金属色の君主/終

七廻のRPまとめ。
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藤倉カタナ_FateUMマスター(PLシキ) @haruna_kayabuki

@BB_GCsenyo が、そう長くはじっとしていない。 ぱっと顔を上げると、クラークの顔を両手でバチンと挟み、 「では正直に言うぞクラーク!もっと!もっとじゃ!もーっと強くなって、どんな敵でも軽く倒せるようになるのじゃ!胸板ももっと厚くならねばいかんぞ!目指せゴリラじゃ!」

2016-07-12 00:40:31
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

@haruna_kayabuki 「うっ」 と短く呻いて、ポカンとした顔をする。 クラウディアを見ながら、クラークはゆっくりと二、三度とまばたきをする。 「つ、強くですか」 少女なりの気遣いの言葉だと察した時には、口が「ほんとうにあなた様には敵わない」と漏らしていた。 →

2016-07-12 00:58:11
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

@haruna_kayabuki まだ少女である小さく細く、丸く、しかし武器を持つその手を、 武器を持たず、しかし殴ることを攻撃の手段としている今は包帯に巻かれたボロボロの手で覆う。 →

2016-07-12 01:03:35
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

@haruna_kayabuki 「ゴリラと言っても種類があるので、あなた様の仰っているゴリラが何なのかはっきりしない限り、どういう風に強くなるべきか悩むところです」 いつも通りを装うように一度話す。そして、 「善処させていただきます。あなたの騎士として、誰かの王子として」

2016-07-12 01:06:08
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

@haruna_kayabuki 「え、あぁ…」 と驚くクラウディアに、そういえば誰にも言ってなかったな、と気づく。 そして照れくさそうに眼を泳がせた。 「…ご報告をいたします。カノウハコという女性の方にプロポーズをいただき、それを受け入れました。」

2016-07-12 13:22:26
藤倉カタナ_FateUMマスター(PLシキ) @haruna_kayabuki

@BB_GCsenyo 「な」 「な…」 「なああああァァァァ…!?」 「…なんじゃ、冗談か」

2016-07-12 20:59:02
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

@haruna_kayabuki いきなりの大声に驚き、体を跳ねらせる。 その後に吹き出し、笑う。 「ジョークだなんて言える口だと思うんですか」 少女の理解がどこまで良いのか分からない。しかし、クラークは子供にもわかるように話してきたつもりだ。 →

2016-07-12 22:12:55
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

@haruna_kayabuki その配慮に、極力嘘はつかないことと、分かりにくい冗談は言わないこと。それ等含めた配慮をクラウディアにしていた。

2016-07-12 22:14:48
藤倉カタナ_FateUMマスター(PLシキ) @haruna_kayabuki

@BB_GCsenyo 「ほ、ほ、本当なのか…。あ、いや…、め、めでたい!めでたいな!!」 動揺の色の濃い顔のまま、上ずった声でそう返すのが精一杯だったようだ。クラウディアはただただ「めでたいなぁ」と繰り返した。 →

2016-07-13 22:00:21
藤倉カタナ_FateUMマスター(PLシキ) @haruna_kayabuki

@BB_GCsenyo 彼女の動揺が突然の報告への驚きによるものなのか、それとも、家族のように思う存在が離れていく可能性を無意識に感じてのものなのか。そのあたりは、クラークには想像もつかなかったかもしれない。

2016-07-13 22:01:53
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

@haruna_kayabuki クラウディアの言葉や動きがぎこちなく、そこに恥ずかしさから来るこそばゆさを全身に感じるクラークもぎこちなく話し出す。 「後日、ハコと共に挨拶と此度の大戦報告をしに参ります。」 この姿のまま、ご報告をしてしまい、申し訳ありません。と続けた。

2016-07-13 22:47:49
藤倉カタナ_FateUMマスター(PLシキ) @haruna_kayabuki

@BB_GCsenyo 「ハコ。そうか、お嫁さんはハコというのだな」 まだぎこちなさの残る仕草で、うんうん、と頷く。 「よいぞ。おまえの連れ合いを、余がじきじきに見定めてくれよう。ーーーもっとも、おまえを選んだ女子なのじゃ。見る目のあるよい者に違いはないじゃろうがな!」

