英語で歌うということ

今回も思い浮かぶままにあれこれ語っているのでテーマがあいまいですがご容赦を
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uroak_miku @Uroak_Miku

1)英語人口はこのくらいだそうです。世界で四人に一人は英語を使う。「第二言語」というのは学校で習う外国語のことでしょうか。日本だと英語ですよね圧倒的に。 pic.twitter.com/qZ4P9pqPrx

2017-03-09 14:49:22
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2)日本語人口はおよそ1億3000万人。世界第九位です。しかしそのほとんどは日本国内の人間つまりネイティヴスピーカー。海外への発信力はほぼゼロといっていいでしょう。

2017-03-09 14:52:07
uroak_miku @Uroak_Miku

3)改めて見てみましょう。英語ネイティヴが世界で3.9億人なのに対し、非ネイティヴの英語使用者(というか学校で英語を学ぶ人間)13.6億人。つまり22人の人間が78人を説得できる計算です。

2017-03-09 14:56:36
uroak_miku @Uroak_Miku

4)日本語ではこうはいかない。極論すれば99人のネイティヴがいて1人を説得できるかどうかぐらいの影響力。

2017-03-09 14:58:16
uroak_miku @Uroak_Miku

5)同じテーマについて語るにあたり、英語で語るのと日本語で語るのでは、こんなに有効射撃円(私の造語)の大きさが違ってきます。

2017-03-09 14:59:23
uroak_miku @Uroak_Miku

6)科学や数学の論文ならまだ楽なんですよ。英語で書けば、内容はもともと共通言語なのだから。世界のどこでもH2Oは水だと科学者のあいだでは理解されるしE=mc^2なら特殊相対論のあれだとすぐ伝わる。

2017-03-09 15:03:46
uroak_miku @Uroak_Miku

7)ところが文化論は英語で書くこと自体が難しい。たとえば「おみやげ」をうまく英語でいえるでしょうか?「souvenir」では×。これは旅の記念品のことだから。基本的に旅した当人が自分のために買い入れる品のことです。

2017-03-09 15:05:57
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8)じゃあ「gift」ではどうか?これも「おみやげ」とニュアンスが違う。「贈り物」ですからね。

2017-03-09 15:06:49
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9)「おみやげだよ」と英語でいうときは「I got you a little something.」(ちょっとしたものをあなたに取っておいたよ」とする。「a little something」と工夫すれば「おみやげ」のニュアンスが出る。

2017-03-09 15:12:51
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10)「souvenir」では絶対だめかというと、そうでもない。「souvenir for you」(あなた用に旅の記念品)と工夫する。こんな風に。 pic.twitter.com/Cu2MRYObcq

2017-03-09 15:17:14
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11)「souvenir」は自分用なのだけど「for you」をつければ「あなたにも特別に」の感じが出せる。つまり「おみやげ」ニュアンスが生まれる。これ覚えておくと使えます。

2017-03-09 15:18:41
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12)それから「This is」ではなく「Here's」にする。「さあどうぞ」のニュアンス。「This is」では「これが」に響くから避ける。通じるけれどね。

2017-03-09 15:28:53
uroak_miku @Uroak_Miku

13)翻訳するときはこうやって翻訳者が気配りしているわけです。しかし文化論で「omiyage」を取りあげる場合、ここまで説明したことをいちいち論文化するわけだから面倒ですよね。

2017-03-09 15:30:24
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14)そして細かく解説してあげればあげるほど相手には神秘の国ジャパンのスペル(呪文)みたいに受け取られてしまう。何か神秘の世界が背後にあるみたいだぞ、と。そしてニホンショキだのキクとカタナだのともっともらしい権威づけを始める。

2017-03-09 15:32:26
uroak_miku @Uroak_Miku

15)若い頃のリュウイチ・サカモトがよく苛立っていたのも、たぶんこれに通じるジレンマを味わっていたからです。

2017-03-09 15:34:10
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16)それで「Neo Geo」と称して人種混交的な音楽パフォーマンスに走った。こういうひねり手を使わないとニホンジンはNYでロックしてはいけないのだとシビアに考えたのです。闇を強調してオリエントな神秘性を強調しつつオキナワ的なんでもあり性を演出してロックンロールした。 pic.twitter.com/TJc0FsG8KU

2017-03-09 15:46:38
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17)白人と黒人の越えられない壁を一時溶け落とす魔法。1955年。30年未来からやってきた高校生マーティは、このときロックンロールの真のテーマを体感する。 youtu.be/S1i5coU-0_Q

2017-03-09 15:50:33
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18)白人(それもそこそこ裕福な層の子弟)と黒人(貧乏ミュージシャン)が一体化する奇跡の数分間。しかしここにアジア系の人間はいない。ロックンロールはアジア人を想定していなかったのです。

2017-03-09 15:52:16
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19)1979年のLA。アジア人がロックするためにはこんなに大仰な衣装と舞台装置が必要でした。 pic.twitter.com/9Y4nZf11jq

2017-03-09 15:59:10
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20)日本のロックバンドですがなんちゃって人民服を着こんでいます。そして大掛かりな電子機器を見せつける。SONYやHONDAのハイテクなイメージと、西洋人が抱く謎の東洋人のイメージをなぞりながら、音楽もやはり東洋音階を使っての妖しいオリエンタル・ロック。

2017-03-09 16:01:43
uroak_miku @Uroak_Miku

21)ここまで工夫してもなお「どうしてアジア人がロックやるの?シャミセンとかのトラディショナルな楽器を使わないのはどうしてなんだ?」としつこく聞かれた。

2017-03-09 16:03:04
uroak_miku @Uroak_Miku

22)1955年、黒人が白人の楽器を奏で、白人が黒人のビートを奏でるのはありだった(らしい)けれど、アジア系はそうではなかったのかな。この映画にはアジア系の人間は出てこないのでわからない。youtu.be/S1i5coU-0_Q

2017-03-09 16:05:15
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uroak_miku @Uroak_Miku

23)racismとかconservativeとかレッテルを貼るのは簡単だけど、その手は使わずに論じたいです。

2017-03-09 16:06:29