太田忠司先生の「『東野圭吾の伏線は難しい』という読者の意見に驚いた話」

「東野圭吾は難しい。後から伏線がどうとか言われてもその頃にはもう忘れてるから「?」ってなる」 とミステリファン以外の方に言われて驚いた太田忠司先生のツイートと、 それに反応した著名ミステリ作家さんのつぶやきまとめです。
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太田忠司 @tadashi_ohta

しかし「東野圭吾は難しい。後から伏線がどうとか言われてもその頃にはもう忘れてるから「?」ってなる」という意見には驚かされた。描写のすべてが伏線ではないかと眼を光らせながら読む本格ミステリ読者からすると、眼から鱗が落ちるような話。

2011-04-03 11:05:16
Yanace @ya7ce

@tadashi_ohta 確かに目から鱗が落ちます! 逆に本格ミステリファンが特に意図していないところで深読みしてミスリードされてしまうのではないかと心配になる事も。ゲームシナリオはミスリードつぶしの戦いになるケースが多いです。

2011-04-03 11:09:20
太田忠司 @tadashi_ohta

@yoh7686 ミステリを書くときも「これ伏線と思われたら困るな」という描写を後で削ったりします。ときどき「あ、これ伏線に使えるじゃん。ラッキー」というのもありますが。

2011-04-03 11:10:32
ako♪ @blanche723

@tadashi_ohta 東野圭吾作品はあまり読書というものを得意としない友人でも読みやすいみたいなので、本格ミステリファンとしては、是非その方と一度お話させていただきたいです。その方も名古屋の方なら、案外そのへんですれ違っているのかもしれません…。

2011-04-03 11:47:11
太田忠司 @tadashi_ohta

@blanche723 読書に求めているものって人によって随分と差があるようです。特に本格ミステリは特殊な読み方をしなければならないジャンルなので、その特殊性にピンとこない人にとっては、何が面白いのかわからないものなのかもしれません。

2011-04-03 11:53:32
光原百合 @mitsuharayuri

@tadashi_ohta 「ここに伏線仕込もう。ふふ」とほくそ笑みながら書いている本格ミステリ作家を、しみじみ哀しくさせる話ですね。私のよーな薄いミステリ書きさえも(^^;)。

2011-04-03 12:23:04
芦辺 拓 @ashibetaku

@tadashi_ohta @mitsuharayuri 昭和初期の大衆文学はけっこう読みましたが、新聞雑誌連載が主流だったこともあって、伏線なるものは原則なかったです。その時々を楽しみたい読者にとっては無意味なものだからで、それは現在でも大差ないのでは。(続きます)

2011-04-03 13:06:06
芦辺 拓 @ashibetaku

(伏線の話続き)伏線というものの面白さを知らない読者を相手にするのも一興ではと思います。今でこそ意味ありげなプロローグには「何かあるな」と身構えてしまいますが、無防備だった中学生のころはほんとに驚きましたもん。眉村卓先生の『EXPO'87』とかね。

2011-04-03 13:13:40
丸山天寿 @tenjumaruyama

その通りでしょう。私は昭和の大衆文学と娯楽映画で育ちましたが、伏線と言う言葉すら知りませんでした。観て、読んで面白い、それが主流でした。私はその楽しさに伏線をからませた物を書きたいと思っています。@ashibetaku @tadashi_ohta @mitsuharayuri

2011-04-03 13:21:41
芦辺 拓 @ashibetaku

@tenjumaruyama 同感です。昔ながらの面白い物語に、仕掛けや技巧を加えればもっと面白くなると信じてます。その分さかしらになって、大らかさが欠ける懸念がありますが。

2011-04-03 14:38:17
汀こるもの@探偵は御簾の中 @korumono

@tadashi_ohta 村上春樹好きの姉は「細かい伏線回収とかわけわからないからやめてほしい」と言います…

2011-04-03 16:53:44
太田忠司 @tadashi_ohta

@korumono 村上春樹に本格書かせてやりたい。そして伏線回収の苦労を味わわせてやりたい。

2011-04-03 17:32:40
汀こるもの@探偵は御簾の中 @korumono

@tadashi_ohta (ねじまき鳥クロニクルのノモンハンのくだりから島田荘司的なものを期待して読後に暴れた人がここに)

2011-04-03 17:35:54
太田忠司 @tadashi_ohta

@ashibetaku 問題は伏線のまったくないような小説を書くことに自分が耐えられるかどうかですね。書き方を根本から変えないと。

2011-04-03 17:28:10
芦辺 拓 @ashibetaku

@tadashi_ohta 僕も同様ですが、もっとキツい問題に直面してます、というのは常に「その世界観・物語設定だからこそ成立する謎と真相」を考えてしまうのです。伝奇チャンバラだろうが恋愛ロマンだろうが、純粋に読者を楽しませるより足元をすくうことを考えてしまう。もはや宿痾です。

2011-04-03 17:38:07