津田敏秀氏が福島県の甲状腺検査データを解析、「甲状腺がんが多発、原因は被ばく」と主張する論文を発表

まとめ「「津田敏秀氏が福島で甲状腺がん多発の論文を公表予定」との韓国発ニュースから始まった議論」http://togetter.com/li/876375 の続編です。 論文はこちらで無料で読めます(2014年12月31日現在のデータを解析)。 http://journals.lww.com/epidem/Abstract/publishahead/Thyroid_Cancer_Detection_by_Ultrasound_Among.99115.aspx 補助データ(2015年3月31日現在のデータの解析結果) http://links.lww.com/EDE/A968
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運小次郎@新党「ペンギンの生活が第一」 @hseino1

追記)「潜伏期間4年として」の根拠が「原発事故の後に発生したと仮定して」って書いてあるぞ。この時点で読む価値ないんでないかい?事故の後に発生したことを示すのに仮定が「事故の後に発生したと仮定した」って、こてこての循環論法なんだが・・・。なぜ、これが査読通った?”@hseino1

2015-10-07 18:17:37

今回の津田氏の論文では、下の元京大原子炉研助教の小出裕章氏の講演とは違って、環境省が青森、山梨、長崎の3県で実施した福島県の検査と全く同じ超音波検査装置と検査手順、診断基準を使用する3-18歳の子供約4500人の甲状腺の対照調査(2012年11月-2013年3月。結果はこちらに公表http://www.env.go.jp/press/16520.html )でB(5.1 mm以上の結節や20.1 mm以上ののう胞がある)と判定された参加者の追跡調査結果の報告書
https://www.env.go.jp/press/press.php?serial=17965
これは2014年3月28日付けの速報版で、正式版は未公開)
を引用文献番号8として一応引用していますが、福島県下の甲状腺がんの発症が福島第一原発事故で放出された放射性ヨウ素によるものと考えたい人たちには、A2判定(5.0 mm以下の結節または20.0 mm未満の嚢胞あり)の割合が福島県と同程度かむしろ高かったというこの3県対照調査の結果をほとんど無視している人が多いものです。なお正式には、福島県の子供との年齢構成の違いを補正した上で比較する必要があることは言うまでもありません。
3県対照調査の結果は2013年7月(プレプリント公表は2013年5月18日付け)に論文になっていますが、これは2013年3月に出された日本語の報告を英訳しただけで、年齢補正済みの地域間比較や福島県の甲状腺検査との比較はまだ行われていません。
Taniguchi T et al. Ultrasonographic thyroid nodular findings in Japanese children. Journal of Medical Ultrasonics 2013;40:219-224.
http://link.springer.com/article/10.1007/s10396-013-0456-1

運小次郎@新党「ペンギンの生活が第一」 @hseino1

なんじゃこりゃ~!3県調査env.go.jp/press/press.ph…は無視ですか?→<小出裕章さんに聞く>子どもの甲状腺がん103人 原発事故との因果関係はナシ?(アジアプレス・ネットワーク) - Yahoo!ニュース headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151007-…

2015-10-07 18:34:09
リンク Yahoo!ニュース <小出裕章さんに聞く>子どもの甲状腺がん103人 原発事故との因果関係はナシ?(アジアプレス・ネットワーク) - Yahoo!ニュース 8月末に福島県民健康調査における甲状腺がんなどのデータが公開された。そのデータに - Yahoo!ニュース(アジアプレス・ネットワーク)

@shun148 さんの福島県の甲状腺検査おさらい解説

シュー @shu_n148

確実なデータは今まさに調査中なので、専門家の見解としてしか言えないから、それを信用してくれない人、間違っていても警告すべきという人とは平行線なんだよね。

2015-10-07 12:13:27
シュー @shu_n148

「有病率=発生率×平均有病期間」は、有病率:検診での発見率、発生率:(以前に発生した)癌が成長して検診で発見可能な状態になる年間割合(検診を継続した集団での年間罹患率)、平均有病期間:検診で診断可能な状態になってから実際に診断されるまでの期間、と定義すれば福島で使える。

2015-09-17 13:11:56
シュー @shu_n148

先行調査にあてはめる場合は平均有病期間5年くらいとすればいい。でも、この計算による発症率を従来の罹患率と比べるのは間違い。比べるなら本格調査の結果と。それと年齢によって発症率が大きくかわるので年齢層を絞らないと使えない。

