『#広報艦隊』

艦これ二次創作である。 艦娘は機械であり道具である。 提督はその使用者である。 ※自分用まとめな
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赤肩 @fuyutuki67

「なるほど。貴女は売人たちを血祭りにして薬を奪いその中で自慰をしていたんですね?」「うぅ……うん」「確かに悪い子です」「やぁのわるいのや」首を振り否定を動作を示すも指先は動きを強め息は荒くなっていた。「そうですね、悪いのはダメです。やめられますか?」 #広報艦隊

2016-08-24 00:42:14
赤肩 @fuyutuki67

最早声は聞こえないと口先でパイプを咥え込み壁に背中を預け自らの股を擦り胸を千切りそうな勢いで掴み揉み潰す大淀。男はソファーから立ち上がり大淀の口からパイプを取り上げる。「ふぇ、や、やぁ!」「私の言うことをちゃんと聞くなら返します。止めますか?」「かえし、かえしてくだ」 #広報艦隊

2016-08-24 00:48:14
赤肩 @fuyutuki67

大淀がパイプを取り戻そうと身体を起こした時、ガラ空きの白い腹、臍目掛けて鋭い蹴りが突き刺さった。「ぐぼっ」「止められますか?」腹を抱え蹲る大淀。それでも顔は上を向きパイプを見ていた。「じます」「何を?」「約束じあずぅ!!」「よし、良い子だ」 #広報艦隊

2016-08-24 00:52:16
赤肩 @fuyutuki67

差し出されるパイプをひざ立ちになり乳飲児のように咥える大淀。その頭を大きな手優しくが撫でていた。荒い髪がとかされるような感覚、赦されるような安心感、新しく体内に入ってくる安息の煙。次第に自慰の続きが始まり、布団には涙のような後が零れ落ちていた。 #広報艦隊

2016-08-24 00:56:29
赤肩 @fuyutuki67

手元ばかり見ていた目線は次第に上がり大きな手の主人の顔を見つめていた。男は微笑んでいた。全てを赦すように、彼女の姿を、彼女の行いを、全てを受け入れ認めるように微笑んでいた。大淀はそれまでなかった安心感を感じ、絶頂した。 #広報艦隊

2016-08-24 01:01:18
赤肩 @fuyutuki67

男は崩れ落ちる大淀の身体を支え布団に寝かせ仮眠室を後にした。「大淀さんどうでした?」「飛龍さん、ちょっと一服付き合って頂けませんか」事務所の外、海運業に大きなリスクな生じた時代と言えど夜の港は輝きを失っていなかった。 #広報艦隊 pic.twitter.com/PVvSG2UV1m

2016-08-24 01:22:52
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赤肩 @fuyutuki67

港に二本の煙が上がる。「あの子、大丈夫なんですか?」飛龍が心配そうに聞いてくる。「一応飴は与え続けます」「そうじゃなくて」飛龍が煙を吐きながら声を荒げる。「あの傷、提督ですよね」「……」「またやったんですね、私たちは機械じゃないんですよ」 #広報艦隊

2016-08-24 01:32:37
赤肩 @fuyutuki67

煙を深く吸い冷たい夜霧へ吹き出す。「いえ、貴女方は機械です。私は壊れかけた機械を叩いて治したまでですよ」飛龍の煙草が折れる。「こンのッ」「私の認識はこの世界の全てです。貴女たちは機械で、私は貴女たちが正常に稼動するように環境を調整する事が主な業務です」 #広報艦隊

2016-08-24 01:50:52
赤肩 @fuyutuki67

あの海峡で彼は変わった。終わらない戦闘、枯渇する資源、そして彼は一線を超えた。艦娘を機械と割り切り、作戦達成の為に機械を動かす事に徹し彼女たちが正常に動く事ができる環境を作り上げた。機械が機械としてその役目を終えられる環境、その最後を知る機械は飛龍ただ一人となった。 #広報艦隊

2016-08-24 03:53:15
赤肩 @fuyutuki67

生きているのではない、稼動しているから補給が必要で、補修が必要で、調整が必要なだけだ。提督業はそういうものだと彼は理解して戦い抜いた。しかし作戦の為に機械を消費し尽くした彼と最後まで機械ではないと言い張った飛龍がこの時代に取り残された。 #広報艦隊

2016-08-24 03:55:54
赤肩 @fuyutuki67

「私の周りにはもう生きている者はいません。ただ稼動している貴女と故障した彼女たちがいるだけです」淡々とただ吐き出す煙の中に何かを隠したように答える。「私たちは生きています。心がここにあるように貴方の側で生きています。いつか、貴方の心が帰って来る日の為に」 #広報艦隊

2016-08-24 03:59:48
赤肩 @fuyutuki67

風が吹き抜け灰を攫って行く。「さて、明日から大淀が再稼働します。これからその準備にかかりますよ。冊子の校正がどっさり残っているんですよ。どこまで処理できるかは分かりませんが、あの飴の分は稼動して頂かなければ」「あれ結構洒落にならない額でしたよね?」「何ヶ月分の経費か」 #広報艦隊

