恨みを持ち続けるということ

mentaneさんのTLから備忘録として。
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めんたね @mentane

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めんたね @mentane

恨みを手放したくない人、怒りを手放したくない人はなぜか? 1.今までそうやってきたから 2.その方がうまくいくと思っているから 3.恨んだり怒ったりしている自覚がないから この3種類はよくみる。

2017-08-01 14:13:21
めんたね @mentane

恨みを手放さない理由「1.今までそうやってきたから」について。たとえば油田を掘る。一箇所を掘っていてまだ石油は出ない。そのとき、「まだ掘る量が足りない。もっと深く掘ろう」と考えられるし、「掘る場所が悪いのかも。この穴は諦めて他の穴を掘ろう」とも考えられる。そこに個人の傾向が表れる

2017-08-01 14:18:00
めんたね @mentane

飽きっぽくて新し物好きの人はわりと早く諦めて次の穴に取り掛かる。どの辺に穴を掘ればいいかなあ?とそこに興味がいく。一方、地道に辛抱強く頑張るコツコツ型の人は深く掘り下げることを考える。他の場所を掘って見ることについては思いをめぐらせない。

2017-08-01 14:21:21
めんたね @mentane

こういう1つの道を極めていくタイプの人は方向転換を簡単にはしない。どこまでも深く掘り進めれば必ず石油は出る!出ないのは掘り方が足りないからだ!こういう信念が持てる。恨みに関しても同じように考える。

2017-08-01 14:25:09
めんたね @mentane

恨みを持ち続ければなんらかの結果が出る!決してこの胸の恨みを忘れてはならぬ!初志貫徹!歴史上、彼らが様々な呪術などを編み出したのかもしれない。本当に強く念じれば恨みは相手を殺せるという話も聞く。人生をかけて復讐のチャンスをうかがい続ける人もいる。こういうのはありだと思う。

2017-08-01 14:29:07
めんたね @mentane

もう1つ、損切りの問題がある。今までの人生何十年と、怒り、恨み、呪いをかけて生きてきた。ところがそれでは幸せになれないという。恨むのは全くの逆効果だって?それを受け入れたら、今までの自分の人生の大失敗を認めねばならない。そういうわけにはいかない!恨むことには必ず肯定的意味がある!

2017-08-01 14:40:04
めんたね @mentane

こういうのも生き様の問題。今さら損切りするわけにはいかない、この恨み人生、恨みを貫き通して幸福を手に入れる!ぼくは恨みを貫き通して幸せになるやり方を知らないので協力はできないのだけどこういう修羅の道を行くスタイルも良いと思う。応援したい。

2017-08-01 14:48:46
めんたね @mentane

次、「2.恨む方がうまくいくと思っているから」について。まずは「恨む」の定義から。あれこれ調べたり考えたりしていたら非常にシンプルだけど有用な定義を発見した。「1週間以上続く怒り=恨み」というもの。恨みは怒りの継続態である。犬もワンワン吠え立てて怒るようには見える。

2017-08-01 14:57:21
めんたね @mentane

人間に限らず犬や他の動物も怒りのような感情、行動は持っていて、これは進化の過程で獲得されてきたものである。縄張り内に他の犬が入ってきたとき、怒りが発動し、ワンワンと吠え立てて威嚇すれば、他の犬は面倒ごとを避けて立ち去る。その結果、自分の縄張りを守ることに成功する。

2017-08-01 15:02:20
めんたね @mentane

このように怒りは自分にとって不利益を遠ざける効果がある。人間の場合は不正義に対して怒りを発動させ、立ち上がることで集団内でより高い評価を得ることもある。怒りとは不満を察知し、自分の望みを実現するために行動を起こすためのエネルギー源となる。

2017-08-01 15:07:21
めんたね @mentane

ただし怒り自体は犬でも持っている原初的な感情なので必ずしも現代社会に完全にマッチしているわけではない。怒りを発動させた結果、不満な状況がさらに悪化し、望みの実現が遠ざかっていくこともよくある。目的(不満の解消、望みの実現)を達成するための手段(怒り)がズレた状態だ。

