名古屋大学農学部の小八重 善裕さんによるアーバスキュラー菌根研究のツイート集

名古屋大学農学部でアーバスキュラー菌根の生理的な動態を研究しておられるポスドク、小八重善裕(こばえ よしひろ)さん@y_kobaeのご研究に関するツイート集を作成致しました。随時更新中。 菌根菌というと、マツタケやシメジ、テングタケのような担子菌の外生菌根菌を思い浮かべる方が多いでしょう。しかしこのような菌根菌は菌根の世界ではかなりの新参者で、ブナ科やマツ科、フタバガキ科などの限られた分類群の樹木としか共生関係を結びません。 しかし、アーバスキュラー菌根を形成するグロムス菌門(接合菌門グロムス目と分類されることも)は、コケ植物、維管束植物(いわゆるシダ植物と種子植物を束ねた分類群)の双方にまたがり、つまり陸上植物全体を包含してその80%と共生関係を結んで土壌中から主としてリンの吸収を助けている菌根菌です。逆に言うと陸上植物の80%はグロムス菌門と共生しなければ陸上で生きていくことは出来ないのです。 続きを読む
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Yoshihiro KOBAE @y_kobae

そろそろ水田の整備をしなければいけない。水路に落ち葉とか詰まってるし。作物の細胞生物学者たるもの、遺伝子からフィールド仕事まできちっとこなさないといけない。両立できてこそ本物である。

2011-02-11 00:14:24
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

@a_sugiyama 情報ありがとうございます。京都にも行きたいですが、まずは名古屋で、調べてみます。

2011-02-11 00:42:32
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

今日は園芸用品店で土を物色。イネと菌根菌の共生がベストマッチでバリバリイネでかくなる土を探す。栽培条件が肝。

2011-02-14 00:15:02
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

土なんか買って研究費で出るの?と怪訝顔の妻。馬鹿野郎出るわけ無いだろこれは趣味だ趣味、とはいえないので、いやね、これうまく行ったら出世して給料上がるから、と言い訳。上がらんけど。

2011-02-14 00:22:20
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

イネのphytosiderophore排出輸送体 http://tinyurl.com/49xo2nq 。よく見つけたものです。グッジョブ!

2011-02-14 16:09:55
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

菌根を透明化するときには2%KOH+0.25M Sorbitolで煮ると原形質分離がかなり抑えられてバックグラウンドが減る。イネの場合。

2011-02-15 13:46:06
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

竹本さんグッジョブ!それにしてもノックアウトできる共生菌うらやましすぎる。名大、植物に共生するカビの必須たんぱく質発見:日刊工業新聞 http://t.co/ghUWExb via @Nikkan_BizLine

2011-02-16 02:07:14
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

うーむ、どうして消化されないんだろう。QT 東工大とSBIアラプロモ、アミノ酸飲むだけで検査可能ながん検診技術開発:日刊工業新聞 http://t.co/bT2bek1 via @Nikkan_BizLine

2011-02-16 14:43:04
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

今日はラボの研究報告会。たまに自分のやってることを整理すると、いかに知的リソースを無駄なことに使ってきたか気付かされる。突き詰めると一体何がしたいのか、それを考えすぎるのもまた良くない。

2011-02-17 10:49:23
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

アーバスキュールの寿命は2.5日、共生部位(infection unit)の寿命は3日。イネ菌根のlive imagingの結果。でも、うんわかった、と納得してくれる人は皆無。

2011-02-17 23:59:16
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

土の中の生きた菌根共生を見たことのある人は他にいないはずである。見たことも無いものは信じないし、理解できない。自分でもそう。納得したくない。

2011-02-18 00:03:06
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

完全に独走状態といえばカッコもいいが、一人旅は想像以上に孤独。信ずるは己の勘のみ。他に道しるべはない。

2011-02-18 00:07:34
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

とにかく生きた菌根はダイナミックすぎて絶対にこうだと言い切るのが難しい。でも言わないと論文にならない。心配なのは、見誤って足を踏み外すこと。恐ろしい。

2011-02-18 00:09:11
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

イネ菌根のlive imagingを使って菌根共生のターンオーバーを細胞生物学的に調べようとしています。なぜ菌根共生には寿命があるのか、生物学的にも興味深いけれどあくまで目標は農業への応用。

2011-02-18 00:13:42
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

菌根のライブイメージングはこれまでに誰も見たことのない世界なので、観察されるものすべてが新しい発見。特に菌根の細胞生物学にとってはbreak through。

2011-02-18 16:40:11
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

昨年12月の国際生物学賞の記念シンポジウムに招待していただき、この成果を発表する機会を得た。その節は関係者の皆様に大変お世話になりました。この場を借りて勝手にお礼をつぶやかせていただきます。ありがとうございました。

2011-02-18 16:42:54
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

この菌根イメージングはイネを35mmのシャーレという狭い容器で栽培するために、いくら土を使っているとはいえ自然の状況からは程遠いといえば程遠い。

2011-02-18 16:44:39
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

しかし菌根の観察はseedling(発芽後10日)のころに行うために、このシャーレがイネにとって狭すぎるがゆえにアーティファクトを観察しているという可能性は低い(と思っている)。

2011-02-18 16:47:03
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

ところがである。シンポジウムを企画された先生の一人が、彼の発表は、シャーレが小さくて問題であることを実に巧みにけむに巻いていて素晴らしかった、と評されていたということを人づてに耳にした。

2011-02-18 16:49:20
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

これには参った。私はうそなどついていない。研究者のはしくれとして真実をごまかそうなどという気は毛頭ない。ショックで今日の午前中は胃が痛かった。

2011-02-18 16:51:40
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

いろいろ言いたいことはある。しかし自分の研究成果を正確に、真摯に、聴衆に伝えられなかった私の完全なる落ち度である。私にできることはただ一つ。もっと良いジャーナルにもっと良いデータを引っ提げて、前の論文のデータを追認したことを発表するのみである。

2011-02-18 16:56:05
M @Mas_row

@y_kobae  サンプル採取後2.5日以内に染色しないとアーバスキュールなくなっちゃうんですね。。。

2011-02-18 19:36:10
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

@Masurow 2.5日というのは、アーバスキュールが出来始めて、くちゅっとつぶれて機能しなくなるまでの時間です。土の中で活性のある期間であるともいえます。土から根を引き抜くと直ちに共生は停止しますのでその後は不自然な姿です。染色するなら出来るだけ早めに。

2011-02-18 21:01:49
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

イネには菌根菌がまったく感染しない時と、マメ科並みにものすごく感染するときがある。生長促進もする時としない時がある。このブレが面白い。この理由をここ2週間ほど考え続けている。ぼやっとした推測が次第に確信に近いものに変わってきた。基礎研究としても面白いし、応用展開もできる。

2011-02-19 11:25:00
Yoshihiro KOBAE @y_kobae

ヒマ人でないと深い研究は絶対にできない。考える時間が十分でないと上っ面だけのペラペラ仕事しかできない。PIはもちろんそうだがポスドクにも雑用が回ってくるのは極めて不幸。その点うちのPIには感謝している。

2011-02-19 11:28:48
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