【ゼウスが「浮気者」とされた理由は?⇒人気者を皆が「うちの推しキャラの恋人」設定にしたから】…神話の膨らむ構造がよくわかる
- gryphonjapan
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創作系譜論というのも、こういうのがあるから面白いですね ホームズを結節点にすると、19世紀の主要人物はほとんど揃ったりするし(笑) でも最後の用語…初耳だが、何となく推測できるな… twitter.com/tennteke/statu… @tennteke @nonomaru116
2016-09-13 07:11:29話の構造は微妙に違うが、江戸期に富永仲基が「加上の説」を唱えた。 仏や神は、古い、偉いと言われるものほど新しい なぜなら「A」を崇める宗派への対抗宗派が「それより古くて偉い」という「B」を後から作る。その後Bより偉い…が繰り返される @tennteke @nonomaru116
2016-09-13 07:20:10加上説 ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A0… 例(なのか?) ウルトラマン最終回で、彼より偉いゾフィーが出てくる その後、彼らの上に立つ「ウルトラの父」が登場 さらにそれより偉いおじいちゃんのキングが後から… みたいな? @tennteke @nonomaru116
2016-09-13 07:22:17togetter用資料 富永仲基(1)ーーーーーー懐徳堂とその周辺(14) rikuryo.or.jp/home/column/ka…
2016-09-13 07:34:34http://www.rikuryo.or.jp/home/column/kaitokudo/014.html
彼の独創である「加上説」の理論で儒教を論ずる書であった。加上説とは、後代に生まれた学説はその正当性を示すために、必ず先発の学説を抜こうとして、より古い時代に起源を求め、複雑さを増すものだという考え方である。
古代中国の春秋時代の人々が覇者の斉の桓公や晋の文公を尊んでいたので、孔子はその上に「加上」して、より古い時代の周の文王・武王・周公を尊崇の対象とした。孔子の後に登場した墨子は、文王・武王よりさらに古い禹を、そして墨子の後の孟子は禹より古い堯・舜を持ち出した。次に楊朱や道家が黄帝を、許行が神農を言い出した。つまり時代が下るほど、逆に説く内容は古代に遡ることになる。
(略)
論旨は儒教を誹謗したものではないが、当時の儒学者には孔子をおとしめる不遜なものと受け止められた。仲基はこの書が原因で石庵に破門されたといわれている。事実かどうかは不明であるが、もしも石庵の存命中のできごととするならば、仲基が15歳ごろのこととなる。この論説を可能にする読書量もさることながら、思想史上の原理を抽出した早熟な天才ぶりに驚かされる。
https://kotobank.jp/word/加上説-1289477
世界大百科事典内の加上説の言及
【中国神話】より
…のちその上に黄帝をおき,神々をすべて黄帝の系譜とする百家の言が起こったが,古い神々ほど,新しく上に重ねられる傾向をもつ。日本の富永仲基のいう〈加上説〉であり,中国の神話学の道をひらいた疑古派のいう〈古史累層造成説〉である。
[神話学の方法]
神話は古代史や経典と異なって,本来の文化のなかにあって実修的に伝承されることによってのみ,意味をもちうるものである。…
@gryphonjapan @nonomaru116 まだ南米やアフリカの奥地が未開だったとき、白人探検家が辿り着いた土地の人に天文知識やヨーロッパの伝説を語ったら、想像を絶する早さで遠隔地まで伝わりその地の神話に取り込まれて、探検家が着いたときには「この土地は」と話されたとか。
2016-09-13 07:23:56@gryphonjapan @nonomaru116 時代が下って現代の白人学者がその土地の歴史を調べて「あれ?おかしくない?」と真相を突き止めたら、「白人は私たちの歴史まで奪うのか!」と猛反発を喰らったと読んだことがあります。
2016-09-13 07:25:17近代文明に接した驚きも たやすく神話になるものね (という理論への批判もあるが) カーゴ・カルト ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB… @tennteke @nonomaru116
2016-09-13 07:44:33そういえば「うちの推し守護獣」を全部採用し合体させた結果「龍」が生まれたという説を陳舜臣氏が紹介していたっけ。 古代エジプトも、コブラ・隼の崇拝部族が合体したと。 龍の姿は「複数民族の守護聖獣の合体」?~「同君連合」の不思議 - d.hatena.ne.jp/gryphon/201503…
2016-09-13 07:47:45龍鳳のくに 中国王朝興亡の源流をたどる (朝日文庫)
作者: 陳舜臣
出版社/メーカー: 朝日新聞出版
発売日: 2008/12/05
たぶん、このへんで詳しく書かれているのだと思うけど、感想記から孫引きするわ。
http://d.hatena.ne.jp/sohujojo/20130404/1365030889
第1部で扱われているのは龍と鳳で、どちらも中国の皇帝を象徴する架空の動物ですが、元々の成り立ちから言うと相当差があるようです。
龍はいろいろの動物の各部を集めたようなものですが、これは元々牛、犬、魚、蛇などの動物をトーテムとして祀ってきた部族が徐々に合体し大きくなるに際し、比較的平和裏に合わさった場合に両方のトーテムも合体させるような形でデザインされてきたのでこのような複雑なものになってきたと言うことです。
それに対し、鳳は一見どこかに実際に居るような鳥の姿ですが、これは一つの強力な部族が他を一方的に従えてしまったために、トーテムもシンプルなまま残ってきたからだそうです。