『MONTAGNE/山』フランス公演滞在記

2016年5月13、14日。南仏のGAP国立舞台の制作により、標高1600mの山中で上演された『MONTAGNE/山』(作・演出:トマ・キヤルデ)。1ヶ月に渡るクリエーションの記録。
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河村竜也 @dragonyayaya

『山』滞在10日目、稽古7日目。来た。牛や馬を眺めながらぐいぐい山を登りステージへ。気温は0度くらい。2日間で2ステ。21:00、夕暮れを背景に開演、だそうだ。200名ずつくらいが地べたに座って見る、そうだ。とりあえずドン引きだよ。 pic.twitter.com/E4RNrNpuqo

2016-04-27 05:36:56
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河村竜也 @dragonyayaya

ドン引きしてる河村とやる気が出てきたブノワ君。 pic.twitter.com/Qohw7uwAi8

2016-04-27 05:43:54
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河村竜也 @dragonyayaya

下からの山の眺め。町はこんなにおだやかなのに。 pic.twitter.com/bQuUuMQq5I

2016-04-27 05:44:50
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河村竜也 @dragonyayaya

貼るホッカイロを持ってくるべきだったんだ。でも聞いたんだ。10〜20度くらいじゃねぇか?って言ってた。ぜったい言ってた。

2016-04-27 05:50:57
河村竜也 @dragonyayaya

こんなクソさぶいとこにハイジはいねぇ。ぶーたれてる、あぁぶーたれてるけど芝居は面白いだろうよ。いや何やっても面白いだろうよここじゃ。どうやって200人も来るのかは知らんがな。バスを出すっつってたけど、途中から車は入れないからな。毛布出すっつってたけどそういうレベルじゃないからな。

2016-04-27 06:00:10
河村竜也 @dragonyayaya

劇場も、劇場のスタッフも、あたたかく、やる気と笑顔に満ちあふれていて、そして劇場にゆったりとした風が吹いていて(これなんだよこれ)もう最高です。こんな片田舎にもこういう愛にあふれたすばらしい劇場があるんだから、あぁ、、、全力でがんばります。劇場の紹介はまた追って。

2016-04-27 06:08:40
河村竜也 @dragonyayaya

最高だ。日本で槍ヶ岳の中腹で演劇やりたいんだけど、って言ってどこかまともにかけあってくれるかな。こっちのテクのおっちゃんたち、半そででウキウキしながら木陰に楽屋作って木の葉でカモフラージュまでしてくれてたよ。五島さん。あんたはそういう人だったっておれは知ってるよ。さようなら。

2016-04-27 06:32:36
河村竜也 @dragonyayaya

『山』滞在11日目、稽古8日目。1週間かけてすり合わせてきた日仏それぞれの国から見た日本のあるもののイメージ。期待以上のテキストをトマが書いてきてムッシュ平野と小さくガッツポーズ。きたね、と。これでいけるんじゃないかな。

2016-04-28 04:25:01
河村竜也 @dragonyayaya

『山』劇場の年間パンフ。素敵な絵。うん、いやしかし、そういう、なんていうんだ、雪女みたいなのじゃない、たぶん。とても素敵なページなのだけど。 pic.twitter.com/UjvRqeUlv8

2016-04-28 04:27:21
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河村竜也 @dragonyayaya

『山』滞在12日目、稽古9日目。GAPは標高800mくらいの町。そこからさらに800mのぼって1600mくらいの山の中腹にある不思議な平原が舞台。ふと「日本の俳優は演劇で食えないのか?」ただ哀れむでもなくどこか不思議そうに見られるこの悔しさ。明日は2度目の山入り。

2016-04-29 06:57:46
河村竜也 @dragonyayaya

この悔しさを味わいにきたのだし、持ち帰るためにきたのだから。国立の演劇大学もない焼け野原みたいな国からきた野良だが、横にたっても西洋のエリートにあたり負けしないようにと準備をしてきたのだからな。

2016-04-29 07:16:42
河村竜也 @dragonyayaya

『山』滞在13日目、稽古10日目。テスト。今日は少しあたたかかった。しかし野外は体力を奪われる。 pic.twitter.com/QNJ7Ru3rjR

2016-04-30 02:32:25
河村竜也 @dragonyayaya

『山』滞在14日目、稽古11日目。脱稿しない台本。仏人演出家がとかく走りがちなジャポニスムへの歯止め。等身大の日本人であるための説明を平野くんが適切にしてくれてる。ありがたい。(ナチュラルで、それでいて)のぞみ以上に面白くしたるから先に進んでくれと気持ちが焦る。そろそろ折り返し。

