京都市北区の一食品スーパー販売の生牡蠣の産地に関する83日定点調査

大阪市立自然史博物館を中心に各地産生牡蠣の流通(販売地)マップが作成事業?が展開され、ささやかながら協力した。そんななかで、たまたま毎日のように出かけるスーパーでの定点調査を思い立ち、記録してみた。
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2.データの精度

今井長兵衛 @medanjin

カキ定点調査を始めたのは、2017年1月7日なので、4月17日までの101日が調査期間である。調査定点でカキの販売が始まったのは、1月7日以前で、いつから始まったかは不明。101日のうち調査を実施した日は83日で82%に該当。 pic.twitter.com/h2T9AdRyMH

2017-04-29 19:41:57
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今井長兵衛 @medanjin

3月に調査間隔が6日だったことがあり、その前後では生食用生カキの産地に変化は無かったが、加熱調理用は産地数は1で等しかったものの、三重県から広島県に変化していた。この間のデータが無いことがこの調査の難点の一つである。

2017-04-29 19:53:23
今井長兵衛 @medanjin

カイ2乗検定の結果、月別の調査率(調査実施日数/月間日数)と曜日別の調査率は各月間および各曜日間に有意な差は認められなかった。つまり、各月および各曜日の間で調査精度に偏りは無かったと言える。 pic.twitter.com/L8mDav5rl7

2017-04-29 20:01:27
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3.データの解析

今井長兵衛 @medanjin

調査定点の店舗では、調査期間中に生食用生牡蠣は兵庫県赤穂市坂越(さごし)産、加熱調理用生牡蠣は広島県産、岡山県産、三重県産、京都府舞鶴産が販売されていた。生食用と加熱用を込みにすると、全部で5産地。全調査期間では、広島県産>兵庫県産>三重県産>京都府産>岡山県産の順になる。 pic.twitter.com/9MWzzKbcvi

2017-05-01 16:33:21
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今井長兵衛 @medanjin

月別産地別の販売日数は、1月は全期間と同じ傾向、2月は岡山県産が京都府産より1日だけ多かった以外は、全期間と類似の傾向であった。3月になると岡山県産が販売されなくなり、4月には広島県産だけが販売された。 調査日1日あたり販売産地数の平均は、1~2月が高く、3月、4月と低下した。

2017-05-01 16:47:36
今井長兵衛 @medanjin

曜日別産地別販売日数率(販売日数/調査日数)は、生食用の兵庫県産が土曜日・日曜日に低かったが、加熱用の広島県産はいずれの曜日でも高率であった。他の3産地でも曜日による偏りが見られたが、販売日数が少なく、傾向を論じるのは無理と思う。 pic.twitter.com/Vkd2zxcWeg

2017-05-01 17:05:58
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今井長兵衛 @medanjin

曜日別の1調査日あたり販売平均産地数は、土曜日が 1.4で最も少なく、その他の曜日は 1.8~2.3 であった。これは、生食用生牡蠣の販売日数が土曜日に少なかったことが影響しているのだろう。

2017-05-01 17:22:56
今井長兵衛 @medanjin

今回の調査では、全調査期間を通じ、5つの産地の生牡蠣が全て揃って販売された日は無く、生牡蠣が全く販売されなかった日が6日あった。販売日数が最も多かったのは、1産地と2産地の25日で、3産地の19日がこれに次ぎ、4産地の生牡蠣が販売された日も8日あった。 pic.twitter.com/STIwMFUmW7

2017-05-01 17:38:09
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今井長兵衛 @medanjin

月別では、1月と2月は生牡蠣が全く販売されない日は無かった。1月は2産地と3産地の生牡蠣が販売された日が多く、2月は4産地の生牡蠣が販売された日も多かった。3月には1産地と2産地の生牡蠣が販売された日が多くなり、4月には1産地のみの販売または販売無しの日が多くなった。

2017-05-01 17:48:04
今井長兵衛 @medanjin

曜日別では、土曜日に販売産地数が少ない傾向がうかがわれるが、他の曜日間には顕著な違いは認められないようだ。 pic.twitter.com/KUJoPpzJKv

2017-05-01 17:55:52
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4.まとめと感想

今井長兵衛 @medanjin

1) 生食用生牡蠣は兵庫県赤穂市坂越産のみが50日(全調査日83日の60%)販売された。 2) 加熱用生牡蠣は広島県産が最も多く、74日(全調査日の89%)販売された。 3) 三重県産は22日(全調査日の27%)販売された。

2017-05-03 10:34:23
今井長兵衛 @medanjin

4) 京都府舞鶴産の販売は12日(全調査日の14%)にとどまったが、貝毒検出のため出荷が一時自主規制されたことが影響しているとみられる。   kyoto-np.co.jp/economy/articl… 5) 岡山県産の販売は6日(全調査日の7%)で、京都府産と同日販売されたのは1日だけ。

2017-05-03 10:44:03
今井長兵衛 @medanjin

6) 生牡蠣が販売されていなかった日は、1月と2月は1日も無かったが、3月には2日、4月には4日あった。 7) 生牡蠣の産地数が多い日は、2月が最も多く、1月がそれに次でいるが、調査日によって変動がある。

2017-05-03 11:04:13
今井長兵衛 @medanjin

京都市の1店舗の結果に過ぎないが、マッピング調査を実施するための参考にはなるだろう。1店舗1回の調査では心許ないと思う。もちろん、調査店舗数が多ければ、1店舗1回の調査でも、それなりの精度が得られるだろう。来シーズンにも牡蠣調査をやるとすれば、定点調査の地点数も増えれば良い。

2017-05-03 11:17:20