50
鞄莫迦 @kaban_baka

みほは顔を綻ばせた。 「私ね,エリカさんが電話をかけてきてくれて,ほんとうに嬉しかった。まるで一人じゃないように思えて,ひとりで寝るのも寂しくなかった。」 「あの時,みほが出てくれなかったら,迷惑に思われたらどうしようって不安だったの。拒絶されちゃうんじゃないかって…」 →

2016-05-14 02:10:07
鞄莫迦 @kaban_baka

「そんなこと思わないのに。あ,でも,戦車喫茶で言われたあれは…」 「あれは!あれは,気が動転しちゃって。いきなりいなくなったみほも悪いのよ。だけど,その,ごめんなさい…」 「ううん,こちらこそごめんなさい。そっか,エリカさんも寂しかったんだ。」 →

2016-05-14 02:14:19
鞄莫迦 @kaban_baka

「な,なによ。」 「ううん,今晩も,電話くれると嬉しいな。」 「えぇ,あなたがくれたカップでホットミルクを入れながらね。」 寝る前のホットミルクは,やめることは出来ないようだ。 終

2016-05-14 02:17:00
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