英文法に出てくるよくわからない用語「分詞」、なかでも「過去分詞」とは何なのかについての概略ツイートまとめ

英文法の中でもわかりにくい過去分詞。過去分詞が何者なのか初心者でもつかめるようにイメージを使って意味を解説しました。
83
遠藤雅義@中学英語を学び直せる新刊出てます @imagelinkeditor

次の記事テーマは「過去分詞」の予定ですが、この「分詞」って言葉がわかりにくいですよね。分詞は「動詞として働きと形容詞としての状態という性質を併せ持った複合語」なので、「複合詞」のような名称をつけていればよかったのに…と思います。「複合詞」が他の文法用語とかぶるのであれば(続)

2017-04-26 13:58:50
遠藤雅義@中学英語を学び直せる新刊出てます @imagelinkeditor

「動形容詞」でもよいかと。英語では、分詞はparticipleであり、part(部分・役割)という単語が含まれています。語源となっているラテン語では、いろいろな役割・働きをする単語のことのようです。そう考えると、やっぱり「分詞」という名称が微妙ですよね。(続)

2017-04-26 14:04:13
遠藤雅義@中学英語を学び直せる新刊出てます @imagelinkeditor

分詞だと、どうしても「分ける」とか「分かれる」のような分割のイメージが出てしまいますが、実際には「合わせ持つ」というイメージであるべきなのです。というわけで、英語の分詞が何のことかわからなくても、それは仕方ないので、素直に「複合詞」とか「動形容詞」に読み替えて頂ければと思います。

2017-04-26 14:05:56
遠藤雅義@中学英語を学び直せる新刊出てます @imagelinkeditor

先日のツイートで「分詞」は「動詞と形容詞の複合語」であることを伝えましたが、これだけでは分詞を理解したことにはなりません。なぜなら分詞には「現在分詞」と「過去分詞」の二種類があって、それらを理解していないと実用上、役に立たないからです。そこで今回はこれらについて見ていきましょう。

2017-05-10 12:56:34
遠藤雅義@中学英語を学び直せる新刊出てます @imagelinkeditor

まず現在分詞です。現在分詞はing形で表現されるもので、進行形で「~しているところ」のように使われます。この現在分詞に関しては、皆さんあまり違和感がないと思うので、ここではひとまず良しとしましょう。現在分詞について詳しくは english-speaking.jp/present-partic… をどうぞ

2017-05-10 12:58:29
遠藤雅義@中学英語を学び直せる新刊出てます @imagelinkeditor

問題は過去分詞の方です。過去分詞は規則動詞では-ed形、不規則動詞では個別に変化します(例:go-went-goneなど)。また、過去分詞には「~される」という意味が含まれ、受動態(be動詞+過去分詞)で用いられる、と一般に説明されます。

2017-05-10 12:59:53
遠藤雅義@中学英語を学び直せる新刊出てます @imagelinkeditor

さて、過去分詞が受動態だけにしか出てこないなら、この説明で問題ないのですが、残念ながらそうは問屋が卸しません。困ったことに過去分詞は現在完了形(have+過去分詞)にも出てきてしまうのです。これが過去分詞が何者なのか理解するのを難しくしています。

2017-05-10 13:01:28
遠藤雅義@中学英語を学び直せる新刊出てます @imagelinkeditor

受け身と完了というまったく異なる状況で出てくる過去分詞。これまでの英文法では、過去分詞が持つ、この2つの働きを統一的に解説してきませんでした。 過去分詞を統一的に解説する代わりに、現在完了形の過去分詞はhaveとセットで「~し終えた」のような完了的な意味になると説明してきました。

2017-05-10 13:02:33
遠藤雅義@中学英語を学び直せる新刊出てます @imagelinkeditor

「have+過去分詞」という組み合わせで、なぜ完了的な意味が出てくるのかについては、まったく説明していません。 そのため英語学習者は、現在完了形に出てくる過去分詞が何者なのかわからず、仕方なしに脇に置いて、現在完了形の4用法を丸暗記して理解しなければいけなかったわけです。

2017-05-10 13:03:46
遠藤雅義@中学英語を学び直せる新刊出てます @imagelinkeditor

私はネイティブの子どもでも現在完了形を使えている以上、have+過去分詞の形式には人間が理解できる自然さがあるはずだと考えて研究してきました。 そしてわかったことは、過去分詞のイメージとは「過去の行為による結果の状態」だということです。(ここが重要なポイントです) pic.twitter.com/W0IARGS5Vf

2017-05-10 13:06:01
拡大
遠藤雅義@中学英語を学び直せる新刊出てます @imagelinkeditor

イラストには、りんごを目掛けて矢を射って、最終的にりんごに矢が刺さった状態が描かれています。この「矢」は行為(動詞)をたとえたモノです。 (たとえば、過去分詞closedを例に挙げると、close(閉める)という行為が何かに刺さった状態をイメージしてください。)

2017-05-10 13:09:47
遠藤雅義@中学英語を学び直せる新刊出てます @imagelinkeditor

(話を戻して…) りんごに矢が刺さった状態とは (1)りんご視点で見れば、矢(行為)を受けているので「~された状態」 (2)射手の視点で見れば、矢(行為)を刺し終えたので「~し終えた状態」 となります。過去分詞に2つの訳が出てくるのは、このような視点の違いによるものだったのです。 pic.twitter.com/KUHkJBbXdv

2017-05-10 13:11:23
拡大
遠藤雅義@中学英語を学び直せる新刊出てます @imagelinkeditor

まとめると過去分詞とは「過去の行為による結果の状態」であり、視点によって受け身や完了の意味が派生するというわけだったのです。 過去分詞の概略は以上ですが、より詳しい解説は次の記事に書いていますので、興味のある方はぜひどうぞ。 english-speaking.jp/past-participl…

2017-05-10 13:12:40