ライオンハート・ザ・ブレイブハート　＃2

えみゅう提督 @emyuteitoku

「私自身だ！イヤーッ！」コールドレインはチェルノボグを押しのけ、寸分狂わずチェルノボグと同じ位置にコリ・ショウダを叩きつけた！「グヌヌヌ？！」シャーベット状だったマンモスの腹が急速に冷凍される。「グヌー！またか！貴様が同じ手ならば、こっちも同じ手だ！フンハー！」51

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マンモスがコリ・ヨロイを纏うために冷気吐きだした。このままではコールドレインは凍り付き、カキゴーリどころか、マンモスのヨロイのオカザリになってしまう。しかし、コールドレインは引かない、マンモスに冷気を送り続ける。テキ・シオ・プレゼントめいた行為！何故だ！52

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コールドレインは突き飛ばしたチェルノボグを見やった。普段はフルフェイスのメンポで隠されている彼女の表情も、その下半分が砕けた今はよく見える。（ライオンハートの事しか考えていないと思っていたが…私にも、そんな顔をしてくれるのだな。私を友達だと、思っていてくれたんだな）53

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「コ――」チェルノボグがその名を呼ぶ前に…彼女の迷いを断ち切るために、精いっぱい叫ぼう。「私ごとやれ！チェルノボグッ！！！」友の抱いた決意を前に、チェルノボグは決断する。――彼女はツヨイ・ギョライを放った！「イヤーッ！」ＫＡＢＯＯＯＭＭ！！魚雷が命中し大爆発を起こした！54

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「ウ…ウゴゴゴ！グワーッ！」重低音の悲鳴を上げたのはマンモス。見よ！マンモスの腹部が、幾度打てども傷つかなかったセルフ・コリ・ジツの防御が、ひび割れているではないか！「バカナー！どういうことだ、俺の体が！？俺の体ガー！！」「メイドミヤゲに…教えてやろう…」55

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「なぬ？！」マンモスが下を見る。そこには、マンモスと同じく全身にヒビが走るコールドレインがいた。「セルフ・コリ・ジツは急激な体温の変化が伴う…その瞬間に、冷却と炎熱を同時に叩き込めば、ガラスに湯を注ぐと同意…！」「何だそれは！どういうことだ！？意味がわからんぞ！」56

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ＫＡＢＯＯＯＭ！二度目の魚雷爆炎！マンモスのひび割れがさらに大きく広がる！「グワーッ！」「簡潔に言おう――熱で死ね」チェルノボグは飛び上がり宣告した、死の宣告を！「イイイヤァアアアアーッ！」「おのれぇえ！小物がァー！フンヌゥーッ！！」マンモスの対空ポムポムパンチ！57

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チェルノボグの矢の如きトビ・ケリがマンモスの拳に突き刺さり――砕いた！緑の炎光を纏ったつま先がマンモスの胸を突き破る！「アバーッ！アバババ！おのれ、オノレオノレェ！許サンゾォー！」恐るべきマンモスの耐久力！致命的なクラックが全身に走ってなお、自壊する気配なし！58

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「貴様ラナンゾニィ！――ア」マンモスの動きが止まった。コールドレインが、むき出しとなったマンモスの機関部に指を乗せていた。「燃えて、凍えろ。マンモス…」コールドレインが放つのは奥義コリ・コフィン。マンモスの体が、骨の芯まで凍り付いていく。「アバ…バ……サ――」59

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「サヨナラ！」冷気と緑の炎光に包まれマンモスは爆発四散！ついにタンソウホウサーカス幹部の一隻を撃破したのだ！――だが、勝利の余韻はない。「コールドレイン！」チェルノボグが友の元へ駆けた。最後の力を振り絞ったコールドレインは、彼女自身が放った氷の棺の中にいた。60

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「そんな…皆で、無事で帰ると、約束したじゃないか！」チェルノボグがいくら呼びかけても、氷の中で目を閉じるコールドレインには届かない。「誰も、欠けてはいけないんだ…だから――」チェルノボグは、はたと気付いた。コールドレインの左手が、どこかを指し示している。その方角は――61

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「――生きるんだぞ。コールドレイン」チェルノボグは反転し、友が指す方角へ走る。ディープオーダー本隊、ライオンハートの元へ――62