ヤマパンスキー氏による『対水雷艇砲とその後先の話。』

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ヤマパンスキー @yamapanski

対水雷艇砲とその後先の話。 水中兵器のない時代は火船や夜襲とか受けない限り砲力と乗組員数(=砲員、切込・陸戦隊員数)に勝る戦列艦最強でしたが、水雷の発明でコスト的に引き合わない小船により撃沈される危険性が出て来ました。

2017-02-25 00:09:44
ヤマパンスキー @yamapanski

@yamapanski まずは刺突水雷、後には魚型水雷、即ち魚雷が登場すると、どんな艦艇でもそれの接近を阻止する発射速度の早く操砲が迅速な小型砲を対水雷艇砲として装備します。 19世紀末には発射速度の速いノルデンフェルトの5連装砲、ガトリング砲、

2017-02-25 00:17:41
ヤマパンスキー @yamapanski

@yamapanski 37mm、47mm 、57mmクラスの速射砲が多く搭載されました。 20世紀に入ると、更に大型の水雷艇駆逐艦が艦隊型駆逐艦化し、水雷襲撃のプラットフォームとなると、第一次世界大戦期には76mm、10.2cm、12cm、15cmと必要火力が高くなります。

2017-02-25 00:23:23
ヤマパンスキー @yamapanski

@yamapanski こうなると駆逐艦も外洋での水雷襲撃を目的に大型化し、航洋性=巡洋能力を持つ汎用艦した結果、高価になります。 となるとまたこれを安い攻撃プラットフォームで沈める手段として魚雷艇や航空機が出て来ます。

2017-02-25 00:29:13
V8議長 @Hetare_Gi

刺突水雷、そう言うのもあるのか(

2017-02-25 00:31:48
ヤマパンスキー @yamapanski

@yamapanski それに対応して速射砲を高仰角化して高角砲化したり、機関銃、機関砲を装備して我々の見慣れた第二次世界大戦の姿になりますが、基本、対艦攻撃手段を持ったプラットフォームが水面を移動してるか空中を飛んでるか位の差で、発想に変化はありません。

2017-02-25 00:32:00
ヤマパンスキー @yamapanski

@yamapanski 第二次世界大戦艦から入って分かり難いように見える19世紀後半、日露戦争、第一次世界大戦のフネの武装構成も、基本同じ視点で理解出来ると思います。 脅威を照準射撃する手段を持ってる点は同じです。

2017-02-25 00:37:16
ヤマパンスキー @yamapanski

@yamapanski 水中目標の潜水艦は水中なのでちょっと複雑に見えますが、照準攻撃する手段を持つという観点は同じです。

2017-02-25 00:37:55
ヤマパンスキー @yamapanski

@yamapanski 対空射撃というと特殊に見えますが、三次元運動出来る相手を照準出来る射撃指揮装置で、高仰角化した速射砲と機関砲を撃ってるだけです。 直撃以外でも目標に損害を与えられるよう、時限信管やVT信管で目標付近で炸裂させたりするので特別っぽく見えますが、

2017-02-25 00:46:46
ヤマパンスキー @yamapanski

@yamapanski 陸戦でも古くから榴霰弾とか時限信管は古くからあるので、基本その延長です。

2017-02-25 00:49:01
ヤマパンスキー @yamapanski

@yamapanski だから高角砲や高射砲だってわざわざ両用砲言わなくても陸上や水上の目標を撃てるし撃ちます。 高仰角の砲は砲尾位地が高く隠蔽に不利だろうが必要があれば撃ちます。 駐退機、復座機に負荷が掛かろうがX発で故障の危険があろうが撃ちます。修理など対策は用意されてます。

2017-02-25 00:56:45
ヤマパンスキー @yamapanski

@yamapanski そして低仰角の平射砲でも、有効な対空射撃が出来るしやります。 台や傾斜で仰角を増やさなくても、陸でも海でも敵機が当てるつもりなら進入進路は限定されるので、それに備えておいて撃ちます。 時限信管がなくても直撃すれば落ちます。

