311震災 現地で感じた今後の課題(ライフリンク清水代表)

ライフリンク清水さんの震災被害視察後の問題意識。生存者と死者、生存者と生存者、それぞれの精神的なつながりを現実の仕組みとしてどう落とし込んでいくか。考えさせられます。
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清水康之/NPO LIFELINK @yasushimizu

昨日、岩手から戻った。釜石市と大槌町(町全体が壊滅。町長も亡くなった)を回ったのだが、見たり聞いたりしてきたことを、いまだに消化しきれずにいる。焼け焦げた遺体、集落を埋め尽くす瓦礫の山、余震の直前に感じる地鳴り、非日常が日常と化した暮らし、笑顔のすぐ裏に隠されている悲しみ、、、

2011-03-28 16:35:56
清水康之/NPO LIFELINK @yasushimizu

被災地で話を聞かせてくれた方たちの多くも、この「あり得ない現実」とどう向き合っていいのか戸惑っているようだった。故郷が忽然と消え、家が流され、仕事を失い、家族を亡くし。。。しかも、遺影に使う写真すら奪われてしまった時に、人は一体そこから、何を求めて生きていけるのだろうか。

2011-03-28 16:46:11
清水康之/NPO LIFELINK @yasushimizu

生存し続けるために食料は必要だが、人は食料だけで生きていけるわけではない。食料が「生きる意味」までをも与えてくれるわけではない。ただ、釜石にも大槌にも、都会では失われた「人のつながり」「地域のつながり」がある。人は「人と人との関係性」の中で生きる意味を見いだすのだとすれば、、、

2011-03-28 16:53:03
清水康之/NPO LIFELINK @yasushimizu

復興のカギは、「地域のつながり」を最大限活かす(残す)にはどうすればいいかを第一に考えることだろう。「地域のつながり」が失われていくと、その過程で、今回の災害の影響がボディーブローのように人を追い詰めていく。生きる基盤だけでなく、生きる意味までをも、奪っていくことになるだろう。

2011-03-28 17:07:42
清水康之/NPO LIFELINK @yasushimizu

今後の復興支援の在り方についても、「人のつながり」「地域のつながり」を壊さないようにする配慮が必要だ。特定の個々人や特定のグループに対してピンポイントで行う支援も時には必要だが、基本的には「地域や集落全体を支援することを通して個々人をも支援する」という形が望ましいだろう。

2011-03-28 17:12:05
清水康之/NPO LIFELINK @yasushimizu

具体的には、地域のキーパーソンや人を支える立場の人への支援を強化するということ。つまり「支援する人を支援する」ことで、そうした支援の先にある「人の暮らしや命」を守るという方法論が有効なのだろうと思う。ただそうなると注意しなければならないのが、他地域への避難や仮設への入居の方法だ。

2011-03-28 17:17:05
清水康之/NPO LIFELINK @yasushimizu

「高齢者や乳幼児の世帯を優先的に入居させる」ということは、その人たちを「地域のつながり」から引き剥がすことにもなりかねないわけで、それは長期的にみると、その人たちから「生きる意味」をも奪いかねない。支援の在り方については、緊急性と持続性の両方の視点から考える必要があるということ。

2011-03-28 17:25:06
清水康之/NPO LIFELINK @yasushimizu

また「人のつながり」という意味で言えば、やはり、大切な人との「死別体験」をどう支援するかが重要になってくる。「弔いすらしてやれなかった」と、遺された人たちが負い目や自責の念を抱えながら生きざるを得なくなるのを少しでも避けるために(そうした感情も、亡くなった人との重要なつながり、、

2011-03-28 17:29:10
清水康之/NPO LIFELINK @yasushimizu

でもあるし、まったく負い目を感じずに生きるというのも難しいかとは思うが)、遺された人が「亡くなった人とのつながり」を大切に感じながら生きていけるように支援することが大事になってくる。遺された人への「生きる支援」として、亡くなった人を弔うこと(せめて弔いをすること)が急務だろう。

2011-03-28 17:32:50
清水康之/NPO LIFELINK @yasushimizu

私が釜石や大槌で出会ってきた人たちに対して何ができるのか。この同時代に起きた大災害に対して何をすべきなのか。いまは全く消化できていない様々な感情や動揺を少しずつ整理する中で、自分なりの答えを見極めていきたいと思う。

2011-03-28 17:39:05