コモンズの悲劇 ~ いかに森林を管理をすべきか?

「コモンズの悲劇」を引き起こさないような森林管理の方法を探る <関連まとめ> 「何故スギを植えてきたのか? - 日本の林業政策を語る」 http://togetter.com/li/109500
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ano_ano @ano_ano_ano

コモンズの悲劇がなぜ現実には起きたり、起きなかったりなのかはゲーム理論でも、動学的最適化でも、ソーシャルキャピタルでも説明が付く。宇沢弘文は動学的最適化で考えたし、Elinor Ostromはゲーム理論で説明してノーベル経済学賞もらった。

2011-02-22 18:30:35
@pukuma

森林のような天然資源管理の問題はコモンズの悲劇に帰着する。森林管理においてもコモンズの悲劇を起こさない仕組みがいろいろ考えられていますね。

2011-02-22 18:43:12
ano_ano @ano_ano_ano

短期の利得の最大化を考えみんなが行動すると、長期ではみんなが損をする。この時、どうすれば、みんなの行動を変えて、長期の利得を最大化できるのか?です。結論としては規範の変化か、税によるインセンティブ構造の変化、または機能する罰則かという話しになります。 @pukuma

2011-02-22 18:43:47
ano_ano @ano_ano_ano

伝統的にコモンズの悲劇が起きていないところは、罰則の存在と、その規範化により人々の行動が変化しているみたいです RT @pukuma: 森林のような天然資源管理の問題はコモンズの悲劇に帰着する。森林管理においてもコモンズの悲劇を起こさない仕組みがいろいろ考えられていますね。

2011-02-22 18:46:07
ano_ano @ano_ano_ano

人々の行動を変化させる必要があるとき、宗教家・教育学者は啓蒙により意識を変えようと言い、法学者は罰則を強化しようといい、経済学者は税を徴収して利得構造を変えようという。そして工学者はフェンス作ればいいって言う。

2011-02-22 18:52:41
@pukuma

インドネシアで近年問題になっていた熱帯林の違法伐採は、スハルト政権崩壊後に起こった共有地の実質的なオープンアクセス化が原因だった。長期の損得は考慮されず、罰則も機能せず、インセンティブは皆無。@ano_ano_ano

2011-02-22 18:53:45
ano_ano @ano_ano_ano

フィリピンの森林伐採は、元々は山野の国有化と伐採権・放牧権の販売によるものとされています RT @pukuma: インドネシアで近年問題になっていた熱帯林の違法伐採は、スハルト政権崩壊後に起こった共有地の実質的なオープンアクセス化が原因だった。

2011-02-22 18:55:24
@pukuma

熱帯林を守る手段で最も機能しないのは法律で利用を禁止するもので、国立公園化などはしばしば失敗している。成功しているのは、一定のルールの下で森林を利用して地域住民が持続的に恩恵を得る仕組みだと言えます。@ano_ano_ano

2011-02-22 18:58:12
@pukuma

マレーシアのマタン・マングローブ保護区が残っているのも、一定のルールの下で炭焼きと共存してきたから。@ano_ano_ano

2011-02-22 18:58:58
@pukuma

森林の伐採権の売り渡しは適正に行われたならば森林を持続的に利用する手段として有効です。フィリピンではなぜ機能しなかったのでしょうか?RT @ano_ano_ano: フィリピンの森林伐採は、元々は山野の国有化と伐採権・放牧権の販売によるものとされています

2011-02-22 19:02:27
@pukuma

途上国の森林管理に関して言えば、意識改革、罰則、フェンスは失敗してますね。RT @ano_ano_ano: 宗教家・教育学者は啓蒙により意識を変えようと言い、法学者は罰則を強化しようといい、経済学者は税を徴収して利得構造を変えようという。そして工学者はフェンス作ればいいって言う。

2011-02-22 19:06:03
ano_ano @ano_ano_ano

計画性などなかったのではないかと思いますが?90年代からはもう、伐採禁止ですけど。RT @pukuma: 森林の伐採権の売り渡しは適正に行われたならば森林を持続的に利用する手段として有効です。フィリピンではなぜ機能しなかったのでしょうか?

