唯が残した物のカケラ

暇つぶし程度に。憂の独白部分は太宰さんの駆け込み訴えベースです。二、三箇所入力ミスで文書がおかしくなってしまっている部分がありますがご勘弁の程を・・・
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@denzirou

あるとき、律が唯に問うた。「誰かが私に対して罪を働いたら何回まで許してやるべき?7回ぐらい?」「いや、もっと。7の70倍までだよ!りっちゃん!」「はあ~それ多すぎね?てかほぼ無限ってことじゃ・・・」「そう無限、無限なんだよ!

2011-03-30 00:21:37
@denzirou

唯「私達が普段行なっている許しはお互いに許しあうということ。例え一方的であっても、7回も行けばいいとこだよね。でも本当の赦しはそんな相互性を超えて一方的に、無限に赦すことにあるんだ・・・それは私達には不可能なのかもしれないけれど」

2011-03-30 00:24:39
@denzirou

唯「他者同士の相互理解は大事、そう言うことは誰にでも出来る。でもほとんどの人が他者って言っているのは自分の友だちや大事な人、色々なことを共有できる人だけだったりする。本当の他者っていうのはユダヤ人にとってのローマ人だったり、ローマ人にとってのユダヤ人だったりするのに・・・

2011-03-30 00:26:53
@denzirou

唯「みんな敵を愛さなきゃダメ!それは無抵抗であれってことじゃないの。それは嫌なのを我慢するということだから。そうじゃなくて、相手の善悪を一切気にせずに善行を送り続けることが本当の愛なの。でもそんなの私にも出来るかどうか分からないよ・・・」

2011-03-30 00:30:04
@denzirou

唯「神様はどんな悪人にも親切なんだよ!この世界には悪い人がいっぱいいるけど、そんなことは全く気にせずお日様とか雨とかそういった形で恵みをくれる・・・神様は無力だから、自由な人間を支配したりは出来ない。ただ呼びかけることができるだけ。それに応えるかどうかは、人間に任されているの」

2011-03-30 00:32:24
@denzirou

二次元という神の国については、唯は色々なところで言及しているが、その要点は二つにまとめる事ができる。一つは二次元では一人一人の人間が「かけがえのない」唯一者として遇されるということ。もうひとつは二次元は非リアに開かれているということである。

2011-03-30 00:36:00
@denzirou

唯「ぶどう園を経営している人がいたんだ。その人は朝早くから汗水流して働いた使用人にもちょっとしか働いてない、私みたいな怠け者にも同じお給料を払ったの。当然多く働いた人は不満を言うよね。でもその人はその不満をきっぱりはねつけたの。二次元って言うのはこの人みたいな存在なんだよ」

2011-03-30 00:38:59
@denzirou

唯「多く働いた人が文句を言うのは当然だよね。お給料は仕事の量や成果に比例しなきゃダメだって言うのが私達の社会の考えだもん。昔アリストテレスっていうエライおじさんがいて、その人が言うには、人にはそれぞれの価値に応じて分配すべきでやみくもに平等に与えるのはむしろ不公正なんだって」

2011-03-30 00:40:33
@denzirou

唯「価値っていっても色々あるよね。才能の違いとか仕事の量とか。でもいずれにせよ、世の中は優れた人が多く貰い、劣った人は少なく貰うというふうに出来ている。この原理が崩れたら多分世の中はおかしくなっちゃう。でも二次元はそうじゃなくて、万人がかけがえの無い存在として平等なんだよ!

2011-03-30 00:42:04
@denzirou

唯「そしていつの日かこの世界でも、「能力はたまたま与えられた物なんだから、出来る人はその生み出した富を出来ない人のために少しは還元しなきゃ」ってことに気づいてそれを現実の政治に活かそうとする人が出てくると信じてる・・・千年、二千年先のことかもしれないけど、いつの日か、きっと

2011-03-30 00:43:54
@denzirou

唯のエピソード:あるとき唯が町を歩いていると、人々がある女を虐めている場面に遭遇した。話を聞くと、女がグンマと呼ばれる不浄の地の出身だからという。唯は人々にこう言った「この中で豚カツを一度も食べた事がないと言うひとだけが、この女の人を虐めてもいいんだよ!」虐める者はいなくなった。

