「グランドオーダー・フォー・ザ・フューチャー・オブ・ネオサイタマ」♯5
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chiyotsu1015
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よつばりんご
@chiyotsu1015
途中から寝息は寝言混じりの呻きに変わった。「断る」「協力しない」といった言葉がかろうじて聞き取れた。気になったナンシーはウイルスを消し終え、ニンジャスレイヤーの元に向かった。肩に手を置きかけた時、ニンジャスレイヤーは跳ね起きた。そして言った。「既視感の正体が分かった」111
2017-07-22 19:50:32
よつばりんご
@chiyotsu1015
「オイオイオイ、オカシイぞアイツ！」「消えた後にまた現れて……！」「しかも派手に怒っている、どこに行っていたんだ」ガンドーら3人はネオサイタマの中心部にある豪華な高層マンション、その向かいの建造物の屋上で双眼鏡を使い、マンションの窓を覗いていた。窓の向こうにはスーツの男。113
2017-07-22 19:53:56
よつばりんご
@chiyotsu1015
またしても頭部は窓枠と壁に遮られ見られない。だが、それだけでも男がかなり苛立っている事が分かった。既に八つ当たりで従者らしき者を1人殺していた。数分前は冷静に開けていたワインも、グラスが倒れ無惨である。突如消滅してから再度現れた時、冷静だった男は豹変していたのだ。114
2017-07-22 19:56:17
よつばりんご
@chiyotsu1015
ガンドーの携帯型UNIXが着信音を鳴らす。「ドーモ」『ドーモ、ガンドー＝サン。既視感の正体と敵の増加、どっちの詳細から知りたい？』「悪い方から聞くか」『カーネアラビアット＝サン、という黒い大きな犬めいたニンジャよ。元の姿は人だろうから注意しておいて』「ああ。もう1つは」115
2017-07-22 19:59:26
よつばりんご
@chiyotsu1015
『ニンジャスレイヤー＝サンが度々夢の中で会ってたんですって、魔神柱と』「ナンだって！？」ガンドーの叫びにエーリアスとヒジカタは驚く。「うるせえ！何だ急に！」「後で説明する！本当か！？」『たまにニンジャスレイヤー＝サンに協力を仰いでたみたい。無理だったみたいだけどね』116
2017-07-22 20:04:02
よつばりんご
@chiyotsu1015
電話の向こうではオキタとマスターの驚く声が聞こえた。マスターは一度起こされた様子だ。「ニンジャスレイヤー＝サンに替わってくれないか」『OK』雑音が入った。『ドーモ』「本当なのか？さっきの話は」『本当だ』ニンジャスレイヤーは言い切った。『先程就寝した際思い出した』117
2017-07-22 20:07:22
よつばりんご
@chiyotsu1015
『巨大な柱めいた青い化け物が、何度か私に協力を仰いで来ていたのだ。世界を支配する気はないかと』「ないよな？」ガンドーは念の為、分かっていても聞いた。『当たり前だろう。支配して何になる』「なあオッサン、そろそろ俺達にも情報ってやつをさ……」エーリアスが話を聞きたそうに言った。118
2017-07-22 20:10:40
よつばりんご
@chiyotsu1015
「敵が増えた。それとニンジャスレイヤー＝サンが魔神柱と夢の中で会ってた。協力を頼まれたが断り続けてた、だそうだ」「ハアーッ！？」「敵が増えた……？」エーリアスは衝撃を受け、ヒジカタは目を光らせた。「アー、個性的な反応だな」ガンドーは呆れ、UNIXのボリュームを上げる。119
2017-07-22 20:13:33
よつばりんご
@chiyotsu1015
UNIXの向こうでは、マスターが聞く。「ワッザ？ニンジャスレイヤー＝サンは魔神柱と関係ありなんですか？」「関係とも言えぬ。ただあやつが一方的に仕掛けてきただけだ」「攻撃されました？」オキタは不安だ。「一度締め上げられそうになったが避けた。先程の事だ」『先程？』120
2017-07-22 20:17:02
よつばりんご
@chiyotsu1015
『寝てたのはどれくらいだ』ヒジカタの声。「10分程度だが」『ン？…アア！分かったぞ、あの男が消えていた理由！』ガンドーが声をあげた。「消えていたのか？ターゲットは」『そうだ、アイツはアンタの夢に飛んでたんだ！だから消えたのか！？時間がピッタリだしそうとしか考えられねえ！』121
2017-07-22 20:19:59
よつばりんご
@chiyotsu1015
『分かったぜニンジャスレイヤー＝サン、そこにいるマスター。アイツを倒せば万事ハッピーエンド、って事がな！』ガンドーはディテクティヴ（訳注:探偵）めいて決めた。122
2017-07-22 20:22:47