2015-09-17 13:27:49
シュー @shu_n148

検診の発見率はずっと上の年代までの累積罹患率の先取りやそれに生涯発見されないものを加えたものに相当するのに、従来の小児期に診断されたものだけの割合と比較して50倍だとか言っても意味がない。津田さん自身が年齢が上がるに連れて罹患率が指数関数的に増えると言っていたのに。

2015-09-18 21:13:13
シュー @shu_n148

今まで高校生で結婚した人の年間の割合のデータしかないのに、付き合っている人のいる割合をいきなり調べて比べるようなもの。いつ結婚するかもわからないし、ずっとしないかも知れないし。

2015-09-18 21:36:25
シュー @shu_n148

津田さんの主張は、検診結果を検診によらない甲状腺罹患率と比較しているという一点だけでも60倍とか12倍とかの数字に意味はないと言えるし、地域差も有意差ないのに時間の問題だと強弁しているだけ。御用学者批判を免れているような人で論文を批判的に読める人はいないのだろうか。

2015-10-07 18:23:46
運小次郎@新党「ペンギンの生活が第一」 @hseino1

@shun148 Methodsの最後のほうで「潜伏期間4年は原発事故から症例発見の期間の最大値と仮定した(意訳)」とあります。この時点で「事故後に発生したことを示すための仮定が事故後に発生」という循環論法になっていて意味がないのではないでしょうか。ご意見をお聞かせください。

2015-10-07 18:56:18
シュー @shu_n148

@hseino1 そうですね。ほとんどが事故後発生だと仮定して潜伏期間決めて、説明のつかない結果が出れば仮定が間違っているということだと思うんですが。

2015-10-07 19:58:47

(以下4件まとめ公開後に追加)

シュー @shu_n148

.@hseino1 潜伏期間の定義をエコーで診断可能になってから実際に診断されるまでの期間としているようなので、先行調査に限れば、10歳以下でほとんど見つかっていないこと、診断時平均年令17才であることから7年以下と考えられ、4年というのはそんなに外れていない。たまたまですが。

2015-10-08 07:52:53
シュー @shu_n148

.@hseino1 でも、それは先行調査に限ったもので本格調査ではもっと短くなりますし、症状発見ではずっと長くなったり過剰診断の問題もあるので、4年を一般化して推計できると考えるのが間違いです。

2015-10-08 08:06:08
運小次郎@新党「ペンギンの生活が第一」 @hseino1

@shun148 結果論として先行検査で「4年」は妥当ということでしょうか。本論を読んでもう少しじっくり考えてみます。ありがとうございます。

2015-10-08 08:18:54
シュー @shu_n148

@hseino1 そうですね。事故と検査のタイミングから潜伏期間を決めるというのは全くのデタラメですが

2015-10-08 08:33:57

<福島県の甲状腺検査の段取り>
1巡目=先行調査:2011年-2014年3月(2011年3月18日時点の空間線量率が高い地域から順に、県内全域の事故当時年齢18歳以下の子供全員を検査)、放射線の影響が現れる(と考えられる)前のバックグラウンドの甲状腺がん検出率がどの程度か把握するのが目的

2巡目=本格調査:2014年4月-現在(1巡目と同じ順番で再検査)、甲状腺がん検出率がバックグラウンドとどの程度違うか調べる。ここで見られる差は、理屈上
A) 1巡目で進行の遅い疾患を自覚症状が現れる前の段階でしらみつぶしに検査し掘り起こすことによる検出率減少
B) 時間が経って検査対象の子供の年齢が上がったための自然増による検出率増大(放射線の影響によらない小児甲状腺がんの発生=自覚症状が出て検査を受け診断が確定したものが増大するのは15歳以降であることが知られている)
C) あるとすれば放射線の影響による検出率増大
の3つの変化のオーバーラップです。

3巡目=本格検査:2016年4月から開始予定(1巡目と同じ順番で再検査)
ここで予想される変化は
A) 2巡目より減少
B) 2巡目より増大
C) 2巡目より増大
のオーバーラップで、2巡目と3巡目の比較により3つの変化の大きさがそれぞれどの程度かはじめて判断できるのです。

