草間敬さんのミックス・マスタリング手法

良いミックスとは、マスタリングとは何か。音圧と立体感をどのように両立させるのか。AA=や金子ノブアキ、RIZE等を手がける草間さんが、すぐに試せるプロのノウハウを伝授。
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草間 敬 @KeiKusama

と、ドトーのエンジニアツイートしちゃった。今日はもう終わります。連投失礼いたしました。

2016-12-14 22:13:24

【ミックスの方向性〜枠の中に重ねて収めるか、削って収めるか】

草間 敬 @KeiKusama

実際にミックスするにあたり、どういう考えでいけば良いか? 大前提があります。それは16bit 44.1kHzという枠の中に収めなければいけません(ハイレゾだったらもうちょっと余裕ある)。 これはお弁当とか、一食分の食事を作る事に置き換えて考えると分かりやすいかもしれません。

2016-12-15 09:47:23
草間 敬 @KeiKusama

16bitフルで使えば、96dB近い音量差(ダイナミクス)を得られますが、一般的な再生環境では差をつけすぎるのも考えものです。クラシックの音源は音量差を元のままにしているものが多く、小さい部分が聞こえずボリュームを上げたらフォルテッシモで慌てて下げたという経験あるかも(^o^)。

2016-12-15 13:10:57
草間 敬 @KeiKusama

朝の続きです(帰り道ツイート笑)。 16bitという入れ物が決まっているところに「全部詰め込みたい、しかもなるべく大きい音で」となると、必然的にパンパンになってしまうワケです。そのためのミックスの方法は二つあります。

2016-12-15 20:30:11
草間 敬 @KeiKusama

一つ目は油絵のように塗り重ねていく方式。「聞こえない」と思ったら、オートメーションでボリュームを上げて、各トラックで戦わせます(^o^)。 少々乱暴ではありますが、DAW内部が32bitフロートで作業している場合はクリップの心配が無いので最近アリかなと思うようになってきました。

2016-12-15 20:37:10
草間 敬 @KeiKusama

もう一つが要らない部分、他の邪魔をしてる部分を削っていく方式。僕もこれです。ノウハウも必要だし、何より「その帯域や音を削るべきか?」は音楽的な判断も必要とされます。 でも、この手法をある程度分かっていれば、前者の重ねる方式でどうしても解決できない問題に対処できるでしょう。

2016-12-15 20:48:23
草間 敬 @KeiKusama

どちらの方法が良いかはお任せします。前者の重ね方式をする場合は ・32bitフロートで作業すること。 ・最終段にGainプラグイン、RMSメーターの順番で置き、-16dBになるよう、Gainでレベル調整する を行うようにして下さい。じゃないとDAW内部/外部で歪んでしまいます。

2016-12-15 21:37:47

【ミックスの役割とは】

草間 敬 @KeiKusama

おはようございます。ミックスネタ、みんなに喜ばれてるので継続します。でも「奥行きがあって音圧もあるミックスはどうやって作るか」という話から始めるのは無理があります笑。 今日からドラクエ始めましたっていう人に、いきなりはぐれメタルの遭遇場所と倒し方教えるような感じ。

2016-12-16 09:24:11
草間 敬 @KeiKusama

以前、学校で教えたり、セミナーで話してるネタがEvernoteに入ってるので、それを元に再考しつつツイートします。Liveのひとくちメモは最近と同様、書きたいネタができたら、不定期に書きますね(^o^)。

2016-12-16 09:30:15
草間 敬 @KeiKusama

おはようございます。それではミックスのこと、最初から書きますね。ドラクエで言えば最初に王様に会いに行く感じのとこ。 まず、なぜミックスするんだろう?と考えると、僕は2ステップに分けて考えています。 #mix考 ←タグつけます。

2016-12-17 09:11:04
草間 敬 @KeiKusama

第一段階は「曲の完成度を高めたい」という気持ちから。これは作曲、編曲をした人の個人的な望みです。 そして第二段階は「より多くの人にアピールしたい」という気持ちから。第一段階で作り上げた作品を、公に発表、または商品として、より多くの人に共感してほしいという欲求です。#mix考