2016-08-24 04:04:02
赤肩 @fuyutuki67

海岸部が甚大な被害を受けた最初の日から早数年、つくづく人間は状況に慣れる事が得意らしい。かつて海岸沿いを走り東西を繋いだ二本の大動脈は”オクニノイチダイジ”ということで地元豪族云々、インフラ利権云々を飛び越して全て内地に移されて行った。 #広報艦隊

2016-08-30 01:12:30
赤肩 @fuyutuki67

その大工事の余波は市井の我々にも多大な影響を受けている。というか現に受けた。我が愛車にして廃車と産廃の狭間がパンクして動けなくなった。今も続く大工事は無尽蔵に資材と人材を吸い込み通常営業の道路補修工事すら満足にできない状況を形成していた。 #広報艦隊

2016-08-30 01:17:54
赤肩 @fuyutuki67

パンクした愛車を降り私は肩を落としながら歩き出し、その側を肩肘張った護衛が付いてくる。片方は草臥れた既製品の安物背広、片方は埃一つ、生地の曇り、果ては糊まで効かせた制服。通行人には余りに似合わない2人に見えていただろう。しかも片方は有名だ。 #広報艦隊

2016-08-30 01:21:50
赤肩 @fuyutuki67

暫く歩くとコンクリート造りの屋根に古く黒ずんだ看板を掲げた入り口が見えてきた。この時代でもあるものはある。ただあれは現代では白タクの次にお勧めできない交通手段と成り果てている。階段を降り、踊り場に寝転がる浮浪者を視界から消し、また階段を下っていく。 #広報艦隊

2016-08-30 01:25:46
赤肩 @fuyutuki67

改札を覗くと誰もいない、いなくて結構、官給品のパスを機械にかざしホームへ向かう。現代では駅と電車が完全自動化されていざという時の責任者だけを置いた形式が一般的だ。よって跳ねて挽肉を作ろうが、挟んだままペーストを作ろうが、レールに触れて煮えようが誰も気にしない。 #広報艦隊

2016-08-30 01:32:52
赤肩 @fuyutuki67

全ての苦しみをあの車輪の付いた鉄の箱がなんとかしてくれる。もう少し時代が過ぎれば何か宗教が立っても不自然無い程淡々とした命の日常。それに我々は乗ろうとしているのだから貧乏とは人を殺すに足りる毒物だと確信を持って言える。暫くするとホームに風が吹き込んできた。 #広報艦隊

2016-08-30 01:35:30
赤肩 @fuyutuki67

次に鉄と鉄が擦れる音が鳴り響き強烈なライトが薄暗いホームを貫く。ガコンと扉が開くと中には誰もいなかった。幸いだ。誰かがいるだけで市街戦のように警戒しなければならない。いきなり扉が開いた瞬間殺しにかかって来る強盗、車内でキメキメ、地上で女(男)拉致してここで即本番。 #広報艦隊

2016-08-30 01:41:27
赤肩 @fuyutuki67

これら人間がやる程度の軽犯罪ならば問題ない。地上でもここでも変わらないこの国の日常だ。しかし過去と現代を区分けする際に何を差異とするかと問われた歴史家たちが艦娘の有無と口を揃えるようにここで一番気をつけなければならないのはかつてのように人間ではなく艦娘である。 #広報艦隊

2016-08-30 01:44:55
赤肩 @fuyutuki67

艦娘の管理は鎮守府によって質が大きく異なる。全てが休日ですら基地から出る事に多くの手続きを踏ませる鎮守府やそれすらさせず完全に外界から隔離しているなら問題ないのだが実情は実働部隊以外の統制はほぼできていないと理解する方が適切である。 #広報艦隊

2016-08-30 01:49:11
赤肩 @fuyutuki67

暇を持て余した艦娘たちは自らの鎮守府を根城にした独自組織を形成し周辺地域にナワバリを主張し始めた。暴力抗争と権謀術数の果てに一定の均衡は生じたがそこからも落ちこぼれた艦娘がいる。所謂、ノラである。そして多くのノラには地上の居場所がなく、この地下に押し込まれていた。 #広報艦隊

2016-08-30 01:54:41
赤肩 @fuyutuki67

機械が落ちこぼれるなど理解に苦しむが現実的に存在している以上仕方がない。私自身、人間相手に抵抗するには銃に頼っているが艦娘相手には手段がない。よって私の隣で彫像のように硬直している護衛が必要になる。妙高、壊れているが実に機械的で私好みの護衛装置だ。 #広報艦隊

2016-08-30 02:00:23
赤肩 @fuyutuki67

具体的に述べればこれは私が入力した事以外は一切できない。今もこうして本庁を出る時に入力した命令を忠実に実行している。内容は単純明快『護衛』ここが海の上かの様な、いやこれにとってはどこでもあの海なのだろう。暫く荒い運転に揺らされていると次の駅に到着した。 #広報艦隊

2016-08-30 02:11:44
赤肩 @fuyutuki67

車両の扉が開く一瞬に最大の注意を払いすぐに隣の車両に逃げられるよう端へ身を寄せる。幸い爆発物を投げ込まれるなどは無く1人の乗客が入ってきただけだった。フードを目深に被り、袖は手を完全に隠し、汚れきった厚着姿。そしてあるはずものがない違和感。 #広報艦隊

2016-08-30 02:17:33