限定公開でまとめを作れば、相互フォローやフォロワー限定でまとめを共有できます!

グランス・オブ・マザーカース #1

翻訳チームによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) ニンジャスレイヤー公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 続きを読む
ニンジャスレイヤー
71636view 1コメント
6
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ノビドメ・シェード・ディストリクトの快楽運河は不夜の砦であり、この夜もまた、酔漢やオイラン、マイコの矯声や、呼び込み人、スカウトマンの粘ついた声が飛び交うネオンの混沌であった。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「アカチャン!オッキク、ダシテー」「バリキトカ!」けたたましい広告音声は水面に波紋を広げ、降り立つバイオカモがバイオネギの中へと分け入っていく。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「10枚千円!」「チキビ!」「ヤルネー」屋形船は拡声器で扇情的な文言を投げつけ、夜空に緑のレーザーアートでタカシマダ・オイランが淫靡に絡み合う様を描いていく。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
その緑の明かりから身を隠すように、脇道へ足早に入ってゆく人影がひとつ。ハンチング帽とトレンチコートを着た男は、やや荒く息を吐きながら、影の深いところを選んで進むのである。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
よく太ったネズミがゴミ箱の中から飛び出し、男を睨んで走り去った。はるか上空ではバラバラというヘリコプターの通過音。無機質なビルは高く、切り取られた空は狭い。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「あんた」呼びかけられた声に男は足を止める。声は脇道のさらに脇、うねくり曲がる獣道めいた路地からであった。男の全身から、それまで押さえ込んでいた殺気が解き放たれた。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「あんた、お悩みだね?」路地の闇から老いた声が届く。「騙されたと思って、占わせてみないかい」男……ニンジャスレイヤー=フジキドは、一瞬の躊躇ののち、路地の奥へ決然と歩き出した。先程の戦闘の目撃者であれば、捨ておけぬ。ニンジャであれば即座に殺すつもりであった。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「そうカッカしたものじゃない……アタシがきっと、あんたの悩みを取り除く助けになれるはずさ、きっとね、アッヒヒヒ!」「どこだ」フジキドはうねくる路地を足早に突き進んだ。首の後ろにチリチリとした感覚がある。あまりにも馴染み深い感覚だ。ニンジャソウルの存在を感じ取っているのだ。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ようぞ来た、ようぞ来なすったね」闇の中に、汚い衣類を山のように重ね着した巨大な老婆の姿が浮かび上がった。「お疲れだろう、あンたときたら血の匂いを振り撒いて、地獄の猟犬かい。いつものように無残に殺したのかい?アッヒヒヒ!」老婆は耳障りに笑った。ニンジャスレイヤーはカラテを構えた。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「物騒だよ!」老婆は言った。「アタシはあンたと事を構えたくないンだ、間違えちゃいけないよ……」ニンジャスレイヤーは頭上に眩しく輝く月が現れた事に気づいた。金色で四角い月が。……四角い月?
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ニンジャスレイヤーは周囲を見回した。何かがおかしい。ここはノビドメ・シェード・ディストリクトの路地裏であり、彼を囲むこの壁は雑居ビルのコンクリートであるはずだ。ニンジャスレイヤーは黒く滑らかな壁に触れた。すると、見よ!緑色の格子模様が波紋めいてスパークし、壁面を散っていったのだ。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「これは!」いつのまにジツにかけられたのか!天を仰げば、黒い空を緑色の流星群が流れ、金色の構造物は厳かにゆっくりと回転する……!「アッヒヒヒ!案ずる事は無いンだよ!」老婆の声がエコーし、ニューロンに滑り込む。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「おのれ計ったか。だが幻覚ごときに屈する私ではない……ソウカイヤのニンジャめ、まずは名を名乗るがいい!」「ファー、ファー、ファー、ソウカイヤとは何ぞや、ソウカイヤとは!」老婆の笑い声が反響した。「アタシャ、ソウカイヤでもなければ、ここは幻覚でも夢でも無いよ!」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
老婆は10フィートを越す巨体である。その肩にカラスが飛び来たり、留まる。「ドーモ、アタシャ、バーバヤガっていうンだ。あンたの中の邪悪を占ってやりたかったのさ。今あンたが見ているのは魂の地平、真実の地平!見えるだろ、アタシが見えるようにしてやってるンだ。ここはアタシが管理する地さ」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ドーモ、バーバヤガ=サン。ニンジャスレイヤーです」ニンジャスレイヤーはオジギで応えた。「オヌシの言っている事は何一つわからんぞ!」「アッヒヒ!わからンのは仕方のない事だよ!才能が要るんだ!あるいは訓練がね!」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
バーバヤガは人差し指をニンジャスレイヤーに向けた。指はぐいぐいと非現実的に伸び、ニンジャスレイヤーの鼻先に突きつけられる。「あンたの中の邪悪の名前を教えてやろう。そ奴の名前はナラク・ニンジャだ」 「何?」「このアタシでも多くは知らない存在さ、用心するがいいよ、アッヒヒヒ!」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
(グランス・オブ・マザーカース#1つづき)
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
バーバヤガは人差し指をニンジャスレイヤーに向けた。指はぐいぐいと非現実的に伸び、ニンジャスレイヤーの鼻先に突きつけられる。「あンたの中の邪悪の名前を教えてやろう。そ奴の名前はナラク・ニンジャだ」 「何?」「このアタシでも多くは知らない存在さ、用心するがいいよ、アッヒヒヒ!」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「オヌシは何者だ!何の目的で私にこんな真似をする」「だから、占いだよ、お若いの。ふさがれた目を開いてやろうと思ッたのさ。あンたが今こうして触れている世界。今はアタシがあンたを連れてきて、見せている。それをアタシの力無しでも認識できるように、ニューロンを開いてやろうというのさ」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ニンジャスレイヤーは突きつけられた指を跳ね除けようとした。だが不思議な距離間の錯覚めいて、指に触れる事ができない。「狙いはなんだ、バーバヤガ=サン。なぜそんな事をする」老婆のニヤニヤ笑いが消えた。「……いずれ、必要だからさ」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「必要?」「いずれ、あンたの中のナラク・ニンジャによって、あのキンカク・テンプルを00101010101010000」老婆の話は砂嵐めいたノイズの爆発によっていきなり遮られた。「おや000101001この邪魔は00101000いけないね、」黒い壁のあちこちに緑の亀裂が入る。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
亀裂の向こうには格子状の緑の光の小宇宙が無限に広がる。「これは00001001001001」バーバヤガの顔の左半分が閃光とともに爆発する。「邪魔者0010010010」バーバヤガは不自由そうに口を動かす、「話は後だ、アタシはまたどうにか0010身を守れ、とにかく00000」
残りを読む(23)
ログインして広告を非表示にする
ログインして広告を非表示にする