2016-12-17 09:16:33
草間 敬 @KeiKusama

第一段階では色々試してみたり、まさにミックスをアートとして考える場面です。自分の曲なら、これはラフミックスの段階です。他の人の曲をミックスする場合なら、受け取ったデータを一通り聞いて、僕ならココにディレイつけるな、とか色々やってみた段階。この時は音圧とか気にしません。 #mix考

2016-12-17 09:23:38
草間 敬 @KeiKusama

とはいえ「そのラフミックスがいまいち自分で満足してないんだ」という方も多いのではないかと思います。後ほど、第一段階でのミックスでの基本的なポイントをツイートしますね(^o^)。 #mix考

2016-12-17 09:26:36

【ミックス第1段階のポイント】

草間 敬 @KeiKusama

さて、ミックス第一段階のポイントです。とにかくエフェクトも色々試したりして、各トラックがどれも好きな音!(^o^)、という状態にしましょう。自分の曲(アレンジ)をミックスしようという時、この段階でどうしても良い音にならない場合は、音自体を差し替えるのも一案です。 #mix考

2016-12-18 08:43:15
草間 敬 @KeiKusama

人の曲や他の人が録った曲をミックスする時も同様ですが、イマイチ自分で馴染まない音があるなあ、という音がある時、まずはラフミックスを確認しましょう。好き勝手にいじるのではなく「どうしてそういう音にしているのか?」を理解する事が重要です。 #mix考

2016-12-18 08:46:54
草間 敬 @KeiKusama

各トラックの音を吟味できたら、重いエフェクトはフリーズしたりしましょう。そして次にボリュームとパンだけでバランスを取ります。ここが一番大事な局面です。むやみにエフェクトに頼りきりではなく、二つのスピーカーのどこに配置させるか、というミックスの根本を試行錯誤しましょう。 #mix考

2016-12-18 08:51:59
草間 敬 @KeiKusama

@KeiKusama 人の曲の場合は、まずこちらをある程度試す方が良いでしょう。じゃないと「この曲をオレ色に染めてやるぜ」状態になって、ラフミックスとは似ても似つかぬモノになってしまう恐れがあります。「方向性が違う」「脇役が目立ちすぎ」という結果になりやすいです。

2016-12-18 08:58:26
草間 敬 @KeiKusama

ボリュームを操作する時、必ず小さい音から段々と大きくしていき、バランスを決めましょう。逆だとカクテルパーティ効果が作用し、その音に注視しがちになります。フェーダーを一度ゼロに絞りきってから上げるという操作に慣れましょう。その方がカッコもいいです笑 #mix考

2016-12-18 09:03:55
草間 敬 @KeiKusama

こうしてバランスを取っている時も、マスタートラック等にRMSを確認できるものをインサートしておき、常に-16dBになるようにします。作業中に全体の音量が上がってきてしまったら、全トラックをグループ化して一気に下げるのもこの段階ならアリでしょう。 #mix考

2016-12-18 09:09:05
草間 敬 @KeiKusama

というわけで、第一段階のまとめ。 1. 各トラックの音を把握して好きになる 2. Vol, Panだけでバランスを試行錯誤する 3. フェーダーをいじる時は小さい方から #mix考

2016-12-18 09:11:37
草間 敬 @KeiKusama

自分の曲(アレンジ)をミックスしている場合、この第一段階で「これサイコー!このままリリースしたいわ!」になってないと、次に進めません。僕の経験から言えるのですが、ここでイマイチかなあと思うのはアレンジに原因があったりする事が多いです。その辺も含めて見直しましょう。 #mix考

2016-12-18 09:18:52
草間 敬 @KeiKusama

他の人の曲をミックスしてる時はラフミックスが再現できて、さらにちょっと自分なりのアイディア加えたりしてて「こういう方向性いかがでしょうかね?」とクライアントに聞いてもらっても良いという状態になっている感じです。 #mix考

2016-12-18 09:21:57
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