Why not ”Policy Mix” NGDPLT?

NGDPLTは良い政策コンセプトだが、中央銀行単体にそれが可能と言うわけではない。
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望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

使い古された言葉で言うと、「ケチャップを買えるのは中央銀行じゃなくて財務省」。 市中通貨(銀行貨幣)に直接アプローチできるのは、財務省だけなのだから。ameblo.jp/nakedcds/entry…で詳しく話したけれど。 中央銀行が出来るのは、そうして創造された信用の安定化だけだ。

2017-07-19 09:17:31
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

中央銀行の(本質的な)機能と、その機能とマネーサプライ(市中通貨)の関係については、有料記事note.mu/motidukinoyoru…に系統立ててきっちりわかりやすくまとめたので、ぜひみなさんご購読ください。(幾度とない宣伝ツイ)

2017-07-19 09:33:20
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

サムナーにしても他の経済学者にしても、中央銀行のことを「おかねをつくっているところ」ぐらいにしか理解できていないから、ありとあらゆる診断を間違っていくんだろうな。 現実には、中央銀行は全然「お金」を作ってない。中央銀行準備預金にしたって、財政赤字が「元手」だし。

2017-07-19 12:48:41
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

サムナーその他経済学者が『「お金」を供給することが解決策だ』と主張するとき、それを中央銀行に求めようとするのだけど、貨幣の内生供給が理解できていれば、「お金」の追加供給を求めるべき相手は中央銀行じゃなくて財務省だ、ということがすぐにわかるはず。それがわからないのが外生説の病態。

2017-07-19 14:47:54
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@poppo44 だから私は、Why not "Policy Mix" NGDPLT? と言いたいわけですね。 本家のNGDPLT(マーケット・マネタリズム)は、いかに財政政策が不要で、中央銀行単体で事を為せるかを強調したがるので……。 でも、信用創造の罠では中央銀行はMSにアクセスできない。

2017-07-20 06:39:17
poppo @poppo44

@motidukinoyoru わたしは導師でも尊師でもないので返答はクリティカルな返答は出来ませんが、MMは「金融政策はNGDPに強い影響を及ぼす」と言っているのであって、 「MSを操作する・できる」とは言っていないと考えます。だからこそ目標がMSの伸び率ではなくNGDPの成長率なのでしょう。

2017-07-20 22:09:26
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@poppo44 econdays.net/?p=3301でサムナー自身が言っているように、金融政策がNGDPに影響を与えることが出来るのは、「金利」「貨幣量」「貨幣の価値」という三つの経路を持っている(とMMが考えている)からです。

2017-07-20 22:15:08
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@poppo44 で、サムナーは特に第三経路である「貨幣の価値」アプローチを有効手段として強調するんですが、その方法は「ホットポテト効果」econ101.jp/%E3%83%9B%E3%8…なわけです。これは当然、「金融政策がMSにアクセスできる」ことが前提になるわけです。

2017-07-20 22:16:36
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@poppo44 サムナーが目標にNGDPを持ち出しているのは、あくまで目標・指標として望ましい代物だからだ、という理由であって、金融政策が(貨幣をすっとばして)NGDPに影響を与えるから、というわけではありません。(むしろ、貨幣を介したメカニズムをいつも説明してますね)

2017-07-20 22:18:03
poppo @poppo44

@motidukinoyoru 金融政策が貨幣を介さずNGDPに影響を与えるわけではない、というのはその通りだと思います。ただ金融政策が貨幣という経路を通してNGDPに影響を与えるということと、NGDPに影響を与えるために金融政策はMSを操作できなければならない、というのは違うのでは?ということです。

2017-07-20 22:32:39
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@poppo44 貨幣という経路を通じるには、貨幣にアクセスできるのが前提条件でしょう。実際サムナーは「貨幣を増やせば(あるいは、貨幣を増やすことが予想されれば)○○といった効果が起こる」という風に説明します。尤も、彼は「貨幣を増やす」ということがどうやって起こるか理解してなさそうですけど。

2017-07-20 22:34:07
poppo @poppo44

@motidukinoyoru サムナー先生の言う金融政策とは、中央銀行の政策スタンスの変化・ないし変化しないことがどう受け取られるか、だと理解しています。だから金利を下げても緊縮的と取られることもあるし、ベースマネーを減らしても緩和スタンスとされることもあると。

2017-07-20 23:55:21
poppo @poppo44

サムナー先生をはじめとしたMMがMSを中央銀行の操作変数にしていない、というのはつまり貨幣が内生的だと考えているということだと思うんだけどな。

2017-07-20 23:57:43
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@poppo44 まず、サムナーは(自身で何度も言っているように)「貨幣にいつでもアクセスできる中央銀行」には、「金利」「貨幣量」「貨幣価値」の経路があり、(特に三つ目の経路が万能で)常にNGDPに影響を与えることが出来る『ので』、NGDPの実績が中央銀行のスタンスを代表する指標になる。

2017-07-21 00:09:17
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@poppo44 だから、サムナーに言わせれば、NGDPないし各種価格の実績こそが中央銀行のスタンスを示すものになる。だから、デフレ(NGDP停滞)が起き、それが中央銀行が許容していること自体が、中央銀行のデフレ(NGDP停滞)志向のシグナルになっている、ということになる。

2017-07-21 00:10:57
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@poppo44 だからサムナーは「金利もベースマネーも中央銀行のスタンス指標としては役に立たない。中央銀行のスタンス指標として役に立つのは、マーケットが付けた価格、ひいてはNGDPだ」と主張するわけです。だから『マーケット』・マネタリズムなんですよ。

2017-07-21 00:12:25
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@poppo44 現在の(貨幣供給の)変化が長期の変動的なラグのある将来(の貨幣需要)に影響を及ぼすかを推定するより、(貨幣供給の)期待された将来の経路の中での現在の変化がほとんどラグなしに、現在(の総需要)に影響を及ぼすかを推定するのだ(サムナー)econdays.net/?p=5059

2017-07-21 06:40:19
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@poppo44 サムナーがマネーサプライを指標としないのは、貨幣流通速度の不安定により、マネーサプライの(現時点での)大きさが金融スタンスを表現するものにはならない、と考えるからです。このことはecondays.net/?p=3301でも念入りに強調されています。

2017-07-21 06:44:25
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@poppo44 一方で、将来のマネーサプライへのアプローチは効果を持つと主張します。 『1933年のドル減価政策のように将来のマネーサプライの期待経路を信じられる形で引き上げる行動なら、全ての資産価格、特に株とコモディティ価格にすぐに影響が表れるのである』

2017-07-21 06:47:45
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@poppo44 サムナーは「将来期待される貨幣経路の変化」を中央銀行が制御できると主張していますから、その論理を辿っていけば、「(将来の)貨幣供給は中央銀行によって制御されている」という"仮定"がサムナーの中に存在するということがわかります。この貨幣外生説が間違いのもとですね。

2017-07-21 06:49:43