『人は手に入れた道具は使いたがる』

"ある難解な文章が理解しづらい、という場合、その理由は「文章」という表現形式よりは、書き手と受け手の脳内における認識、認知の問題" by @kaimai_mizuhiro 氏 「記号の体系」「記号学」「認知」 「ピクト図解」については↓↓↓「実践したい」「興味深い」と反響 ◎「アイデア会議ファシリテーション」 http://togetter.com/li/104215
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開米瑞浩 @kmic67

たとえば「対立」を表現するのに両頭矢印「←→」を使っちゃどうか、とさっき書いたが、A・Bという2者間の構造は他にも無数にある。対立している場合、協力している場合、ライバルであり友であるというジャンプ的関係、取引をしている関係、通信をしている関係、などなどなどなど

2011-02-22 14:19:20
開米瑞浩 @kmic67

最初のうちは、それら無数に存在する「関係」に対してそれぞれ別個の記号を定義づけようとしたのだが、なにしろ「無数に存在する」ので、実際には不可能だということがわかった。たとえ「定義づける」ことができたとしても、それを覚えて使うことは不可能だと。

2011-02-22 14:21:45
開米瑞浩 @kmic67

もうひとつ分かったのは、ある難解な文章が理解しづらい、という場合、その理由は「文章」という表現形式よりは、書き手と受け手の脳内における認識、認知の問題だと言うこと。そのため、記号の体系が仮に出来たとシてもそれではカバーできない。

2011-02-22 14:24:49
開米瑞浩 @kmic67

24年前、僕は「記号の体系」を作るために、いろいろな文章を読んでその論理構造を記号化しようとした。 ところが、文章では分からない論理構造が、記号化すればわかるか、というと・・・・

2011-02-22 14:28:08
開米瑞浩 @kmic67

文章の状態で論理構造がわからないような文章は、記号化しても結局分からない、ということが判明したのだ(笑) 今なら、そりゃそうだよな当たり前~というところだが。

2011-02-22 14:29:37
開米瑞浩 @kmic67

それがきっけで僕は「人が情報を理解するとはどういうことか」に興味を持ち、認知心理学の本を読みあさるようになった。

2011-02-22 14:33:25
開米瑞浩 @kmic67

そんなある日のこと、立ち寄った古書店である本が目に止まった。「図の記号学-視覚情報による情報の処理と伝達」というタイトルだった。これは何だろう・・・・と気になった僕はとりあえず買って帰った。

2011-02-22 14:35:35
開米瑞浩 @kmic67

この本です→ http://www.amazon.co.jp/dp/B000J7J2YE 図の記号学 絶版本なので中古でしか手に入りませんが、実に面白かった。「視覚情報による情報の処理と伝達」まさにこのタイトル通り。複雑な情報を視覚表現する手法の宝庫だった

2011-02-22 14:38:12
開米瑞浩 @kmic67

さて、「記号の体系」に話を戻すと。

2011-02-22 14:41:21
開米瑞浩 @kmic67

ある構造を表現するために、ある記号を決めたとする。 「状況Aに当てはまる場合は、a記号を使う」「Bの時は、b記号」「Cの時は、c記号」・・・・とどんどん「こういう場合は、こういう記号を使えばよい」という形で手法化、メソドロジー化を図ると、

2011-02-22 14:45:05
開米瑞浩 @kmic67

すぐにぶつかるのが、「Aならaを使う、Bならbを使うというのはわかりました。 でも、今がAなのかBなのか判断がつきません」という問題。

2011-02-22 14:46:32
開米瑞浩 @kmic67

ケースを特定すれば、特定の有効なメソッドを語ることはできるが、現実には「今がどのケースに当てはまるのか」という判断力を磨かなければメソッドは使えない。

2011-02-22 14:47:34
開米瑞浩 @kmic67

この判断力は結局のところ、誰かから手法を教えてもらって覚えて使うような種類のものではなく、自分自身がリアルな問題に立ち向かう中で集中して考え、「今はAのケースに該当する」と自分で裁定を下し、その結果を引き受けるという経験を通してしか身につかない

2011-02-22 14:50:35
開米瑞浩 @kmic67

したがって、その判断経験を日常的に数多くこなすように、という意識が大事だ。

2011-02-22 14:51:47
開米瑞浩 @kmic67

こうした「今はどのケースに該当する」という判断をする場面には、形式論理の出番はない。形式論理が役に立つのは、その先の段階だ。率直に言って、形式論理が役に立つのは問題のフレームワークがある程度見えた後の話で、問題の難所はとっくに過ぎた後というのが相場。

2011-02-22 14:53:56
開米瑞浩 @kmic67

そういえば、自然言語を代替できるような「記号の体系」を考えようとして挫折してわかったのは、「記号の体系」は特定の分野に限定して考案し応用するならきわめて有効だ、ということ。

2011-02-22 15:11:53
開米瑞浩 @kmic67

分野を限定して、必要な記号の種類を少数に絞れば、多くの人が共通に扱え、習得できるようになる。そうなれば、共通言語として機能する。だからたとえばIT業界でフローチャートやERDやUMLが役に立つ。

2011-02-22 15:13:52
開米瑞浩 @kmic67

というわけで私からも推薦します → ピクト図解 http://3w1h.jp/picto

2011-02-22 15:16:58
板橋 悟 (ピクト図解®考案者) @ita3jp

こちらもお勧め!読むべし。 『人は手に入れた道具は使いたがる』 http://togetter.com/li/104182  RT @marianna_ave: @kaimai_mizuhiro さんのツイートをメインに作成しました。

2011-02-22 20:24:52