【コラム】「別に御社じゃなくてもいいのです」Xでシェアされる「面接ネタ」に見る求職者の本音とは

「3分くらいでわかる週刊X(Twitter)トレンド」
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J-CASTならびにTogetterのnoteに連載中のコラム「3分くらいでわかる週刊X(Twitter)トレンド」をトゥギャッターオリジナルにて掲載します。毎週月曜日、X上で話題になった社会的現象に関するXユーザーならではの反応を解説していきます。

X(Twitter)では就職・転職活動に関する体験談がよく投稿されます。中でも「面接」はとりわけ取り上げられる機会が多い話です。
 
就職・転職活動をする人が必ず経験する選考ステップということもあってか、面接で体験した出来事についての話題は尽きません。
 
ツイートまとめサービスのTogetter(トゥギャッター)が解説する「3分くらいで分かる週刊X(Twitter)トレンド」、今回は「就職・転職の面接」について掘り下げます。

誰もが一度は経験するハードル

「弊社でなければならない理由」を聞かないで

「面接官からの質問にどう答えればよいか悩んだ」という経験談は、面接に関する話題の中でも鉄板です。
 
たとえば、あるXユーザーが「採用面接で『なぜ弊社でなければならないのか』と聞くのは本当に止めたほうがいい」と投稿し、多くの共感を呼びました。
 
投稿者は続けて「別に御社じゃなくてもいいのです。お金が欲しいだけなんです。いくらでも代わりのある会社のくせに自惚れるのはやめてください!!!」とも書いています。

面接ではおなじみの質問ということもあってか、他のXユーザーからも「御社でなければならないなら、何社もエントリーしませんわな」「そのくせ答えたら答えたで『それウチじゃなくていいよね?』とか言われる始末」といった反応が相次いで寄せられました。

いっぽうで、採用側の立場からは「いや、採用する方も切実な疑問なんだよ。我が社でなければならない理由、どうか教えてくれっ(涙)」「会社側として『内定を出したのに蹴られたら困る』ので、蹴らなさそうかどうかを確認する一環として聞いてる」という声も出ています。

求職者と採用者、両視点からの反応を見比べると、この質問が双方にとって「悩ましいポイント」をはらんでいることが伺えます。

面接官の「捨て台詞」は悪手

面接時に採用担当者から心無い言動を受けた、という残念な体験談も散見されます。

大学関係者のXユーザーが、面接で就職希望者の学生に「まぁ、あなたとはもう会うこともないでしょうけど」といった捨て台詞を吐く採用担当者が多いという話を受け、「今の時代、こういう話ってネットでいくらでも広まるので、控えたほうがいいと思うのだけど」と苦言を呈しました。

投稿には「社員にならないとしても、顧客や株主になるかも知れないという発想はないのか」「面接に来る採用希望者はお客様の可能性が十分にあるので、『不採用だったけど良い会社だった!これからも(商品を)買おう!』と思われるくらいしっかり対応しないとまずい」といった反応が寄せられています。
 
また、「先輩から『不採用者が次はお客さまとして出会うかもしれない、という心構えで接するように』と指導された」と語る人事職経験者や、「嫌味な面接の末に落としてくれた面接官が、その後(就職先の会社へ)営業として売り込みに来たことがあった」というリアルな実体験を投稿する人もいました。
 
採用担当者の言動が、その企業全体への印象を左右する要因になりうることが分かる話です。

失敗続きの流れを変えたスイッチとは

 面接の攻略方法や、成功体験についての話題も拡散されやすい傾向にあります。
 
面接で失敗続きだったというXユーザーが「は?知らない?私を?」「私を採用しないとか頭がおかしいのでは?」といった具合の強気な態度で面接に臨むようになってから(採用オファーで)引っ張りだこ状態になった、という体験談を投稿して反響を呼びました。

「本当かしら」と思ってしまいそうな話ですが、投稿者と同じように自信たっぷりの態度を心がけた結果面接が上手くいった、という似たような体験談が複数寄せられています。
 
積極的な態度が受け入れられやすい理由としては「堂々としゃべれる人間の方がよい人材に見える」「明るくて自信に満ちてると『こいつ強いな』と採用したくなるのかも」「どんなに素晴らしい経歴でも面接で上がりまくると落ちちゃうからな…自信ってホント大事」といった推測が出ています。
 
いっぽうで「その代わり入社したらものすごい期待を寄せられる可能性があるから、環境にもよるけど相当な実力がないと大変かも」という冷静な視点も。
 
面接に関するXでの話題を見ると、求職者だけでなく、採用担当経験者側の見解も積極的にシェアされていることが分かります。面接には精神的な不安や緊張がつきものですが、Xで拡散された過去の事例を辿ると役立つヒントを得られるかもしれません。
 
以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊X(Twitter)トレンド」でした。

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