中心市街地活性化と交通史観

商業中心地は主要な交通手段の変化に相即して変遷する―鈴木流交通史観の吟味とほんまもんの中心市街地活性化
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情報創発研究 @takeoquolaid

という大問題がある。「中心地」は、「商業施設の集積」のことのようで、「商業立地の移動」ということ、これを「新たな中心地」というのは著者オリジナル。最後の「街」は、都市・旧市街地のことのようであり、一般的な都市中心部のあり方のようでもある。三概念の関係はやがて明らかになろうかと。

2017-07-20 15:22:34
情報創発研究 @takeoquolaid

#鈴木論文 商業界には「立地は移動する」という経験則があり、「街は主要な交通手段の変化によって移動する」というのが著者の「交通史観」らしい。そうすると、中心市街地活性化は、「街は移動する」という史観に逆らう企てであり、失敗することが予定されていた、ということになるのかな。

2017-07-20 15:34:18
情報創発研究 @takeoquolaid

そのあたりの吟味は後に譲って、ここでまず取り上げたいのは、中心市街地活性化は、なぜ全国的な都市経営上の課題になっているのか、ということ。 放置すれば維持に支障が生じる中心市街地の衰退趨勢を挽回、経済活力を向上させなければならないのは何故か、ここを確認しておかないと話にならない。

2017-07-20 15:45:28
情報創発研究 @takeoquolaid

交通史観的趨勢の赴くところ、都市の小売商業機能は「新しい中心地」に任せて、中心市街地は居住街区として活用する、という提案もあるようだが、それで都市が直面している【中心市街地の活性化:当該街区の「都市機能の増進及び経済活力の向上」】という課題が消滅するものでは無い。

2017-07-20 15:50:42
情報創発研究 @takeoquolaid

著者は、中活法のスキームにおける、①中心市街とはどこのことか ②中心市街地はなぜ活性化しなければならないのか、③中心市街地はどうすれば活性化出来るか という「三点セットの問題」を認識した上でその解として自説を展開しておられるとは思われない。

2017-07-20 15:56:45
情報創発研究 @takeoquolaid

昭和48年商振法と大店法が制定されて以来、商学が商店街に対して、対量販店・ショッピングセンター・ショッピングモール等、競合の分析・対応のあり方を提案したことは一度も無かったと思う。提案出来る理論体系を持っていない・本当は持っていなければいけない商学。

2017-07-20 20:43:35
情報創発研究 @takeoquolaid

中心市街地は、当該都市において経済的・文化的に重要な役割を担ってきた。そこが衰退趨勢に陥っていることは都市経営上の重大な問題、適切な事業措置を講じることで、衰退趨勢から脱却、持続可能性を再構築することが中心市街地活性化。機能の賦活、ここを外すと中活法のスキームとは無縁ですね。

2017-07-20 21:06:32
情報創発研究 @takeoquolaid

商業機能の賦活は、当然、郊外型商業、ECなどとのポジショニングが不可欠。中心市街地が相対的に優位制を持って担うことが出来る市場分野を発見、集積として構築しなければならない。これが中心市街地所在の商店街、商業施設群を一体的な商業集積として再構築する方向。中活のスキームの根幹はここ。

2017-07-20 21:11:14
情報創発研究 @takeoquolaid

青森市の中心市街地活性化が頓ざいした原因は、1.各種事業の一体的推進で実現を目指す商業集積としてのコンセプトを定めないまま、個別事業を展開したこと。2.アウガに中心市街地の核店舗としての業容を計画出来なかったこと、③新町商店街の各個店ががテナントミックスの担い手にふさわしい業容に

2017-07-20 23:31:28
情報創発研究 @takeoquolaid

転換する計画を立てなかったこと。 青森市中心市街地活性化基本計画は、中活法のスキームを理解しないまま作成され、その結果、中心市街地活性化の実現に不可欠の取組が実行されなかった。 これが活性化頓挫の根本原因。中活法のスキームから逸脱したこのパターンはその後各地の計画に踏襲された。

2017-07-20 23:35:16
情報創発研究 @takeoquolaid

『中活法』制定以来19年、活性化に成功した中心市街地が一個も無いと言うことは何を意味するのか? という論説がどんどん出てきても良い時期だが、ほとんど見られない。我々はその原因を一貫して中活法のスキームの誤解、商業理論の不在、計画技術の未熟といういずれも致命的な欠陥が3つも重なった