2016-07-15 00:09:47

エピローグ

アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

魔法陣の暴走の後、主君のクラウディアの危機に応じ、そのまま倒れてしまったクラークはスナイプス領の、かつての自室で傷を癒していた。 「…何も言わず、別れてしまったな」 頭に浮かぶのは黒髪の美しい彼女の顔。あとで適当な兵でも送ろうと自分の体の状態を考えて、判断する。 #金属色の君主

2016-07-26 00:00:00
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

ぼんやりと月明かりに照らせれる自室の天井を眺める。 その後に部屋の全体に目をやる。綺麗にされていたことが分かる。一言、必要なもの以外は処分してくれ、とでも言うべきだったか。 ベッドの近くに置いてある背の低い棚にも埃などは積もっていない。

2016-07-26 00:04:51
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

そして花瓶も陶器の白が輝き、活けてある花もおしべとめしべが顔を出している。 あの子はああ言ったが、不器用な子だと理解している。不器用なりの配慮なのだろうか。そう思えば、「ふっ」と息を漏らしながら微笑む。 そうするとズキリ、と傷が痛んだ。大人しく寝てしまおう。

2016-07-26 00:08:29
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

そう思って瞳を閉じて、どれくらいの時間がたっただろう。誰かに触れられている気がして、その感触がとても愛おしくて、懐かしい。 そしてかすかに香る花の匂い。ゆっくりと瞳を開く。 目の前には赤みのかかった茶髪を長く流した一般の女性。あぁ、やっぱりか。とクラークは微笑む。

2016-07-26 00:17:54
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

「どうしたんだ」 そう声をかければ、微笑んでいた女性はムスッとした表情をしてクラークの顔に触れていた手で、クラークの頬を抓った。 「いでで」と頬を引っ張られながら、 「俺は一応怪我人なんだぞ。もう少し扱いがあるだろう」 と困ったように言う。それに女性の表情はもっと険しくなる。

2016-07-26 00:21:12
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

「お見舞いにきたのに「どうした」はないでしょってこと」 女性なりのクラークの真似を挟みつつ、少し強めの口調で口を尖らせた。 それに「ははは」と軽く笑った後、「すまない」そして「ありがとう」とクラークは述べた。 少し拗ねたような表情は残りつつ、女性は指の力を弱めて、放す。

2016-07-26 00:24:28
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

クラークは離れる手を追いかけるように手を伸ばす。そして手を引き寄せて、自分の頬にペタリと触れるように引き寄せる。 愛おしそうに眼を瞑り、女性の手の感触を楽しむ。そしてゆっくり口を開く。 「私を連れて行く気か?それとも呪いに?」 女性の目が細くなる。彼女は自分のせいで死んだ。

2016-07-26 00:37:08
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

忘れるわけない。忘れられない。自分の過ちで亡くした命の一つだ。忘れられる権利なんてない。 「久しぶり、愛しの我が妻ネリネ」 女性、ネリネは複雑そうな表情になる。彼女の口は動くことはないが、また拗ねるように唇を尖らせていく。 「…もっと他に言うことあるでしょ、スー」

2016-07-26 00:48:48
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

「彼女がデキたんだって?あなた」 続けざまに問いかける。きょとんと眼を丸くしたクラークは、目を泳がせ始める。 「私だけってあの時さんざん言ったじゃない嘘なの」 「えっと」と言うだけでクラークはろくな返答を返せない。気まずいと本気で思っているそういう表情をとっている。

2016-07-26 00:53:56
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

脳裏に浮かぶのは自分からアプローチをかけた瞬間、記念日の度あの瞬間、一緒のベッドに練る時、子供を作る時、久しぶりに会って抱き合った瞬間。 自分の顔の熱が一気に引く感覚がクラークを襲う。 「新しい彼女さん、私より美人じゃない。やっぱり顔なの。ねぇ顔なの」 ネリネの顔が怖い。

2016-07-26 00:59:15
アリス@中影SGO【HP39】 @BB_GCsenyo

「す、すまない」 すかさず「それしか言えないの?」のという言葉に返答もできない。 不機嫌そうな顔をしていたが我慢していたのか、軽く噴き出してクラークの胸に顔を押し当ててクスクスと笑い始める。 怪我をしているはずなのになぜか痛いとは感じなかった。どうしたのか、見ていると顔を上げる。

2016-07-26 01:08:41
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