2016年7月24日

「再生医療・遺伝子治療の未来へ~リスクとベネフィットを考える~」シンポジウム内容の要約とまとめ

2016年7月23日13時ー16時ベルサール秋葉原にて開催された日本再生医療学会主催のシンポジウムの要約とまとめです。
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なつき @natsukissweet

再生医療学会主催シンポジウム「再生医療・遺伝子治療の未来へ」に参加してきました。遺伝子治療、再生医療、レギュラトリーサイエンス、患者さん側、其々の立場と観点から考えられるリスクについての講演と、パネルディスカッションの形式です。

2016-07-23 16:34:49
なつき @natsukissweet

大阪大学、金田安史先生「加速する遺伝子治療製品の実用化とゲノム医療への対応」アデノシンデアミナーゼ欠損症(ADA)についての遺伝子治療は手法が発見されてから承認をとるまでに14年かかった。承認にこぎつけることができたのは財政支援があったことと大手製薬企業であるGSKが途中から

2016-07-24 13:06:40
なつき @natsukissweet

参入し、引き継いでくれたという背景がある。臨床研究データをそのまま承認申請に利用できたことで企業が参入しやすかったのではないかと思われる。また、リポタンパクリパーゼ欠損症に対する遺伝子治療薬グリベラが2012念に承認されているがこちらも企業からの資金支援と

2016-07-24 13:19:13
なつき @natsukissweet

何度も再評価を繰り返し有効性を示すことで承認を獲得できたのだが、薬価が高くなかなか普及しづらい現状である。2015年に承認されたアムジェンの腫瘍溶解ウイルスによるメラノーマ治療薬、これは治験デザインが素晴らしかった(対照群の置き方や対象患者さんの選択等)。

2016-07-24 13:24:04
なつき @natsukissweet

遺伝子治療はこの他に癌、パーキンソン病、aadc欠損症、循環器疾患、感染症など様々な疾患を対象とした研究がすすめられている。

2016-07-24 13:27:23
なつき @natsukissweet

国立成育医療研究センター絵野沢伸先生「臓器移植・再生医療にみる医療のなかの科学」医学研究に必要なヒト由来研究資源のヒト組織バンクを設立するために幾つかの工夫を行ってきた。例えば一般協力者にも参加していただき意見をもらうこと、模擬患者を想定し演習を行うことなど。

2016-07-24 13:36:50
なつき @natsukissweet

そこでインフォームドコンセントの在り方の議論もしたが、患者さん側には「研究内容を聴いてそこから判断をしなければならない苦痛」があることを初めて知った。また、市民パネルを設け、ネット会議で2年間広く一般の方々からの意見を募ったという経緯もある。このように医師と患者さん間の

2016-07-24 13:43:53
なつき @natsukissweet

相互的なフィードバックが重要であると考える。重い肝臓疾患をもって生まれてくるお子さんにはこれまで両親などの肝臓をドナーとする生体部分肝移植を行ってきたが、現在これに代わる肝細胞移植による治療が期待されている。肝臓の移植は年間多数実施されているが、

2016-07-24 13:48:29
なつき @natsukissweet

この時移植に余剰な部分は切り落とされる。その余剰部分から細胞を採取し、凍結保存しておき、必要な時に患者さんに移植することが可能となる。また、同様の手法をES細胞を用いて実施できないかと模索している。

2016-07-24 13:50:37
なつき @natsukissweet

国立医薬品食品衛生研究所、佐藤陽治先生「再生医療の安全性評価のための科学」治療にはハザード(発生原因)×曝露(発生確率)=リスクという式が成立するが、再生医療の細胞治療はその投与用量と反応性の相関が不明であったり、ヒトでの反応確認がなされていないことからリスクがわかりにくい。

2016-07-24 14:25:01
なつき @natsukissweet

今後はハザードを解明し、それを減少させていかねばならない。我々の機関では遺伝子解析による未分化マーカーの解析による評価を行っているがiPS細胞に関していえば10万個に1個の割合でも残留している未分化細胞を検出することが可能であり、これは世界最高水準である。

2016-07-24 14:27:30
なつき @natsukissweet

このようなリスクを回避するための技術や検出法は非常に重要であるが、一方で検出法には能力と限界がある。安全性を担保するための試験は必要であるが、網羅的に試験すると費用が跳ね上がり、例えば企業参入などが難しくなってくる。

2016-07-24 14:32:00
なつき @natsukissweet

そこでデータの安全性と有効性をリンクさせ、試験の要・不要の判断を行うといったレギュラトリーサイエンスという概念が必須になってくる。

2016-07-24 14:33:55
なつき @natsukissweet

立命館大学大学院、坂井めぐみ先生「患者にとっての臨床研究とリスク」1955年頃から車イスの普及が始まったが当時は病院に配備される数が少なく、当時、脊髄損傷患者など車イスを必要とする患者さんは退院が難しかった。そんな中、1959年に脊髄損傷患者の僚友会が発足、

2016-07-24 14:40:28
なつき @natsukissweet

医療機関への要求を行えるようになった。1996年、神経再生治療に対する基金がイギリスのシステムをモデルとして設立された。また、2000年頃から僚友会と医師たちとの懇親会が開催されるようになり、互いの意見交換がなされるようになってきたという歴史がある。

2016-07-24 14:43:58
なつき @natsukissweet

2000年当初は神経細胞の再生医療に関する指針などがない状況であった。例えば当時は臨床試験でのリスクにおいて医師から受ける説明は専門用語ではなく理解しやすい言葉に置換されていたが、そのせいで曖昧なものとなっていた。また、医師は痛みや後遺症に対する

2016-07-24 14:57:45
なつき @natsukissweet

患者さんの不安などをくみ取れていないなど、医師と患者との間でインフォームドコンセント上での認識の食い違いがあった。双方話し合うことでこの食い違いを解消し、わかりやすい表現よりも具体的で正確な表現を求めるといった改善につなげることができた。

2016-07-24 15:02:00
なつき @natsukissweet

このように医師と患者団体が考えるリスク認識の違いを明確化し、臨床研究へ患者さんの意見をフィードバックさせるといった、患者団体の自律的関与は大変重要なことと考えられる。

2016-07-24 15:04:25
なつき @natsukissweet

以上、4演者における再生医療シンポジウムの内容の要約でした。内容に関して認識の間違い等、何かお気づきの点がございましたらご指摘いただければありがたく思います。

2016-07-24 15:06:58

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