日向倶楽部世界旅行編第43話「日常、そして変化」

三隈グループ @Mikuma_company

「ラーヴィは争いの絶えないラブスターで、何度も騙されたり傷付いたり酷い目に遭いながら、それでも愛を説き続けるんですよね」 「今作は今までラーヴィと戦ってきた者達がこうして集った、ラーヴィの行動が初めて報われた作品だな」 「この敵邪魔ね…」 ラーヴィ愛の旅は続く…

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「ラーヴィはやっぱ音楽いいですねー」 「歴代ボスのアレンジになっていて懐かしい気分になるな」 と、ラーヴィを遊びながら最上達が話していたその時、ラーヴィが動きを止めた。 「ん、初霜？どうしたの？」 最上達が訊ねると、初霜は辺りをキョロキョロし、立ち上がった。

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「なんだ？トイレか？」 「違う…何か、来るの…」 初霜がそう言った、次の瞬間！ ヒューガリアンの船内に、アナウンスが響き渡った！ 「こちら三隈！航路上に深海棲艦の一団が現れました！迎撃の用意をお願いしますッ！繰り返します、航路上に深海棲艦の一団、迎撃の用意を！」

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楽しいゲーム中に深海棲艦の出現、アナウンスの復唱が始まった頃には、三人は既に部屋を出ていた。 「行くぞ二人共！」 「ブルネイまでのんびりって時に、間の悪い奴らですね！」 「全くだ！」 最上と日向は悪態を吐きつつ廊下を走り、格納庫へ続くエレベーターに乗り込む。

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「ブルネイじゃ大会もあるんだ、二人共怪我はするなよ」 「分かってますよ、深海棲艦にやられてちゃ、大会も勝てないでしょうしね。」 二人がそんな事を話している間にも、エレベーターは勢いよく降り、チーンという音と共に格納庫へと辿り着く、最上と日向はそこを駆け足で出た。

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だが初霜だけは、エレベーターに残っていた。 「初霜！行くよ！」 「……」 「初霜？」 最上が二回呼ぶと、彼女はハタと気が付き、口を開いた。 「え、ええ、今行くわ。」 「大丈夫？」 「平気よ、久し振りの出撃で、少し考え事してたの。」 初霜は微笑んで答え、最上達の後を走る。

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だが、表向きはいつも通りの彼女だったが、彼女自身は内面に変化を感じていた。 (何かしら…身体が軽い、それに、もう身体が熱い…今あいつらを倒したら、すごく気持ち良い気がするわ) 初霜は生唾を飲み込み、うなじに手を触れる、燃えるように熱く、しっとりと濡れていた。

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それが分かると、彼女は最上の袖を掴んだ 「ねえ最上さん」 「ん？なんだい」 最上が足を止めて振り返ると、初霜は上目遣いに言った 「…頑張りましょうね、一緒に」 「そうだね、いつもの事だけど、油断しないようにしよう」 彼女はそう答えると、また前を向いて走り出した。

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初霜もすぐ、その後を追って走り出す 「私も…私も、頑張っちゃうわ…」 彼女は呟き、目を見開き、舌舐めずりをする。 小さく華奢な身体が、跳ねるようにビクッと震えた。 第43話 「日常、そして変化」 おしまい

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【扶桑の部屋】 自動航行システムの実装に伴い、三隈が扶桑の為に用意した部屋。 畳敷きの広々した和室であり、押し入れや棚などの収納に、大画面液晶テレビやミニ冷蔵庫など至れり尽くせり。 航海中の扶桑は普段ここにおり、配信されている映画を見たり、本を読んだりしてのんびり過ごしている。

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【日向の部屋】 広々した洋室だったが、日向が色々買ううちに普通の部屋と大差なくなった。 キッチンや風呂場など一通り揃っており、その気になれば引きこもりもできる。 模型や本だけでなくゲーム機などの遊び道具も大量にある為、最上や初霜は度々ここにたむろしている、実質三人の遊び場。

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【扶桑】 圧倒的な強さを持つ晴嵐の波紋使いにして横須賀の守護神。 初めこそミステリアスな女性だったが、七つの国を回った今、その面影はすっかり失せてのほほんとしている。 ヒューガリアンの船長だがテクノロジーに疎く、最上におばあちゃん扱いされた事がある、映画観賞や読書など趣味は色々。 pic.twitter.com/85glmiLaWR

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