2017-02-25 01:01:18
ヤマパンスキー @yamapanski

@yamapanski 当たらなくても敵機が有効な攻撃進路から逸れたら命中率が下がるから有効。 直接落とせなくても役に立つのです。 被弾率、撃墜率以外の要素も見ないと分かりません。 水上の水雷襲撃だって、襲撃進路の維持を放棄させれば沈められなくても有効ですので。

2017-02-25 01:06:22
ヤマパンスキー @yamapanski

@yamapanski 対水雷艇砲でも、対空射砲でも、当たらなくても装備していて、撃つ意味はあるか。あります。 自分に射撃してない目標を攻撃する場合は充分に準備を整えて襲撃して来ますが、撃って来るなら射撃を受けている前提の襲撃を行うからそれだけで命中率が下がります。

2017-02-25 01:13:11
ヤマパンスキー @yamapanski

@yamapanski 発砲炎がぴかぴか光っていれば撃たれていると認識します。 射程外とか照準出来なくて当たってないとは思いません。当てる気で敵は撃って来ている、偶々外れているだけと考えます。 その辺、対水雷艇砲や対空砲の全方位ハリネズミ配置の共通性とか考えてみると面白いです。

2017-02-25 01:17:18
ヤマパンスキー @yamapanski

@yamapanski 防御的なものですので、「敵への命中」が第一ではなく、「敵の持ってる攻撃兵器を自艦に当てさせない」ためのもですので。 当たるに超したことはないのですが、当てる沈める落とすは「手段」であってそれ自体が目的ではありません。

2017-02-25 01:21:31
ヤマパンスキー @yamapanski

@Hetare_Gi 棒の先に爆薬包を取り付けて、夜間忍び寄って敵艦の喫水線下に爆薬を取り付けます。 信管は着発だと自分達も死ぬので電線付きの電気信管とかで、離れて安全距離を取ってから起爆します。 南北戦争、露土戦争でも南米の戦争内乱でも活躍してます。 棒状水雷の方がいいかな。

2017-02-25 01:35:01
V8議長 @Hetare_Gi

@yamapanski ひぇえ…ボートで大型船に肉薄攻撃するんすか…

2017-02-25 01:35:23
ヤマパンスキー @yamapanski

@Hetare_Gi 外装水雷とも。 魚雷実用化、普及前の初期の水雷艇の装備でもあります。 日本の水雷艇第一号型とかの最初の装備はこっちで、水雷艇第五号型には魚雷と共に装備が要求されてます。

2017-02-25 01:38:00
V8議長 @Hetare_Gi

@yamapanski 夜間に接近するとしても成功率ってそんなに高くは無さそうなんですがこの手法どうなんすかね…

2017-02-25 01:41:19
ヤマパンスキー @yamapanski

@Hetare_Gi 勇敢な成功例と失敗例が多くある、広く使われた兵器です他にボートから爆薬包を投げ込んで同じく有線の電気信管で発火するのとかもありますが、棒で取り付けると喫水線下を爆破し浸水させられますので。 出来る限り遠くから発射したいのは当然で、魚雷の発明に繋がります。

2017-02-25 01:42:44
ヤマパンスキー @yamapanski

@Hetare_Gi といっても初期の魚雷の有効射程は数十メートルなので、必中を期するならぶつけるつもりの肉薄攻撃が前提で、多少危険度が下がったくらいでしたが。

2017-02-25 01:44:49
V8議長 @Hetare_Gi

@yamapanski それでも魚雷の方が普及したってことはこっちの方がマシ()だった、と…

2017-02-25 01:49:07
ヤマパンスキー @yamapanski

@Hetare_Gi 灯りはランプ、電灯があっても電球程度、光度が高く投光方向を揃える探照灯の発達はもっと後で、夜は現代考えるより真っ暗で見張り員の目視頼りなので、危険ですが広くおこなわれ、意外と成功例がある兵器です。

2017-02-25 01:49:49