- funkastic_8er
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1 私は 目にしたもの 聞いたもの 手にしたもの 直接接したもの以外信じない こんな性格だから 周りには煙たがられるけど それでもいい 私には 貴方がいる 私の『時間』を 素敵なモノに仕立ててくれる 貴方がいるなら 何を敵に回しても 怖くない #みにっつめいど pic.twitter.com/Auj38s6NO6
2016-11-30 22:20:182 ────ジリリリリ・・・バンッッ いつものように朝が来て 目覚ましが鳴る でも 「うーん・・・」 最近なかなか起きれないのは 布団の中があったかくて それにくるまってるからかな? 「あと・・・少し」 あと5分 10分・・・ 30分・・・ #みにっつめいど
2016-11-30 22:21:213 (45分後) ────バサッッッ いきなり布団を剥がれて 「ひやぁぁっっ!!」 突然の事に飛び起きると 『ぶっ・・・』 目の前には 彼がいつものように笑っていた 「村上っ?!」 『おそようございます、お嬢様。 既に45分オーバーですよ?』 #みにっつめいど
2016-11-30 22:22:004 「へ?」 『45分』 「ちょ・・・」 『オーバーです』 「嘘ぉぉぉぉ!!!」 『ほんとです』 淡々と腕時計を見せ 現実を見せつける その針は間違いなく 起きる予定時間より かなり進んでいた 「起こしてよぉ!」 『声はかけましたよ?』 #みにっつめいど
2016-11-30 22:22:295 声だけじゃなくてさぁ・・・ なんて言いたいけど それどころじゃない!! 「えっと・・・準備・・・朝ごはん・・・ あと・・・なんだ?」 やらなきゃいけないことが ぐるぐる回って 「うわぁぁん(泣)」 今にも心が折れそう← そしたら・・・ #みにっつめいど
2016-11-30 22:22:496 『お嬢様・・・』 「ってゆーか寝癖すごっ!」 『お嬢様』 「あぁっ!今日ピアノも・・・」 慌てふためく私に 彼はため息 次の瞬間 『璃子!落ち着け!』 名前を呼ばれて ハッと我に返る それから私の頬に両手を当てつつ 『璃子、落ち着き?』 #みにっつめいど
2016-11-30 22:23:217 不思議と・・・ 村上の声を聞いてると 心が落ち着いて来て 『今やらなあかん事は?』 「着替えと・・・教科書準備と・・・ 朝ごはんと・・・それくらい、かな?」 『じゃあ教科書やらは 俺が用意するし 朝ごはんは行きの車で 食べればええやろ?』 #みにっつめいど
2016-11-30 22:24:308 「うん・・・じゃあ私 とにかく着替えればいいのね?」 『はい。15分あげますから 歯磨きと、顔も洗ってくださいw』 なんだ それだけか それなら大丈夫そう 「わかった!15分ね!」 ほらね? いつだって彼が私の 慌ただしい時間を整えてくれる #みにっつめいど
2016-11-30 22:25:549 「おまたせ!」 『14分・・・上出来です』 「やった♡」 褒められると単純に嬉しいし 「うーん♡今日のサンドおいし♡」 『あ、食べこぼし しないでくださいね?』 「・・・はーい」 私を守ってくれてる感が嬉しい (小言に近いけど) #みにっつめいど
2016-11-30 22:26:1710 それと・・・ 「ありがと!行ってきます!」 学校近くで車を飛び降りる私を 『あ・・・お嬢様、ちょっと待って・・・』 引き止めて 引き寄せる 「わ・・・///」 ドキドキする私をよそに ピョンとはねた髪に触れて 手際よく癖を直す #みにっつめいど
2016-11-30 22:26:5111 「ありがと///」 『どういたしましてw』 村上は・・・こんな事 なんとも思わないんだろうなぁ 「じゃ・・・行ってきます」 『はい、いってらっしゃいませ』 まぁ、仕方ないか 私は彼の姿が見えなくなるまで 手を振りながら 学校に向かった #みにっつめいど pic.twitter.com/vCPQkxjMW3
2016-11-30 22:27:4412 ・・・キーンコーン・・・ 教室に着くと同時に 予鈴が鳴って 「セーフ!」 小さくガッツポーズしてたら 《何がセーフやねんw》 ポンと頭を叩きつつ 隣に座る人物が1人 「忠義ぃ!なんで叩く!?」 幼なじみの忠義だ #みにっつめいど
