2016-11-23のまとめ
ただし、男女別でみると、母親では「必要ないので、何も利用していない」が61.6%であり、父親の74.2%よりも低くなっている。両親間で意見が相違していることが伺われる。
2016-11-23 22:02:46回答者に占める経済的理由で未受診だった者の割合は欧州で2010年4.1%、2014年5.1%と低いが、日本も同様に若年層調査で6.7%、社会的排除調査で4.5%となり、比較的低位に留まった。
2016-11-23 22:03:21一方、表8で示した何らかの理由で未受診だった者のうち、経済的理由を挙げた者の割合は若年層調査(2010年)で25~34歳が20.8%、35~44歳が20.7%、社会的排除調査(2016年)で25~34歳が18.7%、35~44歳が16.6%とかなりの割合を占めていた。
2016-11-23 22:03:37欧州では調査していないが、若年層調査、社会的排除調査では住宅ローン、家賃だけでなく、ガス・電気・水道代、住宅保険、固定資産税などの税金といった住居にかかる総費用について負担感を聞いた。
2016-11-23 22:04:15その回答において「とても負担」と回答した者の比率を求めたのがこの指標である。結果は2010年21.2%、2016年21.1%と比較的高い割合を示した(表9)。
2016-11-23 22:04:29これは可処分所得が伸び悩む中、二人以上勤労者世帯の可処分所得に占める住居費(土地家屋借金返済、家賃・地代、施設修繕・維持費)が1989年の10.9%から2009年の12.9%に上昇している影響と考えられる(総務省「全国消費実態調査」)。
2016-11-23 22:04:43社会的排除指標の算出結果(社会的ネットワークからの排除) pic.twitter.com/riDOCPGrJm
2016-11-23 22:07:19親族が2010年12.4%、2016年8.0%、友人が2010年17.3%、2016年25.3%と接触がない者の比率が高かった。欧州では親族が3.6%、友人が5.3%であるのに比較しても高い。日本ではニート、孤立無業(SNEP)、孤族などと呼ばれるように若年層では社会と接点がなく
2016-11-23 22:07:40同居家族以外とは顔を合わせない人たちがいる。ニートの対人口比率が2%程度なのに対しても本調査は高い割合となっており、一般的に人との触れ合いが減少していることが伺える。
2016-11-23 22:07:53幸福度と社会的排除(順序プロビット分析:2010年) pic.twitter.com/P0SGOshRkk
2016-11-23 22:08:21確かに多くの包摂指標は幸福と統計的に有意に相関し、包摂指標の有効性が確認された。しかし、耐久財の有無や住居環境(水洗トイレ、雨漏り、大気汚染)について相関がみられないものもあった。幸福との関係を考えることでどのような社会的排除の状態が当事者にとって重要かが分かり、
2016-11-23 22:08:57社会的包摂政策を再検討することも可能と考えられる。 ただし、本分析では年齢階層が若年層に限られること、調査方法もオンライン調査であり、ネットにアクセスできないような層は除外されていることから結果の解釈、一般化については留意する必要がある。
2016-11-23 22:09:102010年の若年層調査では相対的貧困状態にある者(lowincome)は経済的理由で医者などに診てもらえない(unmet, r=0.229)、居住経費の所得に占める割合が高い(housingcost, r=0.251)など、
2016-11-23 22:09:502016年の社会的排除調査でも失業状態にある者(unemp)は世帯全体でも仕事をしている者がいない世帯である(jobless, r=0.207)、経済的理由で医者などに診てもらえない者(unmet)は居住費負担が重いと感じている者(burden, r=0.202)が多かった。
2016-11-23 22:10:54若年層調査(2010年)、社会的排除調査(2016年)ともに相対的貧困にある者の回答者に占める割合が高い 10。
2016-11-23 22:11:53しかし、他の2指標に当てはまる者は少ない上、3指標間の重複は1%未満と少なく、物質的剥奪と相対的貧困の重複は2010年で回答者全体の2.4%、2016年で回答者全体の4.3%であり、物質的剥奪状態にある者は2010年で相対的貧困の12.0%、2016年で16.8%と多くない
2016-11-23 22:12:07社会的排除状況の重層性(欧州2指標+健康不良) pic.twitter.com/zc27In5wZW
2016-11-23 22:12:263指標間の重複は1%前後と少ないが、健康不良と相対的貧困の重複は2010年で回答者全体の4.6%、2016年で回答者全体の5.6%であり、健康不良の者は2010年の相対的貧困の22.1%、2016年の22.2%と一定数ある。
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