「人工知能のための哲学塾」発刊記念ツイッター討論会

「人工知能のための哲学塾」という書籍が発売になりました。 人工知能のための哲学塾 http://www.bnn.co.jp/books/8210/ 続きを読む
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山本貴光 @yakumoizuru

#ai哲学塾 また、哲学においては、古来、人間やその精神がどのような働きをもっているのか、ということを大きな一つのテーマともしてきました。三宅さんがおっしゃっているように、西洋哲学のみならず、東洋の思想においても同様の試みがさまざまに行われてきたわけでした。

2016-08-11 12:09:51
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 人間の内面については、自然科学と同じ方法を取ることは部分的に可能ですが、そもそも自己に対して世界を対象化するという姿勢は、1630年前後にフランスのルネ・デカルトが明確にした態度でした。それは自分から初めて確実な推論によって学問を体系化する試みでした。

2016-08-11 12:10:52
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 そこで出て来たのが、「我思うゆえに我あり」でした。つまり疑い得ない自分からはじめて、世界を知ろうとする試みです。しかし、知能について語ることは、この「我」という内面に奥深く入って行くことです。

2016-08-11 12:11:55
Hiroshi Inukai フィンピーと犬飼博士 @POLYGONINUKAI

#ai哲学塾 読んでるみなさん、好きな発言にどんどんリプとかコメントしてくださいね。

2016-08-11 12:11:56
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学 どんどんと自分の考えをつぶやいてくださいね。ハッシュタグを老いながら書いているとtogetter で読み返すと不思議に同期しています。

2016-08-11 12:12:58
Takumi Ohyama @takumiohym

#ai哲学塾 @yakumoizuru そうですね。「人工知能」の「知能」以前に、人間の「知能」も自明ではないですものね。

2016-08-11 12:14:24
山本貴光 @yakumoizuru

#ai哲学塾 人間の内面、そのままでは目に見えない心や精神(mind)と呼ばれるものの作用や正体を、どのようにして目に見えるようにしたり、捉えられるようにするか。これは目下もなお、さまざまに試行錯誤が重ねられている問題でもありますね。

2016-08-11 12:14:37
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学 たとえば光と時間について考えてみましょう。物理的において光と時間の理論は1905年と1915年に相対性理論として形成されました。

2016-08-11 12:15:23
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学 しかし、人間にとっての時間、人間の時間にとっての光とは何か、つまり生きる主体として時間とは何かを探求したのがベルクソン、光について探究したのギブソンでした。

2016-08-11 12:15:35
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学 ベルクソンはそこで内側から生み出される時間を、ギブソンは環境において光の列が形成する認識を見出します。

2016-08-11 12:17:22
山本貴光 @yakumoizuru

#ai哲学塾 @takumi10di そして、それがまさに三宅さんの問いでもあるわけですね。まるごと「知能」をつくってしまいたい三宅さんにとっては、「知能」とはなにか? ということが、まずもって巨大で重要な問いなわけでした。これは『人工知能のための哲学塾』のモチーフでありました。

2016-08-11 12:18:13
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学 つまり、ここで言いたいのは、自分-対象化、という方法を取ることも重要ですが、そうでない方法、つまり新しい足場を獲得せずには、人間の内面の知見を得ることは難しいこともあるということです。むしろ、何もmない場所に足場を作りながら、内面を研究して行く姿勢が必要とされます。

2016-08-11 12:18:42
山本貴光 @yakumoizuru

#ai哲学塾 見えない心や精神をどう捉えるか。古くは体液による性格の分類や、ガルの骨相学のように頭の形から精神の働きを特定しようとする試みなどもあったことが連想されます。現在のfMRIなどによる脳画像も、そうした試みの一環とも言えそうです。心・精神の可視化の試みと申しましょうか。

