金剛のものがたり。七話『零号たるもの』

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はるか @Kurosu_Haruka

「お邪魔みたいだから、私、ドックに帰るね〜」 「なにがネ」 「提督いるじゃん」 「あ、忘れてたヨ」 「お前な……」  提督は再び苦笑した。 「金剛さん、私ともまたキスしようね〜」 「あれは誤爆デース……!」 「あはは、ちゃお」 #金剛のものがたり

2017-05-24 09:33:53
はるか @Kurosu_Haruka

「ちゃお。って! 『私とも』ってなにヨ!? まるで提督とキスしたようにいわないデ!?」  まちなサイ! と叫ぶわたしを無視し、那珂は去っていった。 「まあ、キスはしたことないな」 「それなら今すぐに体験しますかネ」  キスを迫るとニ発目のチョップが着弾する。 #金剛のものがたり

2017-05-24 09:36:07
はるか @Kurosu_Haruka

「アウチ」 「こうやってアホなことしてる時が一番幸せだな」 「……そうかもネ」 「この時間を守るために俺たちは戦ってるんだろう。きっと」 「ウン、その通りカモ」  真剣なわたしを見て、提督はとても嬉しそうに笑った。 「飯でも食いに行くか」 「提督のおごりネ」 #金剛のものがたり

2017-05-24 09:38:33
はるか @Kurosu_Haruka

「当たり前だろ〜。お前には、まだまだ奢られてなんねーよ」 「な、なによソレ」 「立派な艦娘に返り咲いたら奢られてやるよ」 「は、はぁ? 提督のくせに生意気デース……!」 「提督を『くせに』呼ばわり」 「ふんっだ。いいから早くご飯いくネ!」 #金剛のものがたり

2017-05-24 09:41:04
はるか @Kurosu_Haruka

嵐のような一夜は終わり、またこうして笑い合える。悲しみは弔い、心に刻み忘れずに。でも悲しみに引かれて、いつまでも笑えないのは、きっと沈んだあの子たちも望んではいない。  生きてるモノが笑顔でいられる時間。きっとそれはなによりもまさる宝物なのだ。 #金剛のものがたり

2017-05-24 09:42:47
はるか @Kurosu_Haruka

【金剛のものがたり。七話『零号たるもの』終】 #金剛のものがたり

2017-05-24 09:43:27
はるか @Kurosu_Haruka

「お前、まさか。ジャージと装備の衣装しかもってないのか?」 「うん、提督から支給されたのはそれだけヨ」 「なんて不憫なんだ……服を買いに行くぞ!」  次回、金剛のものがたり。八話! 『金剛! 提督とお買い物へ行く!』  次も目を離したらノ〜! なんだからネ! #金剛のものがたり

2017-05-24 09:48:20
はるか @Kurosu_Haruka

【蘇生術式】  命を失い浮力を失った艦娘を、五行印の力で一時的に浮かばせ、機関部である胸部に開いた手を当てる。そしてそこの手の甲に激しく拳を叩き込むことにより、停止した動力を再び再稼働させる法。  浜風など艦娘医学の訓練を受けたものにしか使えない。 #金剛のものがたり

2017-05-24 10:51:28
はるか @Kurosu_Haruka

今思った。港にあるのは堤防じゃなくて防波堤デース!!!!!!!! #金剛のものがたり

2017-05-24 13:38:39