アドナンさん、お墓参りに行く

アドナンさんが両親のお墓参りに行く話。 戦闘後にアドナンさんが倒れたのは無理矢理眠らされたから。
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ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「ダークアーツ…アビサルドレイン!!」 アビサルドレインで親玉を含めた妖異達全てを巻き込む。 しかし、親玉は迫り来る妖異とは違い距離を取る。 「避けるか…まぁいい!ダークアーツ…ダークパッセンジャー…!!」 「「クルセード!」」 「アサイズ!」 「グラビデ…!」

2016-08-20 12:24:57
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「残りの妖異は任せな!」 「負けませんよガッツさん!」 二人は全体攻撃を耐えた少ない妖異の止めを刺しに向かう。 「後は親玉だ!!」 三方向に散開していた親玉が悲鳴のような甲高い声を上げ始めた。 「くっ……!頭が……っ!」 すると、親玉が呼んだのか新たな妖異達が湧き出てきた。

2016-08-20 12:29:00
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「やはりこいつらが呼び出しているのか…!キリがない、面倒な位置に親玉と妖異が散開しているが妖異は俺が引き付ける…!引き付けて守りが無くなった親玉から潰してやれ!!」 「回復はルチルちゃんが居るから大丈夫だ、僕は念の為に手薄になってる親玉の注意を引く…!」 僕は剣と盾に持ち変える。

2016-08-20 17:18:30
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

親玉が妖異の召喚しか出来ないとは決まっていない… 正直バッシュの方が負担は大きいが…ルチルちゃんもいる、大丈夫さ。 「まずは一体!!」 親玉の一体を斬り裂く。 何か話して…!? 【クルシイ…クルシ…イ…ク……ル……】 苦しい、明らかに人の言葉を発した… 上位の魔物なのか…?

2016-08-20 17:22:34
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

斬り裂いた親玉は溶けるように消えていった。 …考えてる場合ではない、次に行こう! 「次!行けるかい?!」 「こっちは片付いたぞ…!アビサルドレイン…!」 「俺はバッシュ兄さんの援護を!」 「俺はフレデリックに着くぜ」 「バッシュを回復する…!」 「みんな、任せたよ!」

2016-08-20 17:30:38
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

2体目の親玉を斬り裂く為に近くで踏み込んだ時に親玉と目が合った。親玉は視力はそこまで良くないのか目が合ったと思った瞬間、親玉は目を見開いて固まった。 「…タァアア!!」 親玉を斬る、親玉自体には自衛能力はない上に脆いみたいだ… 【……、……ン…】 何か話しているけど、聞き取れない

2016-08-20 17:51:29
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「よし、最後だ!アビサルドレイン!」 「君で終わりだ!!」 最後の親玉を斬る為に走って近づく。 また目が合った。 剣を構えて振りかぶろうとした時に、もう、聞くとはない言葉を聞いた。 【フレチャン】 「っ!!?」 【フレチャン】 「うっ……嘘だ…」 嘘だ…!!そんな事が……!?

2016-08-20 23:37:34
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

フレちゃん。 そう僕の事を呼んでいた人は世界でたった一人。 「息子の顔を間違える訳ないでしょう?ほら、二人共入って」 「お邪魔しまーす!」 「お、お邪魔します…」 「あなたはただいま、でしょ?」 「……ただいま」

2016-08-20 23:40:24
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

目の前に居る魔物は間違い無く母さん、母さんだった。 じゃあさっきの2体の魔物は!? さっき目が合って動けなくて何か死に際に言い残そうとしてたあの魔物は!? 僕は、魔物になったとはいえこの手で爺さんと父さんを……!? 今は母さんを殺そうとして剣を振り上げて?!

2016-08-20 23:44:12
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「母さん……!?っぁ…はぁ…!?」 「フレデリック!何を…!?」 【フレチャン………】 再び母さんが悲鳴のような甲高い声を上げた。 妖異が湧き出てきて… 「フレデリック!!危ない!……っ!」 バッシュが妖異に斬りかかり僕は間一髪で致命傷を免れた。 「馬鹿者!何を」 「母さん…」

2016-08-20 23:47:16
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「何!?」 「みんな、あの時に死なないで、ヴォイドゲートを開いて妖異の世界に連れて行かれて、きっと魔物にされて…!!僕は爺さんと父さんを…!!」 【フレチャン】 呼ばないでくれ…もう、呼ばないでくれ!! 【クルシイ、クルシイ…】 …! 【クルシイ…クルシイ…モウ、ツカレタ…】

2016-08-20 23:50:46
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

【フレチャン……クル…シイ】 ……苦しいのか。 魔物にされて、妖異を呼び出す存在にされて。 何年も、何年も…… 「…分かったよ」 「?!」 「苦しいんだよね…ずっと、苦しかったよね。ごめん」 母さんを殺すために、剣を構える。 「フレデリック…」