2016-08-11 12:19:54
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学「人工知能のための哲学塾」はそんな知能を探求して行くために必要な足場を提供する本です。それは「知能とは何か?」という根源的な問に、すぐに答えるというよりは、渦の中心になるそこへ向かって、螺旋を描きながら進んで行くための足場を提供します。提供しようとするものです。

2016-08-11 12:20:38
志良堂 正史 ShiradoMasafumi @ShiradoMasafumi

#ai哲学 #ai哲学塾 タグどっちだろ。まあいいか。僕は哲学が不勉強なので人工知能に哲学を教えてもらいたいです。ただ教えてもらうにも基礎を少しは知っておきたい。早く本を手に入れて読みたいです。

2016-08-11 12:21:54
たかはしかよこ@おやさい料理研究所 @PSTY

#ai哲学塾 散歩しながら着席していますm(_ _)m 第1回に参加しました。

2016-08-11 12:23:51
Katsumi ISHIDA @isis331

@yakumoizuru #ai哲学塾 "こころは計測できるか?"ということですね。科学の側では、現状どの程度計測できると考えられているのでしょうか?

2016-08-11 12:23:51
志良堂 正史 ShiradoMasafumi @ShiradoMasafumi

#ai哲学 #ai哲学塾 それに加えて人工知能が既存の哲学を学習し更新する中でどれだけの哲学が新しく生まれるだろうか。人間の側も彼らに良い仕事をしてもらうべく哲学を学び相互に教えあう必要があるのかどうか。いずれにせよ、人工知能の哲学が多様であってほしいです。

2016-08-11 12:24:05
Takumi Ohyama @takumiohym

#ai哲学塾 そうした心の可視化という人間の動機と、先程三宅さんがおっしゃっていた心を対象化してしまうことの問題がぶつかり合っている状況は、昔の哲学でも今の人工知能研究も変わらなそうですね。

2016-08-11 12:24:22
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学 第一夜では「現象学」が取り上げられています。現象学は観念や概念よりもまず、人間の経験から学問を出発しよう、何よりも前に経験から浮かび上がって来るものを正確に捉えようとする学問です。

2016-08-11 12:24:46
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学 現象学もまた紆余曲折がありながら発展してきた学問ですので、そのあたりは @takumi10di に解説願えればと思います。

2016-08-11 12:25:02
山本貴光 @yakumoizuru

@isis331 #ai哲学塾 ありがとうございます。一つは、人が何かをしているときに脳のどの部位が活性化するか(血流量の変化など)を目に見えるようにして、機能と脳の部位の対応を捉えるというやり方があります。先日こんなニュースも⇒asahi.com/articles/ASJ7S…

2016-08-11 12:30:03
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学 つまり、外側からいくら人間をつきつめても、たどりつけないのは、内側から体験される体験そのものです。知能もまた対象化されるものであると同時に、内側から体験されるものです。我々自身も知能であり、知能のことわかっていなくても、毎日、知能を「体験」しているわけです。

2016-08-11 12:31:01
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学 つまり現象学的に言えば、我々が体験している知能という「体験」から出発して、知能についての探究を始めなければなりません。身体についても同様です。身体もまた医学というサイエンスによって調べられますが、身体を体験しているこの体験から出発するのが現象学でもあります。

2016-08-11 12:32:33
Takumi Ohyama @takumiohym

#ai哲学塾 少なくとも、『人工知能のための哲学塾』(以下『AI哲学塾』)で三宅さんが扱っている現象学はその問題を乗り越えうようとする哲学的運動なのでしょうね。創始者のフッサール自身、その対象化の問題から出発しているのだと思います。 twitter.com/miyayou/status…

2016-08-11 12:32:46
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 そういった衝突はどのように乗り越えられて来たでしょうか? RT @takumi10di そうした心の可視化という人間の動機と、先程三宅さんがおっしゃっていた心を対象化してしまうことの問題がぶつかり合っている状況は、昔の哲学でも今の人工知能研究も変わらなそうですね。

2016-08-11 12:26:33