陥没アヒルチャンのフォロワー百合小説 EP8

ゆーりんちー
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Φ @ahiruchan_phi

◇ヒアエー◇Yurizon Prime Videoを観るときは、部屋を明るくして離れて観てね◇#のじるい島民放送局

2017-12-17 17:12:28
Φ @ahiruchan_phi

すっかり日も落ちた街の大通りに、はんちょ〜とシアはへたり込んでいた。彼女らから数メートル離れた場所には複数の紫の炭の塊。アヒルゴミの成れの果てだ。センがにょーふやを連れ去った後でも、にょーふやの体質の影響は避けられなかったらしく、さらに3体のアヒルゴミが追加で現れたのだ。

2017-12-17 17:18:46
Φ @ahiruchan_phi

「おーい、シア。もうそろそろ動けるか」「ピーヒョロー」「センはまだ戻って来ないのか」「ピー」シアの喉は激しい戦闘でさらに消耗し、既に掠れた音しか出なくなっている。早急な修理が必要だ。「シア、のじるい製薬に行くぞ。センじゃなくて悪いが、向こうのエンジニアになんとかして貰う」

2017-12-17 17:21:25
Φ @ahiruchan_phi

二人が立ち上がったそのときだった。「……あれ?」路地から新たな人影が現れた。二人はとっさに身構えるが、その人物はアヒル頭部を持っていなかった。「こっちじゃなかったか……?」嘴めいたマスクを着け大きな荷物を背負ったその女性は、手に持つ携帯端末と街の景色を交互に見て困惑する。

2017-12-17 17:25:15
Φ @ahiruchan_phi

「あの、すみません、公民館ってどこ……うわっ銃!」二人に話しかけた女性だったが、手からぶら下げている物騒なモノに気付き跳び退がる。「モデルガン……?」「いや本物。お前銃声聞こえてなかったのか……」「イヤホンしてたもので……ええー……」嘴マスク女性は二人をまじまじと見つめる。

2017-12-17 17:29:16
Φ @ahiruchan_phi

「俺様たちはのじるいの害獣駆除業者だ。駆除区域は通行止めになってたはずだが」「道に迷って……気づいたらここに……公民館ってどこですか」はんちょ〜は溜息をつき、女性の方を指差した。「島の反対側」「嘘でしょ」「ほんと」女性は嘆き地面に座り込んだ。「自宅から1時間半歩いて来たのに……」

2017-12-17 17:33:48
Φ @ahiruchan_phi

嘴マスクはバッグから水筒を取り出し、コップに中身を注ぐ。「生姜柚子茶ですけど飲みます?」「いらん」「美味しいのに……そちらは?」嘴マスクがシアの方を振り返ると、シアは無言で両手を伸ばしていた。「あ、どうぞ……」シアはコップを受け取り一気に飲み干す。「ピュー」「何ですか今の音」

2017-12-17 17:37:02
Φ @ahiruchan_phi

「さっきので喉やられたらしくてな、今から医者に診せにいく」はんちょ〜の解説を聞きながら、嘴マスクはシアからコップを受け取る。「害獣って、最近この島の都市伝説になってる、あのアヒルヘッズのことですか?」「知ってるのか」「ネットで結構広まってますよ。そうか、本当にいたんだ……」

2017-12-17 17:40:57
Φ @ahiruchan_phi

「ネット……」はんちょ〜はそこで思い至った。ネット接続のできるタブレット端末はバンの中だ。はんちょ〜もシアも携帯電話は持たない。「お前……携帯持ってたよな」「はい?」「貸してくれるか」「充電切れたら私が帰れないので気をつけてくださいね」はんちょ〜は嘴マスクから携帯端末を受け取る。

2017-12-17 17:43:16
Φ @ahiruchan_phi

はんちょ〜はまずセンに連絡を試みるが、1分ほど呼び出し音が鳴ったのみで不通。「何やってるんだアイツ」「ピョー」続いて、のじるい製薬の研究病院に発信。こちらは繋がった。専用の救急車を1台頼み、現在位置を伝えて終話する。最後に履歴を削除して女性に返す。「助かった」「いえいえ」

2017-12-17 17:45:37
Φ @ahiruchan_phi

「では私はそろそろ」嘴マスク女性は立ち上がる。「喉、お大事に」シアに告げて彼女は歩き去る。「救急車、数分で来るからな」「ピョーローピョーロー」シアが何かに気づき、音を発して訴える。「どうした」シアは空、嘴マスクの歩いていった道、そして彼女の現れた行き止まりの路地を指差した。

2017-12-17 17:49:06
どくどくウール @poisonwool_2

飛行タイプ…ツブレアヒルバットチャン! #のじるい島民放送局

2017-12-17 17:50:07
Φ @ahiruchan_phi

-----(すこし中断)-----

2017-12-17 17:50:18