「経済学的な家族ツイート」まとめ　その３２

本の虫（本体） @honnomusi

経済学的な息子の苦悩8:男子生徒「それでソフトボール部とサッカー部に頼み込んで、練習の邪魔をしないならという条件でここのスペースを使わせて貰ってるんだ。」男子生徒2「去年は部室もあったんだけど、『実績も部員もいないんだから部室もいらないわよね』って女子に取り上げられちゃったんだ」

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経済学的な息子の苦悩9:男子生徒「なあ、あんた生徒会長だろ？なんとかなんねぇかな、この状況。」息子は腕を組み、グッと目をつぶった。息子「・・・なるほど。」数秒の沈黙の後、「・・・分かった。対応策を検討しよう。3日ほど猶予をくれ。」

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経済学的なカイゼン提案1:放課後、息子と悪友はゴミ屋敷状態の部屋を片付けている。悪友「・・・しっかし、よくこんなに汚くできたな、この部屋も」息子「使わなくなって放置されたら、こうなるのへ結構あっという間だよ」2時間前、息子と悪友は生徒会室で話し合いをしていた。

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経済学的なカイゼン提案2:悪友「使わなくなった部室をリノベーションするだって？」息子「ああ、ちょっと調べてみたんだが、この学校で部員数が少なくて部活として認定されていない集まりが結構な数あることが分かった。」息子は机の上に資料を広げる。息子「彼らは練習場所や部室を欲しがってる」

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経済学的なカイゼン提案3:息子「しかし、今ある部室の配分を変えるのは難しいだろう。となれば、全体のパイを広げるしかない。この学校の遊休資産を活用すれば、少なくとも部室は彼らに提供できる。」息子(そして、彼らに部室を提供する代わり、文化祭の運営の協力も約束として取り付ける。)

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経済学的なカイゼン提案4:息子(表向きは生徒会が学校生活のカイゼンを行なっているように見せかけつつ、生徒主体でマンパワーの問題を解決すれば、文化祭の中止も食い止められるかもしれない。もちろん、文化祭の中止については触れないから先生の口止めにも抵触しない。)

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経済学的なカイゼン提案5:悪友「でもよお、それだったらなんで生徒会の他のメンバーも巻き込まないんだ。俺とお前だけだと片付けられる範囲にも限りがあるだろ？」息子「彼らにお願いするのは第2段階だ。俺たちが一つ実績を作った上で、さらなる改善案を他のメンバーから募集したい。」

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経済学的なカイゼン提案6:息子(正直、このアイディアだけで集められる人員には限りがある。これだけだと文化祭運営に必要な人数は集まらないだろう。かといって自分一人だけで思いつくアイディアには限界がある。しかも生徒会長に就いたばかりの今は他のメンバーとの関係性も構築できていない。)

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経済学的なカイゼン提案7:息子(アイディアを募集するにしても、ある程度彼らを説得するために実績を積み重ねておかなくては・・・)息子「悪い、生徒会じゃないお前に頼むのは筋違いかもしれないが、協力してくれ。」悪友「分かったよ。じゃあ、放課後にあのゴミ屋敷前に集合だな」

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経済学的なカイゼン提案8:二人で掃除をし、部室がピカピカになった。早速こないだの男子バレーのメンバーを連れてくる。男子生徒「うわあ、凄え、ここが使えるのか！」息子「といっても、他にも使用希望がいるから、曜日で分けてローテーションなんだけどね。」息子「それと、条件がもう一つ」

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経済学的なカイゼン提案9:息子「今度の文化祭なんだけど、運営に協力してくれる人を募集してるんだ。協力してくれるなら、ここの使用権を優先的に回してもいいよ。」男子生徒「それくらいならお安い御用だ。そのときは協力させてもらうよ。」息子「ありがとう、助かるよ。」

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経済学的なカイゼン提案10:生徒会メンバーを集めて会議を開く息子。ここまでの実績をホワイトボードに書き出す。息子「文化祭は毎年生徒会メンバーに多大なる負荷をかけます。そのせいでこの時期だけテストの成績が落ちる人も見受けられます。このような負担を減らすため、協力者を募りましょう」

