【ヴァルプルギスの華燭】一日目夜

晩餐、交流フェイズ
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ジタ・トリウィア @walp_zi

「リーズヴォルプに倣って名乗るなら、……吸血鬼の『異端』、かな」 上手く倣えてる気がしないな、と首を傾げつつ、困ったように小さく息を吐きながら。 「まあ、好きに呼んでくれるといい」 ゆるりと真白を伏せ、唇に笑みを象らせた。

2016-08-07 23:35:45
アルティメット @ultbeelz

「改めて妾も名乗ろう。妾はアルティメット。蟲の王たる究極体の"触角"だ」 蜘蛛は豪語せんばかりに声を張る。席についていてもフードに隠れた顔半分は表情が読めないものの、さも楽しげであった。 「素性、経歴、種族は気にしない。尊ぶ柄でもないのでさらに吐くが、妾は真に強き種を求めている」

2016-08-07 23:43:40
アルティメット @ultbeelz

"本体"は強き者を、"装飾"は相手を定める。 このパーティの目的は強きモノを求めることと、共に生きるに値する者を見定めることにあると認識している。 女人は喋りたい、とばかりに声高にあげる。久しく人としてコミュニケーションをとるのも久しい。 「手始めに、好きなものなどはあるかしら」

2016-08-07 23:44:48
アルティメット @ultbeelz

男性陣に限らず、席を同じくする女性らにもどうだ、とばかりに首を傾ける。口元を引き結び、フードの奥に秘められた銀糸のよな髪が揺れた。

2016-08-07 23:46:43
くちなわ @cuchinawa

「くちなわと名乗ろう。神母焼きし火。その一つの名残が我である」 酒杯を傾けた。 「酒を好み、之を造る人を好む」 煮魚をつついた。 「肴を好み、之を料る人を好む」 傍らの鋼剣を叩いた。 「戦を好み、之に臨む人を好む」 蛇目の女はにっこりと笑った。 「故に、我は人が好きである」

2016-08-08 01:05:44
ヤマナ @akumayamana

ふん、と上機嫌そうに、鼻を鳴らした。 「これで、全員名告ったか?  ……俺が好きなのは、戦じゃ」 愛刀を愛おしげに撫でる。 「そして、強き武人を目指しておる  ゆえに、技を競い合える強敵がいる戦場こそが、好きなのだ」

2016-08-08 10:04:28
リーズヴォルプ @varp_m_rizvolp

ヤマナ、マリア、ジタ、くちなわ、と既知であったアルティメットを除いて名乗られた名を転がす。ぴこぴこと耳を揺らし顔を綻ばせる。五つとも良い響きだ。 「剣持つ者の、その武器と並べられるというのは、光栄なんじゃろうな、うむ、悪い気はせぬよ」 ヤマナに返しながら、受け取った次の酒を一口。

2016-08-08 11:12:10
リーズヴォルプ @varp_m_rizvolp

傭兵というのは数度相手したことがある気がするが、その中にはこの男ほどの使い手はいやしなかった、と思う。 「吸血鬼とは、初めてお目にかかる」 少し目を丸くしながらジタへ。異端とは、気になるものの問うのは不躾だろうと飲み込んで。 好きなもの、と言われて瞬く。好きなもの。

2016-08-08 11:12:31
リーズヴォルプ @varp_m_rizvolp

考えてみたことがなかった。 くちなわは人が好きと言う。ヤマナは戦が好きと言う。彼もそれらを好むけれど、しかし明瞭に宣言するほどではない気がする。近くにあった林檎を一つ掴んで手の中で転がす。瑞々しい果実なども好きだ。でも何かが違う気がする。少し考えて、

2016-08-08 11:13:13
リーズヴォルプ @varp_m_rizvolp

「……ふむ。森は好きだ。風で梢の揺れる音、生き物の鳴き声、草の香り、うむ、好ましいと思う。それら以外にも、大抵のことやものは好ましいと思う」 ああでも、独りは得意じゃない、と呟いたのは微かな声で。 それを誤魔化すように林檎にかじり付く。よく熟れた実はとても甘く、すぐ平らげた。

2016-08-08 11:24:52
ジタ・トリウィア @walp_zi

リーズヴォルプの言葉に、おや、と首を傾げた。 「俺が初めての吸血鬼かい。なら、少し申し訳なくなるな」 からから、と笑いながら、葡萄酒を煽る。ゆるりと体温が上がっていくのを感じながら、目を伏せた。思案するは、アルティメットの問い。 「嫌いとか苦手はいっぱいあるけどな」 息を吐く。

2016-08-08 12:23:55
ジタ・トリウィア @walp_zi

「……ああ、まあ、そうだな。月は好きだ。特に、大きなまあるい月がね」

2016-08-08 12:24:03
マリア・ガルシア @ro_akiyui

好きなもの、と頭の中で復唱する。好きなもの。あまり考えてこなかったことだ。マリアはマリアの進むべき一種の信仰の下に生きてきた。そこにおいて、好きなものというのはさして重要な事物では無かった。人、戦、森、月。他の者が口にしたそれらに、首を傾げ、それからまた姿勢を正す。