2011-02-22 19:11:52
ano_ano @ano_ano_ano

フィリピンでもイフガオやボントックのように、少数民族が何百年も前から独自の利用ルールを設けて利用管理してきた森は、今でも守られています。@pukuma

2011-02-22 19:16:00
@pukuma

傾斜のあるところで乱伐や過放牧をやって森が再生できなくなることはよくあります。RT @ano_ano_ano: 計画性などなかったのではないかと思いますが?90年代からはもう、伐採禁止ですけど。RT @pukuma: フィリピンではなぜ機能しなかったのでしょうか?

2011-02-22 19:16:43
ano_ano @ano_ano_ano

フィリピンの場合、傾斜度15%以上の山が国有化されたはずです。ただ、山なのに私有だったり、あと、少数民族の地域は別の法律で利用権を定めていたりしますが RT @pukuma: 傾斜のあるところで乱伐や過放牧をやって森が再生できなくなることはよくあります。

2011-02-22 19:19:06
ano_ano @ano_ano_ano

ビコール地方へ行くと、国有化されていないところはもともとココナツ・プランテーションの場合が多いのですが、この場合、私有なので、ココナツをずっと植えて育てています。少なくとも禿山にはなっていない。私有地だと経済的インセンティブが働くからでしょう。@pukuma

2011-02-22 19:21:11
@pukuma

私有地はコモンズじゃないですしね。RT @ano_ano_ano: もともとココナツ・プランテーションの場合が多いのですが、この場合、私有なので、ココナツをずっと植えて育てています。少なくとも禿山にはなっていない。私有地だと経済的インセンティブが働くからでしょう。

2011-02-22 19:23:42
ano_ano @ano_ano_ano

国有林だと、伐採件を購入して一旦伐採が終わると、もう植林するインセンティブは働かない。一方、私有林だとココナツ等のお金になる木を植えて利用し続けるインセンティブがある。ならば、国有林も私有化すれば禿山が緑になるのか?というと、経済学者でも「そんなに単純かなあ?」と首を傾げる。

2011-02-22 19:25:02
@pukuma

国が植林する、伐採業者に造林を義務付けるでいいはずです。そうでなくとも木は自然に生えてくるものですが、それは環境条件にもよりますね。RT @ano_ano_ano: 国有林だと、伐採件を購入して一旦伐採が終わると、もう植林するインセンティブは働かない。一方、私有林だとココナツ等の

2011-02-22 19:32:28
@pukuma

先祖代々熱帯の森の中で暮らしていた人が、ここは明日から国立公園になるので出て行って下さいと言われたらどうすればいいのだろうか?国立公園の外側に土地をもらったとしても、そういう人たちの生活の糧はすべて国立公園の中にある。明日から商売を始めるというわけにはいかないんです。

2011-02-22 21:02:10
@pukuma

先祖代々山で放牧を営んでいた人が、ここは明日から放牧禁止になるので出て行って下さいと言われたらどうすればいいのだろうか?牛を飼うことしか知らない人たちが、明日から街で商売を始めるというわけにはいかないんです。

2011-02-22 21:07:10
@pukuma

途上国の森林問題を考えるとき、コモンズの悲劇(tragedy of commons)とセットで考えるべきは環境収容力(carrying capacity)ですね。森林はそれ自体に再生力があるので、多少伐採しても焼畑をしても再生するというものです。

2011-02-22 21:32:32
@pukuma

森林を環境収容力の範囲内で利用していく仕組みがあれば、コモンズの悲劇を回避できるだけでなく、生活の糧を与えてくれる森を守るインセンティブも生まれます。森の住人や放牧の民を森から追い出す必要もなくなります。

2011-02-22 21:38:33
@pukuma

熱帯林の破壊原因と言われている焼畑も環境収容力の範囲内でやっているならば特に問題はない。しかし、人口が増えた途上国では焼畑人口も増えすぎて環境収容力を越えてしまっている。森林火災も見逃せない問題になっている。

2011-02-22 21:43:19