2016-08-20 23:54:27
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「僕は…母さんに、父さんにも親孝行出来なかった…実はね、過去に行ったんだよ?ご飯作ったんだよ、俺…今も、母さんや父さんに親孝行させて欲しかったんだよ…!」 「これが、僕に出来る唯一…唯一、最初で最後の! 」 剣を振りかぶる 「ああああああああああああああああああああ!!!!!」

2016-08-20 23:58:38
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

母さんは目を閉じ、僕に切り裂かれた。 「っは………はぁ……」 倒した疲労なのか、絶望か。 立つ気力が、無い… 「「フレデリック!?」」 「「フレデリックさん?!」」 …………みんなが叫んだのか…な? もう、良く分からない…… やけに瞼が重い、なんでかな…

2016-08-21 00:02:23
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

ーーーー 「フレデリック!!しっかりしろ!!起きんか馬鹿者…!!」 「とりあえず運ぶぞバッシュ!」 「俺先頭で駆け抜けますよ!」 「俺が抱えていく!少し遠いがフレデリックの家に行こう!休ませられるような場所はそこが一番近い!」

2016-08-21 00:06:03
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

ーーーー あれ? 僕は確か… 【気が付いた?】 「…そっか、また守ろうとしてくれたんだね、あの時みたいに」 【うん、こっちに帰ってきたみたいだったから着いてきたんだ。そしたら…こんな酷い…】 「また、僕は忘れちゃうのかい?」 【…忘れたくないの?】

2016-08-21 11:12:24
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「そうだね…魔物になっていたとはいえ、親を殺したんだ…逃げたい気持ちもあるよ、凄くね…」 【だったら、また思い出さないようにあげるよ。ただ、お墓参りに来たんだ。】 「でも、大丈夫だよ。ありがとう」 【えっ?】 「僕はね、あの思い出した時に決めたんだ。逃げないって」

2016-08-21 11:16:13
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「全て受け入れていくよ。過去も、今も、これからも。いつかは悪くなかったと思える時が来る、僕の生きた道だから…忘れないよ。なぁに大丈夫さ、あの時は一人だったけど今は皆が居る」 【…そうだね、素敵な人達が居るもんね】 精霊の姿が薄らいでいく 【また、ここで待ってる、見守ってるよ。】

2016-08-21 12:03:21
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「…ん」 「フレデリック!?大丈夫か!!」 「うん、大丈夫。もう歩けると思う…よっと」 バッシュに背負われてたから飛び降りる。 「うん、大丈夫。ありがとうバッシュ」 「あ、あぁ…その…辛くないのか……?」 「思うところはあるよ…けど、大丈夫さ。また、あの子が守ろうとしてくれたし」

2016-08-21 12:07:14
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「あの子?」 「鹿君だよ」 「なっ…!?そしたら…?!」 「大丈夫、全部覚えてるよ。さ、ここだともう少しだね。何があったかバッシュ以外はわからなかったよね、家に着いたらちゃんと話すよ」 「…うん」 「無理はダメっすよー?」 「大丈夫、無理はしないよ」

2016-08-21 12:10:23
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

ーーーー 家に着いた後、過去に行った時に見たこと、親の死んだであろう場所が分かった事。 実際は死んだのではなくヴォイドゲートの向こうに転移させられ魔物に変えられ、転移したあの場所でずっと居たんだろうという話をみんなにした。 「フレデリックさん…そんな事が…」

2016-08-21 14:35:35
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「大丈夫だよ…フレデリックさん」 「ルチルちゃん」 「怪物になり果てて、3人とも苦しかったのよ…殺したじゃ、ない…助けたの…あの時倒してなければずっと……ずっと苦しんでいたと思うよ…今はもう、苦しくないと思う」 「助けた、か…」 「俺はルチルの言う通りだと思うぞ」

2016-08-21 14:40:54
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「お、俺も微妙に意識がある状態で魔物になりたくないです!!なっていたくないですよ!?」 「お、俺も勘弁…殺してくれって感じだな」 「…みんなありがとう」 「私…気持ち良く分かるよ…私も同じだから…」 「同じ?」 「えっ…私…?同じって…?」 【お、おい!それ以上思い出すな!】

2016-08-21 14:47:45
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

イフリート君が慌てて出てきて何か訴えてる。 するとガッツが 「同じって事はルチルちゃんの両親も怪物になったのか?」 【ば、バカ野郎!!!】 「私の両親も…?……えっ…!?………!!!」

2016-08-21 14:49:53
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「お父さん…何の研究…?」 「これはねルチル、第七霊災で沢山の人が苦しんで、悲しい思いをしただろう?もう、霊災を起さないため、起きても悲しい思いをしないようにするための研究なんだよ。…一緒になかなか居てあげられなくて寂しいよな…これももう少しで終わるんだ。そしたら沢山出掛けよう」

2016-08-21 15:47:02
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