2011-03-30 00:47:00
@denzirou

ある人が「二次元はいつ来るのですか」と唯に尋ねたところ、唯は「二次元は目には見えないの。みんなの心の中にあるんだよ(フンス!)」と答えた。また「非リアは幸せなんだよ!だって二次元はその人の物だもん」「リア充が二次元に入るのはらくだがが針の穴を通るより難しいんだよ!」とも言った

2011-03-30 00:53:15
@denzirou

さて、十二使徒と呼ばれる唯の高弟であるが、唯を語る上でどうしても欠かせない一人の人物がいる。憂-イスカリオテの憂-

2011-03-30 00:56:57
@denzirou

憂「お願いです・・・あの人、唯を殺してください。唯は今ゲッセマネの園にいますから、私が案内します。」

2011-03-31 01:36:12
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

でんじろうさんそのシリーズっていつかまとめ出るんでしょうか

2011-03-31 01:36:40
@denzirou

@dashi5831 仏教はまとめました。お目汚しですがhttp://togetter.com/li/116382

2011-03-31 01:39:46
@denzirou

憂「あの人はあまりに優しく、弱すぎます。優しいから救世主としての期待に応えようとして頑張り、意地をはってしまう。でも弱いから、心はその重みに耐えられず、蝕まれていく。律さんや純ちゃんのような他の弟子たちは完全にあの人を崇めているからそのことに気づいてあげられない・・・」

2011-03-31 01:45:20
@denzirou

憂「あの人は自分がなんでもできるように見られたいんです。・・・でも、世の中はそんなに甘くない。生きていこうと思ったら嫌でも他人に頭を下げ、泥水をすするようなまねもしなきゃいけない。だから私はあのひとに黙って金策にかけずり回り、群衆から賽銭を巻き上げるようなこともしました」

2011-03-31 01:53:07
@denzirou

憂「いえ、そういう努力に対してお礼を言って欲しいわけではありません。確かにあの人の物惜しみしなさには苦労させられるときが多々あります。でも、私は商人の出身でありますが、ケチではありません。あの人は美しい人なんです。私にはあの人が説く真理とかはよく分からないけど、それだけは分かる」

2011-03-31 02:01:17
@denzirou

憂「でも、たまには優しい言葉でも掛けてくれたらな、と思わないわけではありません。あるとき、海辺をぶらぶら歩きながら、あの人が私にこう語りかけたことがありました「憂には本当にお世話になるね。憂の寂しさはよく分る。でも、そんな不機嫌な顔してちゃダメ!神様はきっと分かってくれるよ!」」

2011-03-31 02:09:39
@denzirou

憂「・・・違うんです。私が分かってもらいたいのは神様なんかじゃない、ただあの人に分かってもらえればそれでいいんです。私はあの人を愛しています。弟子たちの誰よりも。律さん達はあの人についてゆけばいいことがあるかもしれないと思っているけど、私は一文の得にもならないことを知っています」

2011-03-31 02:24:24
@denzirou

憂「私はあの人から離れられない。あの人が死んだら、私もすぐに死にます。私には夢があります。あの人が救いとかいうのを説くのをやめて、つつましい民の一人として、私と一緒に暮らしてくれるという夢が。幸い私には家も土地もありますし。でも、あの人にそれを伝えたらこう返されました」

2011-03-31 02:31:53
@denzirou

「「りっちゃんや純ちゃんはそんな一生を安泰に過ごせるような土地も家もないんだよ~」・・・そうつぶやいてあの人はまた静かに歩き続けました。今思えば、あの人と親しく出来たのはあの時が最初で最後だったかもしれません。

2011-03-31 02:32:48
@denzirou

憂「あの人を愛しています。あの人が死ぬときは、私が死ぬ時です。誰にもあの人を渡したりしません。他人に渡すくらいなら、私がこの手で殺してあげます。私はあの人の教えなんてこれっぽっちも信じていませんし、あの人は本当はただのダメ人間です。でも、他の誰よりも美しい。」

2011-03-31 02:35:40
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