道義国家の意味を調べてみた

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ЭТО БЫЛО! 憲法壊すな戦争止めろ @StopShinzo

さらに「道義国家」のルーツを辿れば、1925年に大川周明が出したリーフレット「道義国家の原理」に行き着く。 dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid…

2016-10-31 01:34:33
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大川周明は「満洲事変」当時、戦争の発端となった満鉄爆破の首謀者 板垣征四郎と親しかったというから、板垣の「道義国家」論に大川の『道義国家の原理』の影響を、また板垣の「東亜解放」論に大川の『復興亜細亜の諸問題』(1922年)の影響を見ても無理はないだろう。

2016-10-31 01:57:03
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"この「道義」言説は、例えば岡倉天心 (1863–1913) のような初期アジア主義者らによって「功利主義」的西欧帝国主義に対する帝国日本のカウンター・オリエンタリズムとして語られ始め、殊に日中戦争と太平洋戦争の勃発を契機として爆発的に語られた言説といえる。

2016-12-06 15:56:43
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1937 年 5 月に発行された『国体の本義』(文部省編集)には見られない「道義」という語が、1941 年 7 月 21 日発行の「臣民の道」(文部省教学局編纂)において、

2016-12-06 15:58:03
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「世界史の転換は旧秩序世界の崩壊を必然の帰趨たらしむるに至つた。ここに我が国は道義による世界新秩序の建設の端を開いたのである」 「支那事変は、これを世界史的に見れば、我が国による道義的世界建設の途上に於ける一段階である」 と述べられているのは、そうした事実を物語っている。

2016-12-06 16:00:24
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一方、「道義国家」という語は 20 世紀初期の段階に見え始め、1925 年には大川周明の「道義国家の原理」(社会教育研究所リーフレット第 3)によって帝国日本の新たな国家的自己像を求める概念として用いられるようになる。

2016-12-06 16:01:47
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ここには「国家が吾等の厳粛なる問題となるは、自我と国家との対立が明白に意識せらるゝ時、換言すれば現実の国家が吾等の要求にそぐわぬ時である」という大川特有の「国家改造思想」が表れており、

2016-12-06 16:03:29
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大川は「個人と国家とを支配する道徳的原則」、すなわち「今日の国家が最早国民道徳の客観的実現として是認せらるべ」きことを唱えるのである。" ci.nii.ac.jp/naid/120005557…

2016-12-06 16:07:20
リンク CiNii Articles CiNii 論文 - 帝国日本の「道義国家」論と「公共性」―和辻哲郎と尾高朝雄を中心に― 帝国日本の「道義国家」論と「公共性」―和辻哲郎と尾高朝雄を中心に― 姜 海守 国際基督教大学学報、3-A, アジア文化研究 = International Christian University Publications, 3-A, Asian Cultural Studies 38, 75-92, 2012-03-30
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"一般国家学は特殊国家学よりも高次の科学性を有するといひ得るであらう。けれど も、国家哲学の観点から眺めるときは、一般国家学の抽象理論よりも、特殊具体の実在国家の実相にその関心が集中して来なければならない。

2016-12-06 16:51:45
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切実な問題となるのは、国家が一般に道義の理念に適ひ得るか否かではなく、道義国家としての資格を具備するものは甲国あるか乙国であるか、でなければならない。" 尾高朝雄「国家」河合栄治郎編『学生と社会』日本評論社、1938 年

2016-12-06 16:56:02
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稲田朋美 2012年 「世界中で日本だけが道義大国を目指す資格がある。」 尾高朝雄 1938年 「切実な問題となるのは、道義国家としての資格を具備するものは甲国であるか乙国であるか、でなければならない。」

2016-12-06 17:10:49
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"和辻の「倫理学」的言説と「法哲学」を結びつけて「国家の道義理念を明らか」にすることを自らの「国家哲学」の使命とする尾高は、「国家をば道義そのものの最高実現」、「道義をば、法と道徳の総合理念」と捉えるヘーゲル (1770–1831) の「道義国家」言説を顕彰する。

2016-12-06 17:13:21
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だが、「へエゲルの国家哲学」が「道義の理念を国家の立場に謬着せしめ、その世界人類的普遍性をば事実上否定」し「国家を窮極の道義態」に限定させ「道義の超国家的普遍性を立証し」なかったため、ヘーゲルの「道義の哲学」は「覇道の哲学」に変わってしまった、と尾高はいう。"

2016-12-06 17:22:30
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"「へエゲルの国家哲学」における「超国家的の道義」の不在は「全体主義的な方向に発展した西洋近世自由主義の最後の帰結」であると論じるのである。尾高はここで、「現代の全体主義」の源流となった「ヘエゲルの道義国家論」における「国家至上主義」、

2016-12-06 20:57:40
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そしてヒトラー(1889–1945) が「国家は道義的理念の現実態」、「国家は具体的な自由の実現である」(『わが闘争』Mein Kampt)と述べたような現在の「ナチスの民族至上主義」における「全体主義」を批判している。" ci.nii.ac.jp/naid/120005557…

2016-12-06 20:58:59
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"尾高は「道義は実力を扮飾するための名目ではない」と述べているが、当時の帝国日本の知識人の殆どが、「覇道的な『実力国家』」、すなわち「全体主義」への批判は自己像としては捉えてはいなかった。" ci.nii.ac.jp/naid/120005557…

2016-12-06 21:00:18
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"尾高が「日本国家構造の最大の特色」として取り上げるのは、日本国の「全体理念を体現」たる「万世一系の天皇の統治」する「神格性・永遠性・絶対性」である。

2016-12-06 21:04:48
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すなわち尾高は、「求心的な国家体制であるといふ点では、日本はいかなる独裁国家にも卓越した純粋性を有するといはなければならぬ」と述べ、「純粋性を有する」「独裁国家」における臣民は「私心を去つて公の立場に立つ」べきで、

2016-12-06 21:05:37
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「国家公共の大義によつて自らの生活態度を規律するとき、その公の精神において何人もが天皇の分身となり奉ること」ができるのであり、

2016-12-06 21:11:30
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「天皇の威光」によって「臣民の公的精神は全て国家の絶対中心たる単一根源に凝集」する「此の関係は、全体と部分の協成和合、法と力の渾然一体、人間諸目的の綜合調和、正に皇国をば誠の道義国家として資格づけてゐるものといはなければならぬ」と述べる。

2016-12-06 21:12:35
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帝国日本を「誠の道義国家」たらしめるのはこうした「全体主義」的な公私一致の「国家公共の大義によつて自らの生活態度を規律」することであると語るのである。「道義国家」が日本の伝統としてあるとされたのは、この意味においてであった。" ci.nii.ac.jp/naid/120005557…

2016-12-06 21:14:29
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"尾高は「国家の実力は、他国国家の犠牲において自国家の拡大繁栄を計るために行 使されてはならない」と述べているが、尾高にとって朝鮮の植民地としての認識は存在しない。

2016-12-06 21:24:45
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このように、「道義の理念」に端を発する尾高の「国家哲学」の語りとは、「実力国家」としての帝国日本の、その「窮極の覇道精神」を自ら欺瞞・粉飾しようとするレトリックであったのである。" ci.nii.ac.jp/naid/120005557…

2016-12-06 21:25:34