2016-05-01 03:39:30
河村竜也 @dragonyayaya

シュールについて。日本で「シュールだね」っていうときは単にある行為の非日常性をさして使うことが多いけど、それで日常性を転倒させたかどうかにはあまり言及されない。わけわからんという皮肉の文脈が多い。シュールレアリスムを超現実主義なんてふんわり訳しちゃったのがダメなんじゃないか。

2016-05-01 04:43:22
河村竜也 @dragonyayaya

ではシュールレアリスムの発端の国フランスの演劇事情はどうだろう。それはまだわからない。でもシュールなことをやろうとするとき、レアリスムやクラシックへの反動のモチベーションは、それはやっぱ日本人とは違うんだろうなという予感。ナンセンスも然り。もうちょっとそういう演劇を見たかったな。

2016-05-01 05:00:35
河村竜也 @dragonyayaya

あたり前だけど例えば劇場の制作にもたくさんの役職がある。進行管理、広報、セールス、チケット、会計、生活まわり、などなど。役職は細分化され、お金もまわっている。仕事への誇りと敬意があるから縦割りにもならない。金は笑顔とゆとりを生む、という厳然たる現実がこのど田舎にもズシリとある。

2016-05-01 05:21:52
河村竜也 @dragonyayaya

感嘆詞とかオノマトペを出せと言われ、日本人はなんぼでも出せるよと、はー、へー、え、あぁ、げ、ぎゃー、ぴよぴよ、するする、ざわざわ、じゃー。バリエーションも変えて無限に出したら仏人興奮。相方のブノワ君、お前も出してみろと言われ、すごい困った挙句2.3個しか出せない。ほんとに無い。

2016-05-01 08:01:43
河村竜也 @dragonyayaya

飯は食えるときに食え、買えるときに買え。海外生活の教訓は常にこれです。

2016-05-01 20:14:31
平野暁人/HIRANO Akihito @aki_traducteur

「世界でいちばん演出家にダメを出す通訳」ことひらのですこんばんは。昨日も100回くらい「ダメ!」「ボツ!」「却下!」って言いました。「えー厳しすぎるよぅ」って愚痴られたけど、うちの(?)俳優にみすみす恥ずかしい真似させてたまるかい。 twitter.com/dragonyayaya/s…

2016-05-01 22:55:56
河村竜也 @dragonyayaya

『山』滞在15日目。オフ。5月1日、メーデー。アパートに一番近く、でも見た目がいまいちなパン屋で買ったバゲットは、半解凍のカチカチバゲットでした。店員がちょっとなまっていてうまく聞き取れなかったのだけど、落ち着いてふり返れば「これ昨日のだけど、でも大丈夫!」と言ってなあれは。

2016-05-01 23:37:30
平野暁人/HIRANO Akihito @aki_traducteur

翻って我々が圧倒的に不利なのは「罵倒語」。罵倒語だけの辞書一冊がある(実話)仏語に比べて、相手を罵ったり状況を嘆いたりする語彙、特に間投詞が日本語には驚くほど少ない。ほんとに「くそっ」くらいしかないから戯曲の訳者はいつも半泣きです。 twitter.com/dragonyayaya/s…

2016-05-02 00:07:20
河村竜也 @dragonyayaya

しかも夜。狼も出たことある山。 twitter.com/aki_traducteur…

2016-05-02 02:38:17
平野暁人/HIRANO Akihito @aki_traducteur

宿舎のテラスから、さすがに山の方は寒そうだな……と眺めていてふと気づきました。 お れ た ち が ほ ん ば ん や る の あ の へ ん だ ( ゚д゚) (その名は『山』プロジェクト) pic.twitter.com/oiPzKbhLWv

2016-05-02 02:05:56
河村竜也 @dragonyayaya

GoogleMapsの地形モードで改めて自分たちがやる場所を眺める。標高1600m。どう見ても山風の通り道だ。ひでえ燃え方をする火。普通はぜったい炊かない場所。風のことなんて考えてなかったよ!なんてぬかす演出家。山火事になろうが客が凍え死のうがもう俺は知らねぇ。俺は生きて帰る。

2016-05-02 07:05:38
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