白野つゆりの記録 黄昏町の怪物

黄昏町の怪物
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片道高校集団失踪事件

片道高校集団失踪事件とは、2016年7月28日-8月10日にかけて
○○県○○市で発生した、集団失踪事件である。

日没に前後して前触れもなく失踪し、証拠が一切残らないことから
調査は難航を極めている。

被害者記録

氏名:白野つゆり
年齢:18

家族関係は希薄、
片道高校からの帰宅時に友人の九条晶子と共に失踪。

現在、安否不明。

千紗🔞 @et_vulnerant

白野つゆりが迷い込んだ時の記録 pic.twitter.com/dY9SLCF220

2016-07-28 21:52:30
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千紗🔞 @et_vulnerant

『気が付くと君はひとりきり。 黄昏色の街は知らない場所のはずなのに、妙に記憶に引っかかる。 聞こえてくるのは怪物の息遣いと、怯える住人たちのささやき声。 君は、この町を抜け出すことができるだろうか。』 shindanmaker.com/541552

2016-08-03 21:53:50
千紗🔞 @et_vulnerant

前日譚 友人が、似顔絵を描いてくれた。 白黒で、しょーこちゃんと、私の絵。

2016-08-03 21:59:00
千紗🔞 @et_vulnerant

@garetisa 「ふふ、しょーこちゃんと、お揃いね」 『ふふ、そうだね。お揃い。嬉しくなるね、ゆり』 お友達、幼馴染、親友。 そんな風に、思っている。 九条晶子、うつくしく、可憐な人。 私なんかに、かまってくれる、とても優しい人。

2016-08-03 21:59:11
千紗🔞 @et_vulnerant

@garetisa なんだか幸せすぎて、怖くなる。 隣を歩く、しょーこちゃんの手を握る。 『どうしたんだい?ゆり』 「…なんとなく、なの」 くすくす、二人で笑いあって、 家までの道を歩く。

2016-08-03 21:59:26
千紗🔞 @et_vulnerant

@garetisa くすくす、くすくす、笑い声が、響いて ぷつん、と…消えた。

2016-08-03 21:59:34

1日目

千紗🔞 @et_vulnerant

[ハンドアウト]気が付くと、薄暗い路地を歩いている。視線を感じて振り向くと、割れた地蔵が片目で君を見ている。《開始地点[町]shindanmaker.com/541547#黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541552

2016-07-28 21:57:21
千紗🔞 @et_vulnerant

…ここはどこだろう。 ふと気が付くと、私は薄暗い路地を歩いていた。 ビルとビルの合間から、赤々と燃える黄昏の空が見える。 学校からの帰り道、隣を歩いていた友人の姿はない。

2016-08-02 17:46:06
千紗🔞 @et_vulnerant

@garetisa 「しょーこちゃん…?」 思わず、声が漏れる。 人気のない、薄暗い路地に怖気が走る。 視線を感じた気がして振り向くと、 ビルの合間に打ち捨てられた、赤い前掛けのお地蔵様の姿。 割れた頭に残る片目が、こちらを見ていた。

2016-08-02 17:47:49
千紗🔞 @et_vulnerant

[町]「君は人?怪物?」竜尾を揺らす女に隙はない「私は怪物」《力3以下は見逃され力9以上は勝利【魂+1】、その他は死亡【魂-1/異形『複口(力+2、探索+1)』『三ツ目(力+1、探索+2)』どちらか入手】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547

2016-07-28 21:58:11
千紗🔞 @et_vulnerant

@garetisa 薄暗い路地を当てど無く歩き続ける。 此処は何処だろうか、何故此処に居るのだろうか。 疑問だけが湧き続ける。 「しょーこちゃん…相澤せんせぇ…」 俯いて呟いた、か細く響く声に、答える声は、無い。

2016-08-02 17:49:38
千紗🔞 @et_vulnerant

@garetisa ぽたり、ぽたりと、地面に丸く、黒い跡。 「ふっ__っ__」 口を突いて出る嗚咽。 蹲り、口元を手で覆う。 怖い、怖い、怖い。 此処は何処、帰りたい。

2016-08-02 17:50:31
千紗🔞 @et_vulnerant

@garetisa 滲んだ視界の端を、ひらり、と 赤い何かが横切るのが見えて、顔を上げる。 瞬き、頬を滑り落ちるのを其の侭に、 視界に広がる光景を理解しようとする。 長い長い、赤い髪。 ぽたり、ぽたり、零れ落ちる赤い雫。

2016-08-02 17:51:20
千紗🔞 @et_vulnerant

@garetisa 後姿の其の■の、髪の合間に覗く其れは、 黄昏の光を照り返し、怪しく輝く緑色の鱗… 『貴方は人ですか?怪物ですか?』 ゆるり、と振り向くのは、 頬に、腕に、鱗の生えたその姿。

2016-08-02 17:52:45
千紗🔞 @et_vulnerant

@garetisa 『私は、怪物なのです』 うっそりと、焦点の合わない瞳で笑い 竜尾をくねらせる、美しく、悍ましい、■。 「ひっ…」 ぺたり、と、腰が落ちる。 動けない、怖い、本能的な恐怖。 蛇に睨まれた蛙の様に、かたかたと震えることしか出来ない。

2016-08-02 17:53:26
千紗🔞 @et_vulnerant

@garetisa 『嗚呼、貴方は未だ、人なのですね』 懐かしい者を見るように、その眼が細まる。 その眼が、余りにも優しげで…呆然と見上げることしか出来なかった。

2016-08-02 17:54:34
千紗🔞 @et_vulnerant

@garetisa 『■■■、どうしたの?』 『いいえ、なんでもありませんわ』 遠くから、その■に掛かる声。 返事をして、私の前からその■は去って行く。 薄暗い路地を抜け、黄昏に染まる道の先へ。 …私は唯、見送ることしか出来なかった。

2016-08-02 17:55:49
千紗🔞 @et_vulnerant

@garetisa 見逃された【魂11/力0/探索0】

2016-07-28 21:59:52

2日目

千紗🔞 @et_vulnerant

[町]「助けて下さい、兄弟が浚われて」白兎が君の足元に縋る「お礼は致します」《所持異形2つ以上で[遊園地shindanmaker.com/568256]へ行ける/既に助けた後なら【魂+3】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547

2016-07-29 08:24:07
千紗🔞 @et_vulnerant

@garetisa 黄昏に染まる町を歩く。 何処へ?…何処かへ。 行く当てなど在りはしない。 時折、ひそひそと囁きあう、怯える人の気配。 近付いた途端に消えていく。

2016-08-02 18:04:25
千紗🔞 @et_vulnerant

@garetisa 立ち並ぶ民家、赤錆びたトタンの屋根。 時折聳え立つ、薄汚れたモルタルの四角い建物。 『■■ビルヂング』 …知らない、名前。 目を逸らして、歩き続けようとした時、 きぃ、と、建物のガラス戸が開く。

2016-08-02 18:05:04
千紗🔞 @et_vulnerant

@garetisa 虚ろな暗闇から踏み出して来る、ふわふわとした、小さな前足。 …兎? 跳ねる様に飛び出し私の前に来ると、2本足で立ちあがる。 『君、すまないが、吾輩を助けて欲しいのである』

2016-08-02 18:05:57
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