2017-08-01 15:10:52
めんたね @mentane

目的(不満解消、望み実現)達成のために怒りを手段として選ぶのをやめ、他の有効な手段を理性的に選ぶこともできる。子どもに勉強させるために怒ってしまう親などにはよくこの話をする。怒るという手段があなたの本当の目的にかなっているならば怒り続ければよいし、違うなら手段を変えればよい、と。

2017-08-01 15:14:15
めんたね @mentane

怒るのが有益で一番の方法ならば怒り続ければいいし、無益だと思うのならば他の方法を選ぶ。それは本人が自由に決めればよい。ぼくが手伝うのは怒り以外の手段を選びたいと言われた時に、怒り以外の手段や怒りをコントロールする方法について情報提供したり、トレーニングの場を与えたりするところ。

2017-08-01 15:17:19
めんたね @mentane

さて恨みも1週間以上続く怒りなのであるから、同じように考えればよい。恨むことで得られるものがある。たとえば、「恨みを相手にぶつけることで、恨む対象を身辺から遠ざけて身を守れる」とか。恨みを手放したらまたその対象からひどい被害にあうかもしれない。そんなとき、恨みは合理的だ。

2017-08-01 15:21:31
めんたね @mentane

これが「2.恨む方がうまくいくと思うから」というやつである。これはこれでまたありだ。恨みの対象と日常的に関わっていて、油断するとすぐにその相手からひどい目にあわされてしまうような人は、恨むことがその人の身を助けているのかもしれない。

2017-08-01 15:23:58
めんたね @mentane

ただ恨むというのは自動的に大量の負のエネルギーを生むような行為であり、大変にコスパが悪い。また、恨みの対象が広がっていきやすい。たとえば母に対する恨みが女性全般や世界全体に広がったりする。その結果、周囲の人とうまく関われなくなるし、毎日がストレスフルにもなる。

2017-08-01 15:27:05
めんたね @mentane

「3.恨んでる自覚がないから」人は本来、他人に恨みなど抱かず幸せにいきていられる方がいい。人を恨まずにはいられない人生というのは、不完全で欠けたところのある人生だ。それを意識で自覚するのは辛い。胸が痛む。その結果、実は恨みを抱いていてもそれを無意識下に沈めて気づかないようにする。

2017-08-01 15:31:02
めんたね @mentane

そうすることで、一時的ではあるが心の痛みを緩和できる。救急処置のようなものだ。骨折をしたら骨が繋がるまでギブスで固めて動かなくする。筋力は落ちてしまうが、骨を元どおりにつなげるために一時的に必要な処置だ。

2017-08-01 15:33:59
めんたね @mentane

怒りや恨みを無意識下に沈めるのもそれに近い。今、自覚したら心が潰れる。耐えきれなくて自殺するかもしれない。そんなとき、人間の無意識は自分を守るために意識で自覚してはならないものを自覚しないようにしてくれる。

2017-08-01 15:35:05
めんたね @mentane

この状態の時は、当人は全く恨みを持っているつもりなどないが、側からは常に理不尽な攻撃性を周りに向けていることがよく見える。少しそういう人と関わり慣れてくると「この人は世界に対する恨みがあり、呪いを発しながら必死で生きているのだな」と感じられるようになる。

2017-08-01 15:37:45
めんたね @mentane

このようなケースでも「あなたは本当は恨んでるのですよね?」とぼくは言わない。自覚できなくなっているのはその必要があるとその人の無意識が判断しているからだ。その代わり、なんとなく近い話だけをして、相手が勝手に自覚したら「ああ自覚する準備が整ったのですね」と理解する。

2017-08-01 15:40:07
めんたね @mentane

無自覚だけど世界を恨んで苦しんでいる人は、たいていダミーの相談事、悩みをもちかけてくる。そして、最初はダミーの相談をしながら、段々と自ら自分の恨みの本体に話を近づけていく。クライアントの無意識というのは偉大で、こうやって自分にとって必要なものを安全な形で得ようとする。

2017-08-01 15:43:57
めんたね @mentane

そういうわけで無自覚なケースについても、いずれ時期が来たら気付くだろうし、死ぬまで気づかないのであればそれはそれでそういう人生であったのだろう、という感じで、ぼくは手をこまねいて眺めていることが多い。

2017-08-01 15:45:56
めんたね @mentane

恨みを手放さない人のパターンについて。おしまい。

2017-08-01 15:46:28