2017-07-20 23:53:50
情報創発研究 @takeoquolaid

ことにあると指摘しているが、何の反応も無し。 中心市街地を巡る原論は極めて低調。その原因も「三つの欠陥」に由来するとみる。なかで鈴木さんが頑張って論考を発表されているのは大変貴重。他の人も、とりわけ商業系の学経各位には奮起してもらいたいもの。

2017-07-20 23:57:23
情報創発研究 @takeoquolaid

青森市中心市街地関連は取りあえずここまで。 次に「交通史観」を検討する。 #鈴木論文 #交通史観

2017-07-21 08:57:02
情報創発研究 @takeoquolaid

#鈴木論文 #交通史観 著者が言う交通史観とは:「街のスタイルはその時代の主要交通手段で決まる」と言う主張。 「街」とはどこのことか? 「スタイル」とはなにか? 説明されていないので、文脈から、街=都市の商業的中心部、そのスタイル=街に集積している商業の類型、と理解する。

2017-07-21 09:15:21
情報創発研究 @takeoquolaid

すると、交通史観とは、「都市の商業中心地はその時代の主要交通手段で決まる」という主張である。言い換えれば、主要交通手段が変われば商業中心地は移動する、ということ。この主張の根拠はどう立てられているか?

2017-07-21 09:22:39
情報創発研究 @takeoquolaid

今日の参照:田村正紀『立地創造―イノベータ行動と商業中心地の興亡』白桃書房 2008 交通史観か立地創造か、はたまた第三の道か。 pic.twitter.com/3ktIZzz7Wy

2017-07-21 10:08:31
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情報創発研究 @takeoquolaid

交通史観:著者の簡潔な説明によれば、「主要交通手段の変遷によって、街の中心地は旧街道・河川沿いから駅前、バイパス道路沿いを経て高速道路のインターチェンジ付近に遷移していく」と言う主張。 何故そう言えるのか? 論拠は提示されていない。 本論はWebサイトで連載中だが、これから先

2017-07-21 10:33:47
情報創発研究 @takeoquolaid

「交通史観」が成立する根拠が提示されるのだろうか? 成立させるには想像を超える腕力が必要だということは分かるが・・・。 以下、当方の頭の中を整理するために若干コメントをしておきたい。

2017-07-21 10:38:15
情報創発研究 @takeoquolaid

訂正:原論→言論。 基本計画はどんどん作られ、その挫折の報告も枚挙に暇無し。 総務省レビュー公開から1年、中心市街地活性化を巡る議論はほとんど無い。一方で失敗した先行事例を顧みない取組が加上されていくという摩訶不思議。

2017-07-21 10:55:49
情報創発研究 @takeoquolaid

交通手段として上げられている「手段」には、人の交通と物資の交通がある。 交通史観の抽象をアップすると、「人または物資を集散する主要な手段が変われば、商業中心地は、手段の特性に応じて形成される新しい集散拠点に向かって移動する」ということか。こんなことは論証出来まい。

2017-07-21 11:24:56
情報創発研究 @takeoquolaid

「商業立地は移動する」という説と「商業立地は創造される」という説がある。どちらが上位か?

2017-07-21 11:28:55
情報創発研究 @takeoquolaid

「商業中心地は移動する」ことを説明する仮説として「交通史観」は成立するか? ということが吟味されなければならないが、提唱者が仮説が成立する故虚を提出していないので吟味出来ない、という状況? もしそうなら、「交通史観」を根拠に都市政策を論じるというのは客観性を欠く。藻谷流みたい。

2017-07-21 11:42:10
情報創発研究 @takeoquolaid

訂正:故虚→根拠 中心市街地活性化は、中心市街地という土地の活用話ではなく、そこに立地する商業を中心とする機能の増進、経済活力の向上を図るプロジェクト。 商業中心地を主要な交通手段の変遷で説明するというのは無理筋。実例を二つ、三つ、あるいは二百、三百挙げても一般論にはならない。

2017-07-21 12:31:00
情報創発研究 @takeoquolaid

#鈴木論文 #交通史観 #活性化の方法 さて、交通史観によれば、商業中心地は、中心市街地―駅前―郊外―高速インター周辺へと遷移していく。これを阻むことは出来ない? 中心市街地は、商業中心地としてでは無く、「住まう街」として活用すべき、というのが鈴木さんが提唱されるところ。

2017-07-21 14:39:08
情報創発研究 @takeoquolaid

曰く、“地方都市の市街地活性化が失敗する理由は何か?.それは交通史観を真っ向から否定し、時代に逆行したやり方で活性化策を進めているからではないだろうか” ということで、「中心市街地という地面」の活用法を提唱するのがこの論文の目的。 問題がいろいろと。

2017-07-21 14:42:53