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経済学的なカイゼン提案11:息子「先行実験も兼ねて、廃墟になっていた部室のリノベーションをしていたのですが、これにより15名の協力の約束を取り付けることができています。」息子「私はより一層のこの取り組みを進めたいと考えています。みなさんの方で何かアイディアはありませんか？」

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経済学的なカイゼン提案12:美化委員「うちの学年はアイドルをやってる子達がいるから彼女たちの特設ステージを作ってみたら？そしたら準備にも協力してくれるかも。」体育委員「え、うちにもアイドルやってるって子がいたぞ確か。」文化委員「ちょっと人数数えてみるか・・・」

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経済学的なカイゼン提案13:風紀委員「ちょっと、うちの学校だけで48人もいるじゃない？！」体育委員「『会いに行ける』どころか、『そこら中にいる』アイドルじゃねぇか。安売りしすぎだろ。」息子「いろんな人の希望を叶えるためにジャンルが細分化した結果だね。」

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経済学的なカイゼン提案14:美化委員「私はダンス部の部長もやってるからメンバーの子達に声かけてみようか？」息子「それは助かるよ。」美化委員「代わりに発表の枠を優先的に回してくれない？うちは人数が多くて毎年発表できる人が限られてるの。学年が下の子にも発表の場を与えてあげたいのよね」

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経済学的なカイゼン提案15:息子「分かった。そこは文化祭の企画書に組み込んでおこう。」次々と生徒会役員から手が上がり、アイディアがホワイトボードに書き出されてゆく。熱い議論が交わされて行く中であっという間に時間が過ぎていった。

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経済学的なカイゼン提案16:議論を終え、会議室に一人残る息子。ホワイトボードで出てきたアイディアを眺める。息子(この調子でいけば、人手の問題は解決できそうだ。でも、開催にあたっての費用の問題は未だに残ってる。中学生の立場でお金の問題をなんとかするのは限界があるな。。。)

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経済学的なカイゼン提案17:息子は腕を組み、目をつぶりながら考える。やがて目を開け、「・・・仕方ない、本当は採りたくなかったが・・・」決意したように立ち上がる。翌日の放課後、息子は一人で生徒会室のソファに腰かけていた。そこへノックの音が響く。

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経済学的なカイゼン提案18:息子「・・・どうぞ」ドアが開いた。転校生「珍しいな、お前が俺に声をかけてくるなんて」顔を覗かせた転校生の顔には邪悪な笑みが浮かんでいた。

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経済学的な秘密の会談1:転校生「・・・なるほど、資金面の問題が解決しないと文化祭が開催できないという訳か・・・」向かい合って座った息子と転校生。一通り説明を聞くと転校生は腕を組み、天を仰ぐ。息子「みんなでいろいろと議論は尽くしたけど、お金の問題は解決できなかったんだ。」

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経済学的な秘密の会談2:転校生「そうだな、その問題を解決するとすれば・・・」転校生「1万通りぐらいの方法はあるな。」息子「・・・は？」転校生「なんだ、聞こえなかったか。お前らそれだけ大勢集まってこの程度の問題も解決できないのか。やっぱり俺を当選させたほうが良かったんじゃないか？」

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経済学的な秘密の会談3:転校生「まあ、知恵を貸してやってもいいが・・・」身を乗り出す転校生。転校生「なんでお前は文化祭の開催にこだわるんだ？こんなの教師のいう通りに『今年は中止です』でいいじゃねぇか。」息子「文化祭は今年度の生徒会の活動費を得るために必要で・・・」転校生「ダウト」

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経済学的な秘密の会談4:転校生「そんなお利口さんな理由でこんな七面倒くさいこと引き受けるのか？何か他の理由があるんじゃねぇのか？協力するからには、腹を割って話をしてもらわないとこっちも乗れねえな。」詰め寄る転校生。息子は気圧された様子で身を引く。

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経済学的な秘密の会談5:息子は転校生を顔をしばらく見つめ、重々しく口を開いた。息子「・・・面白いからだよ。」転校生「何？」息子「自分の立てた仮説に周りの人がついてきてくれて、学校全体を巻き込んだ動きになってゆく。生徒として一人で考えを組み立てていたときには得られなかった感覚だ。」