『百万光年のちょっと先』裏話

作者の古橋秀之氏による各話あとがき EPILOGUEまで収録(2018/05/26)
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古橋秀之@『ブラックロッド[全]』販売中 @Furuhashi_h

36「死者のボタン」。電車や産業用ロボットなどの安全装置で「オペレーターがスイッチを入れ続けていないと動作が停止する」タイプのものを「デッドマンスイッチ」と呼ぶそうで……というところからの発想。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-04-21 12:44:25
古橋秀之@『ブラックロッド[全]』販売中 @Furuhashi_h

37「キリリと回せば、勇気百倍」。グリム童話などにある「怖いもの知らずの若者」の話から。人間の喜怒哀楽を機械的にコントロールしたりするギミックは、なんか皮肉というか、人の悪い感じがして好きです。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-04-21 12:45:11
古橋秀之@『ブラックロッド[全]』販売中 @Furuhashi_h

38「最後の一冊」。図書館とか古本屋に「住む」というのはオタクの夢のひとつですが、歳を取ってくると「どうせ生きてるうちに読み切れない」と気づいてしまったり。不老不死だったりすると、その辺どうなんでしょうか。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-04-28 11:08:12
古橋秀之@『ブラックロッド[全]』販売中 @Furuhashi_h

39「七変化の男」。「七変化」というのは、インドに実在する(した)大道芸だとか。ギミックスーツによる「変身」は、CG以前のSFX映画のメイキングのイメージですが、現代でもUSJとか劇団四季で使ってそう。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-04-28 11:09:45
古橋秀之@『ブラックロッド[全]』販売中 @Furuhashi_h

40「金色の空飛ぶ獣」。小生意気で割とチョロいお姫さまが可愛くて、気に入っている話。「変形する万能生物」は仲間としては便利すぎて、コメディか出オチ的な短編でないと使いにくいかも。この話は後者ですね。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-04-28 11:12:04
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41「“首から下”と宇宙グモ」。平井和正の「サイボーグ・ブルース」で「加速状態の俺は、俺の脳ではなく補助用の電子頭脳で動いている。つまり人間ではない」みたいなくだりがあったなーと。実際には単純なON/OFFってわけじゃないんでしょうけど。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-05-05 12:15:14
古橋秀之@『ブラックロッド[全]』販売中 @Furuhashi_h

42「指折り数えて」。「指を折る」のは最も原始的な外部記憶装置ですね。「道具使うならコンピュータでも同じだろう」とも思うのですが、身体感覚が直観に与える影響ってありそうだなと。「算盤使ってるうちに暗算が速くなる」みたいな話。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-05-05 12:16:09
古橋秀之@『ブラックロッド[全]』販売中 @Furuhashi_h

43「平和の運び手」。昔ネットかどこかで見た「民族爆弾(特定民族の遺伝子に反応する生物兵器)」という言葉から。悪い冗談としか思えない発想ですが、「おろか村」系のネタとしてはアホらしくて気に入っています。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-05-05 12:16:47
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44「墓守と風の幽霊たち」。「風を媒体とする生命体」「墓石と高層ビルのアナロジー」などのアイディアをコンパクトにまとめて、1本。あと冒頭のシーンになんか既視感があるなーと思ったら、ゲゲゲの鬼太郎の歌詞(「夜は墓場で運動会」)かも。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-05-12 15:10:46
古橋秀之@『ブラックロッド[全]』販売中 @Furuhashi_h

45「ドロン猫と猫捕り名人」。以前『蟲忍』という作品(原作&イラスト/前嶋重機)を書いている時に、量子忍法を打ち破る「コペンハーゲン流・解釈の太刀」というワザを考えまして(ボツにしたけど)、なんとなく、そのイメージが念頭にありました。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-05-12 15:12:21
古橋秀之@『ブラックロッド[全]』販売中 @Furuhashi_h

46「流れ着いた手紙」。これも「情景一発」系。「ガラスの小瓶を地面に投げたら、なぜかポーンと大きく跳ねて海に消えていった……」という風景が描きたかった、気がします。あとはまあ、「解析不可能物体」ってSFっぽいですよね。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-05-12 15:12:57
古橋秀之@『ブラックロッド[全]』販売中 @Furuhashi_h

47「お脱ぎになっても大丈夫」。ゴーディアンとかグレンラガンとか、最近だとハルクバスターとか、「剥いても剥いてもまだガワがある」マトリョーシカ型ロボが好きです。合理的じゃないけどオモシロイ。お話としては「注文の多い料理店」かしら。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-05-20 10:13:33
古橋秀之@『ブラックロッド[全]』販売中 @Furuhashi_h

48「シャラリシャラリと、ガラスの実」。「箱から出さない宝物なら、空箱に『宝物』ってラベルを貼っとくだけでも同じじゃないの?」みたいな乱暴な話……なれど、「辺り一面の、ガラスの風鈴の群れ」みたいな、きれいなイメージでまとめ。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-05-20 10:14:19
古橋秀之@『ブラックロッド[全]』販売中 @Furuhashi_h

49「四つのリング」。基本話型はグリム童話の「鉄のハンス」。単行本用の書き下ろしとして、作品全体の「円環構造」のイメージを入れておきたかったので、「リング」をモチーフに。ダイソン環とか出てきます。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-05-20 10:15:04
古橋秀之@『ブラックロッド[全]』販売中 @Furuhashi_h

50「EPILOGUE」。最後に再び語り手登場。本編の語り手はこのメイドさんなわけですが、最初と最後はそんな彼女を見る坊ちゃん視点。「語り手もまた語られる」というメタ構造。もともと「創作秘話」とか好きなもので……このツイートもそうですね。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-05-26 10:42:37
古橋秀之@『ブラックロッド[全]』販売中 @Furuhashi_h

――というわけで、全48話+プロローグとエピローグの50回、無事完走です。おつき合いくださった方、どうもおつかれさまでした。最後だから特になにかあるというわけではなく、ふつうにシレッと終わります。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-05-26 10:44:07
古橋秀之@『ブラックロッド[全]』販売中 @Furuhashi_h

何年か後にでも、本体の書籍『百万光年のちょっと先』(紙でも電書でも)を読んだついでにこの裏話を見ていただいたり、逆になにかの検索に引っ掛かったこれらをきっかけに本体のほうを手に取っていただけたりしたら、幸福なことであるなあと思います。ではでは。 #百万光年のちょっと先・裏話

2018-05-26 10:45:01