2016-11-30 22:28:4513 《朝っぱらから村上のオッサンと イチャついてたから♡》 「え///イチャついてない!!」 ・・・ってゆーか 「待った!村上は オッサンじゃないもん!」 《オッサンやって 俺たちから見たらw》 「そんな事ないーーー!!」 《あるーーー!!》 #みにっつめいど
2016-11-30 22:29:0414 まぁね? 確かに村上は 年の割には落ち着きすぎてて 大人っぽく見えるけど 「オッサンじゃなくて!王子様!」 私にとっては 物心付いた頃からずっとそう 《使用人が王子様なぁwww》 「いーの!関係ないもん!」 《はいはいwww》 #みにっつめいど
2016-11-30 22:29:3415 いや、確かに使用人だよ? 村上はそのお爺さんの代から 私の家に仕えている使用人 特に・・・彼は 私が幼い頃からの 遊び友達兼家庭教師兼世話役の スーパーマンみたいな人 そんな人が あんなにかっこいいんだもん 恋に落ちない わけがないじゃない? #みにっつめいど
2016-11-30 22:30:2816 《ところで璃子 今年はプレゼント何もらうん?》 ・・・はて? 「プレゼント?」 《は・・・? お前まさか 誕生日忘れてる!? 今日やのに!?》 「・・・・・・あああ!!!」 そうだ! 最近バタバタしてて 朝もこんな感じだし忘れてた!! #みにっつめいど
2016-11-30 22:31:1617 「どーしよ・・・ 何も考えてない!」 誕生日といえば 村上が1年に1度 私と2人だけで 私のリクエストにひたすら応えて デートしてくれる日 ・・・それなのに!! 「私が何も言わないから 村上も忘れてるかな!?」 そんなの・・・無理ーーー(泣) #みにっつめいど
2016-11-30 22:31:4818 ショックで呆然としていると 《ったくw相変わらずアホなw》 忠義は笑って 私の頭を撫でつつ 《大丈夫やろ あのオッサンなら なんか考えてるってw》 って 「・・・だから。オッサンじゃないし」 そう答えつつ そうだといいな って思った #みにっつめいど pic.twitter.com/LGtzaHSw3p
2016-11-30 22:32:4419 ・・・だけど 同じ頃 私を取り巻く環境は めまぐるしく変わろうとしていて 『失礼致します』 パパに呼ばれた村上が その仕事部屋を訪ねていた 『旦那様、いかがされましたか?』 〈あぁ、忙しいところ悪いな 璃子の事で ・・・お前に話があって〉 #みにっつめいど
2016-11-30 22:33:2520 『はぁ・・・』 〈今日であいつも16歳 結婚できる歳になる〉 『・・・』 〈よって明日以降 順次段取りとれしだい 見合い話を進めていこうと思う〉 そう言いつつ 私の花婿候補の資料を彼に手渡した 〈お前には選定から段取りまで 頼みたいんだが?〉 #みにっつめいど
2016-11-30 22:33:4121 その書類をチラッと見つつ 息を飲んでから切り出す 『璃子様には・・・早すぎるのでは・・・』 彼にしては珍しく 声が上ずった だけどパパはお構いなく 《だが、良縁に恵まれれば 璃子も喜ぶだろ? お前なら・・・ その選定に長けていると思うが?》 #みにっつめいど
2016-11-30 22:34:1222 そのなんとも言えぬ圧に 『・・・かしこまりました』 そう答えるしかなかった 〈よし。早速頼むな〉 パパはにこやかに笑いつつ 〈まぁ、今日のところは 璃子の誕生日だから いつも以上に 楽しませてやってくれw〉 村上の肩を叩く #みにっつめいど
2016-11-30 22:34:2523 〈今年も璃子の わがままに付き合うんだろ?〉 『・・・はいw 御本人は朝、それどころじゃなく 忘れてましたがwww』 〈まったく・・・ 騒がしい娘ですまんw〉 『いえ。付かせていただき光栄です』 村上はそう言い会釈すると その部屋を出ていった #みにっつめいど
2016-11-30 22:34:4624 彼は自室に戻ると 『・・・はぁ』 手渡された書類をデスクにやり その手で顔を覆った 『見合い話・・・か』 そのフレーズは 想像以上にダメージが大きく 『いつか来るとは思ってたけど ・・・ほんま、急やな』 珍しく俯いて ため息をついた #みにっつめいど
2016-11-30 22:34:5425 チラと視線をやった先には 私と撮った写真 『さて・・・どうしたもんか』 そこに写った私は 能天気に笑っていて 『見合いさせるのも嫌 でも奪うことも出来ない 半端な俺は・・・ どうしたらええんやろな』 彼の悩みになんか まるで気づいていなかった #みにっつめいど pic.twitter.com/PBHqrrte2R
2016-11-30 22:36:28