第9回甲状腺検査評価部会(平成30年1月26日)

2018/1/26の第9回甲状腺検査評価部会での特に重要と思われるやりとり抜粋をまとめました。
8

第9回 甲状腺検査評価部会 部会員(8名)

阿美弘文 大原綜合病院外科主任部長(福島県病院協会 推薦)
片野田耕太 国立がん研がん統計・総合解析研究部長
加藤良平 山梨大学病理学教授(日本病理学会 推薦)
鈴木元 国際医療福祉大学クリニック院長(日本放射線影響学会 推薦)
祖父江友孝 大阪大学環境医学教授(日本疫学会 推薦)
髙野徹 大阪大学内分泌代謝内科学講師(日本甲状腺学会 推薦)
南谷幹史 帝京大学ちば総合医療センター 小児科学教授(日本小児内分泌学会 推薦)
吉田明 神奈川県予防医学協会婦人検診部長(日本内分泌外科学会及び日本甲状腺外科学会 推薦)

Fact Check 福島 @StopFdema

①本日2017/1/26の甲状腺検査評価部会で特に重要と思われるやりとりを抜粋して連ツイします。長くなりますがおつきあいください。(担当)

2018-01-26 23:54:49
Fact Check 福島 @StopFdema

②高野委員)現行の甲状腺検査は、2011年の混乱の中でのデザインですから、しかたないかもしれません。しかしそれから6年以上が経ちました。2014年に甲状腺がんの自然史に関しては、それまでの常識を覆すようなデータ(注釈:主に韓国における甲状腺がんの過剰診断の報告など)もされました。

2018-01-26 23:54:50
Fact Check 福島 @StopFdema

③高野委員)このように、2011年の検査開始当時とは状況がずいぶん変わっています。結果として、甲状腺検査は医療倫理からはみ出す点が多い検査になっています。

2018-01-26 23:54:51
Fact Check 福島 @StopFdema

④高野委員)本来医学調査は、十分なインフォームドコンセントの上、対象者が調査への参加を自由意思で参加を決定するというのが原理・原則です。しかし私が確認したところでは現状、とりわけ一番重要な超音波検査のメリット・デメリットが対象者に十分に伝わっていません。

2018-01-26 23:54:52
Fact Check 福島 @StopFdema

⑤高野委員)学校検診で行っている、とくに授業時間に行われているということで、半強制的に受けているという状況もあります。 つまり、対象者は十分な情報を与えられず、かつ強制力をもって検査を受けさせられているという状況です。

2018-01-26 23:54:52
Fact Check 福島 @StopFdema

⑥高野委員)これは子どもの人権問題なので、これを見逃すと、今後我々はそういう状況で研究を進めたという非難を受けることになるでしょう。

2018-01-26 23:54:53
Fact Check 福島 @StopFdema

⑦高野委員)忘れてはいけない視点として、こういった医療倫理の問題を、現場の先生方は自覚されているということです。自覚された上で検査を行われているそのご苦労は察するにあまりあるところです。我々はいつまでも現場の先生の努力に任せているわけにはいきません。

2018-01-26 23:54:53
Fact Check 福島 @StopFdema

⑧高野委員)まずは倫理的なところを検討していただきたい。そして直すべきところは早急に直すことを検討していただきたい。

2018-01-26 23:54:53
Fact Check 福島 @StopFdema

⑨県立医大・大津留先生)たしかに超音波検査は混乱の中ではじまりました。我々がその状況で、現場で十分なメリット・デメリットを説明しながら検査をすすめられていないことも事実です。同意確認書にも簡単に説明はしていますが、十分に説明がなされているとはいいがたいでしょう。

2018-01-26 23:54:54
Fact Check 福島 @StopFdema

⑩県立医大・大津留先生)説明会を開くなど、検査のメリット・デメリットの説明が一部できているところもありますが、しかしそれも十分ではありません。かつ、学校での検査は通常の学校検診と同じ感覚で受けている対象者も多いでしょう。検査の意義に十分理解がないままにに検査を受けている状態です。

