ジャズ談義: なぜ乏しい音感が、西欧音楽からの奴隷解放なのか

音感が乏しい人ほど、ジャズをしたがるが、それは正しいのか? 実は正しい。何故かと言うと、その乏しい、言い換えればシンプルな音感が、ジャズを西欧音楽のプラトニズムから、奴隷解放させているからだ。 ジャズは、複声部的な西欧音楽の調和、人間は記憶の想起としたプラトニズムから、生身の人間を奴隷解放するような精神性だが、それを具現したのが、このシンプルな音感だ。 だから断じて、モダンジャズは、コードでアドリブしているのではない。メロディーからコードへ解放されたという説明は、音感のない人向けの説明であり、じつはそれだとジャズができなくなってしまう。 続きを読む
22
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

このセンター試験の国語問題の最後の設問が、ジャズは嫌いだ、という文言をめぐるものなのが、極めて象徴的なので、一読してみると良い。bit.ly/1Uh9yTZ @PiyoMegtan

2017-01-25 03:44:37
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ジャズはまだコードで奴隷解放されたが、西欧音楽は書くこと=記譜から自由になれない。即興もこのことを解決できない、というのが以前センター試験国語問題で出題されたことがある。bit.ly/1Uh9yTZ @PiyoMegtan

2017-01-25 03:43:30
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

モダンなアドリブはアルペジオ=コード以外のことをする。それは西欧的なコードから奴隷解放されるためだ、というのがジャズの基本線。だからそれを、西欧化=コード化すると、とたんに奴隷になってしまい、自由な人、つまりジャズマンにはなれなくなってしまう。@PiyoMegtan

2017-01-25 03:39:42
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ピアニストの田村さんの話は、管楽器などの単音楽器が、そんなに西欧音楽のシステムから自由になれたのに、コード楽器のピアノが自由になれない。そのピアノという奴隷から、どうやって解放されるのか、という話。bit.ly/2jO2XTK @PiyoMegtan pic.twitter.com/wCl7FV71vI

2017-01-25 03:33:09
拡大
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

具体的には、管楽器やヴォーカルは、コード楽器=ピアノやオケではないので、メロディでもコード=アルペジオでもないことを、しでかすようになってしまった。西欧音楽のシステムの奴隷から解放された、というのがモダンな説明。@PiyoMegtan

2017-01-25 03:31:12
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

だから、モダンジャズは、メロディフェイクから、コードでアドリブするようになった(西欧化した)という説明だと、モダンな説明ではないから、何もできるように(自由に)なれない。@PiyoMegtan

2017-01-25 03:29:52
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

田村さんの図解いいね。だってジャズって、西欧音楽のシステム=和音から、生身の自由を解放する話、つまり奴隷解放の話で、西欧化の話ではないからね。bit.ly/2jO2XTK @PiyoMegtan pic.twitter.com/PbZlDRHY4i

2017-01-25 03:28:46
拡大

大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ツイートまとめ(^-^)/ ジャズは、管楽器がコードから自由になったのを、モダンっというのよ。コードに囚われることをジャズ理論といっても、何もできるようにならないのよ。bit.ly/2jRTvRg @PiyoMegtan

2017-01-24 06:39:35
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

おお、FBって私が公開でも、シェア元が友達限定だと、友達以外には公開されていないのか。はじめて知った。私は公開にしているのにね。ということでこちらへコピペしといた。bit.ly/2jRGQOp @LitoSnowfield @PiyoMegtan

2017-01-24 06:25:45
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

単声部の人間がコードやリズムを打ち出す、こういう感覚の体系化のようなことは、言葉で理論化するのは恐ろしく難しい。それこそ、メロディーがメロディーに聴こえるのはなぜか、というパラドックスから抜け出せなくなった現代哲学の最も難解な問題と、全く同じことだからだ。@PiyoMegtan

2017-01-24 06:06:49
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

それをどっち付かずにやってしまうと、おそらく両方できなくなる。フルーティスティックには、このバロックとの違いで躓く人が非常に多いのだが、ジャズの観点から言えば、単にタイムが違う。ワン・ノート・サンバのように、ワンノートだってジャズに聴こえるのだから。@PiyoMegtan

2017-01-24 06:06:14
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

彼は、フルートならではだが、ジャズが出来ないのはバロックの正規教育を受けたことがないからだ、と考え込んでるが、じつはアカデミックなものとジャズは全く別世界だからこそ、両立することができるのだ。それが音楽の基礎ということなのだ。@PiyoMegtan

