こじらせていたリーマン不定期更新5(20170728-20170806

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こじらせていたリーマン @ro1xrc3

「いいよね。同じ趣味同士で結婚って」 「えーオレは結婚するなら趣味一緒じゃないほうがいいねー理解は欲しいけどねえー」 「ボクはアイドルと…」 「それは夢見すぎっしょ」 別の人も交わって、いつの間にか話が結婚談議になる。結婚。…結婚ね。

2017-08-06 20:05:09
こじらせていたリーマン @ro1xrc3

「チョロ松くんはどう?」 話をふられて…僕は苦笑いした。 「どうかな…」

2017-08-06 20:06:13
こじらせていたリーマン @ro1xrc3

明日は月曜ということもあって、ほどほどの時間でお開きになった。すこしぽかぽかした頭で、玄関の鍵を開ける…。しかし、手ごたえが無い。あれ、鍵開いてる?

2017-08-06 23:11:03
こじらせていたリーマン @ro1xrc3

おそるおそるドアを開けると、明かりが点いていた。玄関には赤い靴がちらばっている。…なるほど。おそ松か。 「ただいまー」 そう言うと、ふにゃふにゃした声で「おあえりー」と返ってきた。ええ…。大した広さのない室内を数歩進むと、おそ松がベッドにもたれて酒を飲んでいた。

2017-08-06 23:12:03
こじらせていたリーマン @ro1xrc3

「酒くさ」 「んへへーちょっと飲みすぎた」 「人の家に勝手に上り込んで酒盛りかよ」 合鍵を渡したのは僕だし、別に良いのだけれど。ここまでぐでぐでになることないだろう。テーブルには酒の缶とスナック菓子の袋が散らばっている。

2017-08-06 23:13:01
こじらせていたリーマン @ro1xrc3

「いいだろ~おれ昨日も仕事がんばったしぃ」 言いながら、ちょいちょいと手招きされた。…まったく。背負っていたリュックを下して、促された通り近づいてやる。

2017-08-06 23:14:07
こじらせていたリーマン @ro1xrc3

「んへへ、チョロ松~。会いたかったー」 「もう…」 そのままきゅっと抱きしめられた。仕方ないなあ、という体で、抱き返す。安心したように力が抜けて、くすぐったい気持ちになった。

2017-08-06 23:17:01
こじらせていたリーマン @ro1xrc3

ゆらゆら、子供を寝かしつけるみたいにゆらすと、おそ松の目がとろんとなる。本当に疲れてるのか。もう眠いのか。…このまま寝られたら困るような、それでもいいような。 「おそ松。もう眠い?」 「セックスしたい…」 直球かよ。

2017-08-06 23:17:03
こじらせていたリーマン @ro1xrc3

「僕シャワー浴びてくるから。終わるまで待てる?」 「やだ、いますぐする」 そう言いつつも、追いすがる手には力が入っていない。後ろ髪が引かれる思いがするけど、さすがにライブで汗をかいたので、このままではしたくない。

2017-08-06 23:17:06
こじらせていたリーマン @ro1xrc3

そろそろチョロ松がシャワーを浴びる頃

2017-08-06 23:21:17
こじらせていたリーマン @ro1xrc3

そろそろおそ松が風呂場の扉を開ける頃

2017-08-06 23:23:03
こじらせていたリーマン @ro1xrc3

バン!勢いづいた音に振り返ると、野獣のような目をしたおそ松と視線が交わった。 「おそま、わっ」 正面からぐっと抱きしめられて、肩にがぶりと噛みつかれる。吸血鬼かおまえは。それなら流水に弱いはずだけど…なんて。

2017-08-06 23:24:07
こじらせていたリーマン @ro1xrc3

ばかな考えを放って、後ろ手になんとかシャワーをとめた。それでもすでにおそ松の服は、びしょびしょに濡れてしまっている。 「もーこの酔っぱらい…」 ひきはがそうとするけれど、おそ松は一向に離れようとしない。はあ。もう。

2017-08-06 23:25:07
こじらせていたリーマン @ro1xrc3

「我慢できなかったの?」 こうなったらヤケだ。許してやろう。今週はほとんど会えなかったし、仕事もあったしで疲れてるんだろう。濡れた髪を撫でてやると、くすぐったそうにくつくつ笑われた。目はとろとろ、口はゆるゆる。酔ってるなあ。そういう僕も、この男に酔っている。

2017-08-06 23:26:08
こじらせていたリーマン @ro1xrc3

「我慢できないし、さみしかった。せっくす、しよ。して、チョロ松」 ここで甘い愛でも囁いてくれたらなあ、なんて今更か。残念ながら欲望に正直な僕の身体の奥は、彼の言葉だけできゅんと疼いた。

2017-08-06 23:27:10
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