この甲状腺検査の結果を読むためには

  1. 1巡目の検査結果がバックグラウンドとして使うのに妥当である(すなわち放射線の影響が出ていない=最も被曝線量が大きいと予想される2011年度に検査を受けた地域の結果が最も小さいと予想される2013年度に検査を受けた地域より悪くない)
    ことをまず確認した上で
  2. 1巡目と2巡目、2巡目と3巡目の結果を比較する
    という手順を踏む必要があります。津田論文は1巡目の結果を(2014年12月31日現在で)解析したものです。

甲状腺がんが放射線の影響によるかよらないかの判断のカギは、単に検出率の時間変化だけにとどまりません。
発症年齢:チェルノブイリ事故後の小児甲状腺がんは、事故4-5年後から年齢10歳未満の発症が急増。福島県の甲状腺検査の2次検査結果を見れば、甲状腺がんの診断が確定し治療を受けているのは年齢16歳以上が圧倒的。
遺伝子変異と組織型・潜伏期:甲状腺がんの組織からDNA, RNAを抽出して遺伝子の変異を調べると、組織型・潜伏期の違いにより違った遺伝子変異が生じていることがわかってきました。
潜伏期4-10年:RET/PTC3変異(小児甲状腺がんに多い)
潜伏期7-15年:RET/PTC1変異(成人の甲状腺がんに見られる)
潜伏期15年以上:BRAF変異、RAS変異(成人の甲状腺がんに多い)
福島県の甲状腺検査で甲状腺がんの診断が確定し切除手術を受けた24例の腫瘍組織で遺伝子検査を行ったところ、BRAF変異が67%に認められ、RET/PTC3変異はゼロでした。これは2014年11月14日に第57回 日本甲状腺学会学術集会で発表された結果です(詳しくはこのまとめhttp://togetter.com/li/744279 福島の地元紙、福島民友新聞にも解説が出ましたhttp://bit.ly/1LzC2Gw )。この上は2次検査で細胞診(結節=他と見え方が違う細胞の塊に針を刺して組織を採取し、細胞を顕微鏡で観察して形、構造の異常な癌細胞がないか調べる)を受ける人全員に、細胞診の検体の一部からDNAを抽出して遺伝子検査を行い、結果を通知して意味を説明してあげてほしいものです。

まとめ公開後の追加:@ika_river_c さんの検討

IKA @ika_river_c

詳細わかんないけど、論文なら科学のリングに乗った訳で、ボッコボコにされればいいと思う。 twitter.com/47news/status/…

2015-10-07 12:41:31
47NEWS @47news

「被ばくで発症」と主張 福島事故後の甲状腺がん bit.ly/1Md9YTL

2015-10-07 04:24:08
IKA @ika_river_c

国際環境疫学会のみなさん、忙しいなか大変だとは思いますが「こんなダメ論文批判に値しない」等とおっしゃる事の無いよう、よろしくお願いいたします。

2015-10-07 12:48:34
IKA @ika_river_c

津田敏秀の国際環境疫学会での論文について、問題点のご指摘をいただきましたのでご報告いたします。(元論文の参考に↓) ourplanet-tv.org/?q=node/1984 取り敢えず県内での比較についてですが、須賀川から矢祭までの「県南」に対照群を置いているようです。(続く)

2015-10-07 22:41:36
IKA @ika_river_c

@ika_river_c (続き)このざっくりとした対照群ですが、本来県内で比較するのであれば放射線の低い「会津地方」にすべきなのは言うまでもないんですけど、あえて「県南」に置いたのは「会津は有病率が高かったから」でしょう。これが恣意的に作られたものである事が読み取れます。

2015-10-07 22:49:11

(↑最初の奥村先生の考察で計算した9つの地域別のオッズの絶対値を見ると、地域(8)=会津は2013年度に1巡目の検査が行われた(6)-(9)の4地域のうち、甲状腺癌の発生がなかった地域(9)を除く3地域で低い方から2番目でした。ですから比較の基準に会津が選ばれなかったのは、「会津が高かったから」というよりは「会津より低いところがあったから」というのが正確な表現です。地域別の空間線量率とオッズの相関関係を調べてみたら、おそらくないだろうと思います)

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