2017-01-24 06:05:39
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

まあ、大金くんの場合は、アマチュアリズムで楽しんでるのだが、クラシックの場合は、耳コピというより、書かれたものをどう音として理解するか、という極めてアカデミックな問いなので、それを何の根拠もなく、こうしたいとやると、単なる我流に聴こえてしまう。@PiyoMegtan

2017-01-24 05:52:29
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

前にバロック音楽は、装飾音を省略記号で誤魔化す、前近代的な音楽だという話をしたことがあるが、ジャズでは装飾音までインテンポなので、譜割り上の絶妙なリズムになるのだ。twitter.com/sunamajiri/sta… @PiyoMegtan

2017-01-24 05:47:42
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

バロックだと前打音とか装飾音の記号でごまかせるのだけれど(バロックってごまかしの音楽だから)、モダンジャズは、それが絶妙の崩しやタメのグルーヴになっていくからね。そこを譜割りいして、どうとってるのかを逐一アナライズしないと、ほんとうは身につかないのよ。

2016-08-23 01:14:53
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

音楽習得は、たぶん言語習得より体系的。言語は意味に頼れるが、音楽は感覚を総動員することでしか習得できないからなのだが、だからたとえば、大金くんなんかも、こんな苦労をしている。facebook.com/ohgane.toru1/p… @PiyoMegtan pic.twitter.com/X3FemAUZTr

2017-01-24 05:42:41
拡大
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

従来、モダンジャズとはソリストが主役になったこととか、メロディーではなくコードでアドリブするようになったこと、と便宜的に語られたものだが、あれは音感のないリスナー向けの解説で、実はモダンな、つまり理論的にリアルな説明にはなっていない。@PiyoMegtan

2017-01-24 05:19:30
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ジャズでは、こういうピアニスティックなもの、管楽器的なもの、というのが剥き出しにリアリズムになると、モダンというのだ。なのでコードに縛られて何かをするわけではない。もしそう思えているのなら、それは単にコード聴音が訓練されていない、というだけにすぎない。@PiyoMegtan

2017-01-24 05:09:35
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

逆に、コードに縛られているピアノが、管楽器の自由奔放をどうやったら自分のものにできるかとやり始めたのが、エヴァンスのリハモや、ハンコック以後の完全なコードの無視なのだ。なのでそれはコードから考えて何かをしているわけではないのだ。強いて言えばリズム。@PiyoMegtan

2017-01-24 05:02:19
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ここが言葉の綾で、感覚で掴みづらいはずだが、一般にモダンジャズは、メロディーではなくコードでアドリブするようになったと言われるのだが、実は管楽器は和音楽器ではないので、コードもメロディーも無視して気ままになっただけなのだ。@PiyoMegtan

2017-01-24 04:59:47
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ジャズは、単旋律楽器がコードを逸脱するようになって、モダンになったのだ。それを追従しているのがピアノジャズなのだが、コードが聴音できないということと、アドリブができないということは、まったく別物ということ。@PiyoMegtan

2017-01-24 04:52:52
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

特に管楽器やボーカルなど、コード楽器ではないので、コードでアドリブができない。それなら和音聴音から、というピアニスト的発想だが、じつはそれだけでもアドリブができない、というのが先程の田村さんとの対話。twitter.com/sunamajiri/sta… @PiyoMegtan

2017-01-24 04:51:17
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

話題が違うが、ピアノ脳の人は管楽器にジャズの練習の仕方教えられないという話ではないが、ピアノの人からは、管楽器がピアノが何やってるかわからない以上に、管楽器が何やってるかわからない、という話で盛り上がってるよ。bit.ly/2k90Rxy @PiyoMegtan

2017-01-24 01:24:04
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

さて、その中でめぐたんが明日受講しに行くというセミナーは、ピアニストからみて、聴音もソルフェージュもできていない、つまり音が取れず、初見もできないアマチュアの人に、ピアノ的な和音聴音を実践しようというレッスン。別にジャズ理論の授業ではない。@PiyoMegtan

2017-01-24 04:43:11
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

音楽教育の視点で言うと、クラシックは暗譜をしないための教育。簡単な譜面から初見を高度化させるメソッドを理論という。それに対してジャズでは、どちらかというと暗譜からアドリブ(即興)へ移行することが理論。だからできる人とできない人が出てしまう。@PiyoMegtan

2017-01-24 04:40:07
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

うちの生徒さんでも、子供の頃から譜読みが絶対音感だった音大卒の子がいるが、彼女はどんな複雑な譜面でも初見で吹けるのだが、譜面を取り上げるとアドリブはおろか、暗譜がまるでできない。譜面を外部記憶装置として使いこなせてるからなのだ。@PiyoMegtan

2017-01-24 04:31:22