2016-08-08 12:39:40
マリア・ガルシア @ro_akiyui

「私は命を、人の心を愛します」 それは神とも言うべき世界が与えたもの。であればマリアはこれを愛す。しかし、これは信仰だ。好きなものではないのではなかろうか。考え込むように一拍。口を開く。 「私は己が命の機構、その性質を厭わぬ者を好みます。我らであれば力、或いは武勇」

2016-08-08 12:40:15
マリア・ガルシア @ro_akiyui

「であれば、私にとって戦う者らは好ましく見えます」 そしてそれが真に強いのであれば、これ以上はありません。そのように付け加えつつも、これもまた信仰の一つではなかろうかと、マリアは頭を悩ませた。

2016-08-08 12:40:40
アルティメット @ultbeelz

銘銘、我之が好みという言葉は抽象的ではあるが、確かに真から愛するのだろう。 雲をつかむよにふんわりとしたものではあるものの、それもまたある種自然であり、純然と『資格』があるのだろう。 特異的な好みを表す者らは、その人物の気質をよく表している。 「問うておいて妾が答えておらなんだ」

2016-08-08 22:19:46
アルティメット @ultbeelz

骨付き肉に手を伸ばす。その表面を観察するよにしてから口をつけた。美味い。 「妾は食事を好む。美味いものを食わせてくれたり、分かち合えたりするものを好む。  腹がすいていれば分け与え、互いに飢えれば食い合って生き永らえることを許容してくれるものがいい。  ともかく、妾は食事が好き」

2016-08-08 22:20:37
アルティメット @ultbeelz

生きる者が生きるべく活動する根源のひとつが少しばかり他の生き物と異なっている。 肥大した欲望は留まることを知らない。だからそれを受け入れてくれる者であればなお良い。 ――食事が好きだからといってその牙は獣ほど頑強ではない。中々噛み千切れずあぐあぐと苦戦し、顎を休めた。

2016-08-08 22:22:12
リーズヴォルプ @varp_m_rizvolp

ジタの言葉にそうなのか、と首を傾げる。己は構わないし、なら別に良いのではと彼は思うのだった。とてもざっくりとしている彼の思考はつまり基本的に大雑把だ。細かいことはよっぽどのことがない限りは気にしない。おおらかといえば聞こえはいいが。 好きなものは六人分出揃った。

2016-08-09 01:43:42
リーズヴォルプ @varp_m_rizvolp

それぞれの答えから会話を広げていくべきだろう、とは彼は思う。思うけれど特に続けるための言葉が見当たらない。ので、 「各々の好きなものは知れた。嫌いなものは、まあ後からまた知れば良かろ」こちらは様々あるだろうしの、と区切って、

2016-08-09 01:44:36
リーズヴォルプ @varp_m_rizvolp

「であらば、昼の続きをするのが手っ取り早かろうと思うがの。我らはその為に集まったのだろう?」 こうして言葉を交わすのも良いと彼は思う。朽ちた森には会話する相手すらいなかったのだ。ひとの声と言うのは良いと、彼は思う。聞いているだけでも満足してしまいそう。けれどそれだけでは足りない。

2016-08-09 01:45:02
リーズヴォルプ @varp_m_rizvolp

言葉を交わすためだけにここに来たわけではないのだし。 早急すぎるかのう、とはやや間延びした風に言って。

2016-08-09 01:45:22
くちなわ @cuchinawa

「言葉は時に剣成るや。時に声を交えるも善かろう」 清酒を一息で飲み干した。 「しかし我等等しく力の朋輩なれば。力で語るより強き言無し」 名残惜しげに、席を立つ。 「今宵は此にて充分。一夜にて物を語り終え、千夜を待たず首を取らるるは愚也」 ちらと空けずの酒を見つ、頬を掻いている。

2016-08-09 03:52:00
ヤマナ @akumayamana

「君(くちなわ)」 これだけは伝えておこうと。 「よい血を戴いた。『呪怨』も、喜んでいた  これはもう、『呪解』と名を変えてもよいかもしれぬ」 腰より取り出し、鞘を手ぬぐいで拭う。 「あれは、君の勝ちだった」 それだけだ、と手をひらひらと振る。 夜を終えるなら、往くがよいと。

2016-08-09 11:49:35
くちなわ @cuchinawa

「ん」 くちなわは微笑した。 「我も良い技を戴いた。変炎の法を『登蛇』、捌きの法は『氷山』と、そう名付けようか。必ずや修め、磨き、卿に披露しよう」 剣に鞘は無い。代わりに椅子の縁へ鍔を軽く打ち付け、金打とした。

2016-08-09 16:42:11
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