それでも『「被害者の落ち度を問うことは、加害者の利につながる」という構造』と言ってる時点で危険

井川楊枝 @igawayouji

昨日はHRNのシンポジウムへ。ＡＶスカウトの騙しの手口は悪質で、一刻も早く取り締まる必要がある。「芸能人になれるよ」みたいな誘い方なら、現行法でも詐欺やら強要やら色々と引っかかりそうな感じがしたけど、昨日の話だと、消費者法やら労働基準法やらは適用されず、対応が難しいらしい。

井川楊枝 @igawayouji

HRNは今回、監督官庁の設置、違約金の禁止、人権侵害性（身体の危険性）の高い撮影の禁止…などを提言していて、それによって業界は確実にクリーンになるとは思う。ただ、これらが実現されれば、表現規制を生み出し、末端の女優は食っていけなくなる可能性が高いようにも思えた。

井川楊枝 @igawayouji

SPAの原稿でも書いたけど、ＡＶ業界はある種、ブラックだから成り立っているところもあり、昔のテレビ番組のように無茶振りされる芸人のような女優の存在があって成立する作品ジャンルは多い。単体の売れっ子じゃない女優の生きる道がそこだったりする。普通の絡みだけやって食えるのはごく一部。

井川楊枝 @igawayouji

あと違約金の禁止によって、１０本契約の単体女優などでもいつでも契約を破棄できるようになる。でも複数本契約は、長期的プロモーションの上に立った売り出し方法なので、それが成立しなくなることで、逆に女優の使い捨ては加速する可能性もある。

井川楊枝 @igawayouji

HRNの被害女性救済は何よりも大事。でも、その提言によって変貌する業界が「作品内容はクリーンになったけど、一部の売れっ子女優しか生きられず、しかも使い捨て」と皮肉な結果になりそうなので、法改正は慎重を期した方がいい。

井川楊枝 @igawayouji

ただ結局、一番の問題は、HRNがここまでやる前に業界が問題に対処しなかったこと。PAPSの方とは昨日、話したけど、今、女優の被害相談が相次いでいるらしい。みなさん、ボランティアで動かれていて大変だと思う。伊藤弁護士とは初めて挨拶をかわしたけど、気さくで人のよさそうな方だった。

荒井禎雄 @oharan

だいぶマシな主張にはなって来てるけど、それでも『「被害者の落ち度を問うことは、加害者の利につながる」という構造』と言ってる時点で危険　→　AV出演強要、IPPAは「AV業界は重く受け止めるべき」とコメント　bylines.news.yahoo.co.jp/ogawatamaka/20…

荒井禎雄 @oharan

で、知財協を引きずり出そうとしているのは賢いと思う。AV業界の　”癌”　を根絶したいなら、そこは押さえておかないといけないよね。むしろ、大手メーカーの逃げ場を無くして、その上で対話を続けて落としどころを探るしかないと思う。今のところAV業界の方が後手に回りすぎてるので

荒井禎雄 @oharan

さすがに目を覚まして自発的に業界が動くくらいの事をしないと、HRNのあの手この手の波状攻撃にヤラれ放題になるかもしれん。 で、その結果本当にセックスワーカーが守られるのかって疑問がどうしても拭い去れない。なんでこの人たちは「セックスワークを完全合法化すべき」と言えないのか。

荒井禎雄 @oharan

HRNが「セックスワークの完全合法化を目指します」とか「それによって労働者に与えられて当然の権利を得られるように」とか「AV業界の特に悪質な人間をリスト化し、当局と協力の上で～」みたいな、具体的な話が全然出てこないのが本当に不穏。それさえあれば特に文句はないのに。

荒井禎雄 @oharan

そう、HRN一派の何が嫌って、業界を改善する、AVの被害者を救うだの言っている割に「ここをこうしてこうしたい」という具体的な話になると、急に現実から剥離した「何言ってんだこいつ？」という主張になってしまう点。もっとSW業界の現実を知る人間にヒアリングしてから声を発して欲しかった。

荒井禎雄 @oharan

HRNはアムネスティの報告書の内容をよく読んで方向性を決めた方がいいと思うよ　→アムネスティがセックスワーカーの権利保護に関する方針と調査結果を公表 : アムネスティ日本 AMNESTY amnesty.or.jp/news/2016/0526…

荒井禎雄 @oharan

この一連の井川氏 @igawayouji のツイートは、非常に的確に業界を見ているし、HRNらの主張の危うさも指摘している。HRNはこれだけ大騒ぎしていながら、スカウト・プロダクション・メーカー・制作会社という4つの業種の区別すら危うい感じで、それで切り掛かられても信用できない

荒井禎雄 @oharan

特に、「人権侵害性の高い撮影の禁止」については、実は現時点で「描写」という意味で雁字搦めだったりする。どの審査団体を通すかにもよるけど、バイオレンス色の強い行為（刃物を突き付けるなど）は弾かれる可能性があり、カラミよりむしろドラマパートでNGが出たりも @igawayouji

荒井禎雄 @oharan

そうした審査団体の基準に加えて、新たにカラミ・プレイの内容にも法の手が入るとなったら、ノーマルなカラミ主体のAVくらいしか撮れない。って事は、井川氏　@igawayouji が指摘するように、ごく一部の選ばれた単体女優くらいしか仕事がなくなる。

荒井禎雄 @oharan

さらに井川氏 @igawayouji の意見に付け加えるならば、違約金が禁止されたら、世の中から”単体女優”＝”専属女優”という存在がなくなる可能性もある。専属契約を結ぶ（当然何本と撮影本数が前もって決められる）から、通常より高いギャラが支払われるのであって（続）

荒井禎雄 @oharan

「10本契約して、その前提でのギャラ設定だったのに、1本撮っただけで飛びました」なんて話になれば、誰が責任を取るのかという話に。そんな事になったらおそろしいから、プロダクションもメーカーも怖がって、全ての女優が単品契約になる。そうするとギャラ（女性の取り分）が下がる。

荒井禎雄 @oharan

違約金というと怖いイメージがあるのかもしれないが、現実問題として、そんな契約条項を入れなければやってられないのも事実。そこを悪用して女性を酷い目に遭わせるのは言語道断だが、どっちの立場にも「悪いこと、無責任なこと」をしでかすヤツがいる。その一方だけを庇いますってんじゃ意味がない

荒井禎雄 @oharan

一連のツイートで井川氏 @igawayouji が懸念しているように、HRNの主張を今のまま押し通せば、AV女優や、同じ法律で縛られる事になる他業種のセックスワーカーが、みな平等に今より食えなくなる可能性が高い。中でも「女優のギャラが安くなる」という点だけは避けられない。

荒井禎雄 @oharan

ただねえ、こうやって色々とHRNの主張のマズさや穴を外部から指摘しててもね、結局はAV業界が腹をくくって改善に向けて動かない限りは意味がないんですよ。下手するとごり押しされて意のままって結末だってありえる。本当にAV業界ってそういう面がダメだ。

荒井禎雄 @oharan

先に挙げた井川氏の指摘のように、HRNの主張がそのまま通れば、間違いなくそういう流れになってしまう。今のところ、そうした懸念材料に対するマトモな意見は出てきていない。だからこうやって批判めいた発言を続けなきゃいけない。 一番大事なのはAV業界のリアクションなんだけどねえ…。