2018-01-26 23:54:54
Fact Check 福島 @StopFdema

⑪鈴木座長)同意確認書を変える、より検査のメリット・デメリットをわかりやすいようなものに書き換えることはできませんか。

2018-01-26 23:54:55
Fact Check 福島 @StopFdema

⑫医大・緑川先生)検査のお知らせの説明文書の内容を変更するということは、県の委託をうけて検査を実施している県立医大ができることではありません。 検討委員会ではかっていただいて、認めていただかないとできないことです。

2018-01-26 23:54:55
Fact Check 福島 @StopFdema

⑬医大・緑川先生)もちろん学内で文書案を提案することはできますが、最終的には、検討委員会でお決めいただいて、県で決定していただくことが手続き上必要となります。しかしこれに時間がかかってしまい、この6年以上の間、このような状況が続いております。

2018-01-26 23:54:55
Fact Check 福島 @StopFdema

⑭鈴木座長)しかし、一度文書を提案されてはいかがでしょう。検討委員会では同じような議論がずっと続いています。いかに具体的に問題を解決していくかというのは、大きなテーマです。

2018-01-26 23:54:56
Fact Check 福島 @StopFdema

⑮鈴木座長)我々はこれまで、検査を受けない症例を把握することにしばられすぎていたように思います。今後、症例把握ががん登録によってカバーされていくことになるのであれば、もうそれは心配しなくてもよくなるわけで、(続)

2018-01-26 23:54:56
Fact Check 福島 @StopFdema

⑯鈴木座長)【承前】まずは甲状腺検査にはデメリットがありますから、もう少し県民の皆さんに選択の自由を保証してもいいのではないでしょうか。これは検討委員会で検討することでしょうが、まずは提案しないと、いつまでも堂々巡りをしていてもしかたない。

2018-01-26 23:54:57
Fact Check 福島 @StopFdema

⑰高野委員)今私が申し上げたのは一例にすぎません。検査にはほかにも様々な面で医療倫理からはずれている可能性があります。ですから、とにかく一回それらの医療倫理の問題を総ざらいして、考え直すことを評価部会からしていくべきではないでしょうか。

2018-01-26 23:54:57
Fact Check 福島 @StopFdema

⑱加藤委員)県の中に、倫理委員会はあるのでしょうか。

2018-01-26 23:54:58
Fact Check 福島 @StopFdema

⑲鈴木座長)県民健康調査に関係する倫理問題を扱う機関はあるかどうかという質問ですね。県立医大にはあると認識しています

2018-01-26 23:54:58
Fact Check 福島 @StopFdema

⑳医大・安村先生)医大は受託機関として適切に事業を実施しています。すべての検査を医大内の倫理委員会に通して行っています。医療倫理を含めた問題を考えることが、評価部会の役割ではないでしょうか。倫理的課題はこの場で検討いただくのが適切であると思います。

2018-01-26 23:54:59
Fact Check 福島 @StopFdema

㉑片野田委員)一般論として、検診にメリット・デメリットがあるのは世界的な合意事項です。とくに子どもの検診ですので、私はここで議論することに賛成します。

2018-01-26 23:54:59
Fact Check 福島 @StopFdema

㉒鈴木座長)まず甲状腺検査にどんな倫理的問題があるのか、評価部会で検討して、検討委員会にあげるようなプロセスを踏みたいと思います。 超音波検査を始める前は、これほど見つからないであろうと予想して始めたものの、検査をしたらいろいろなことがわかり、その対応を考えているわけです。

2018-01-26 23:54:59
Fact Check 福島 @StopFdema

㉓鈴木座長)ですから、当初の説明の内容と現実が乖離しはじめているのだと思います。その辺りを含めてまとめていきたいと思います。高野先生には、検討のたたき台になりそうなものを作成していただけないませんでしょうか。私の方でも現状の説明する文書と見比べながら考えていきます。 (以上)

2018-01-26 23:55:00