日向倶楽部世界旅行編第25話「焦りと無茶と不協和音」

消耗したヒューガリアンに補給をするべく、日向達は拠点のあるソロモン諸島に立ち寄る。
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三隈グループ @Mikuma_company

今回から新しいオープニングです、こちらもよろしくお願いします。 pic.twitter.com/db2wAaxwLf

2017-12-05 21:19:04
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【これまでの日向倶楽部】 扶桑です。 今回からまた私達のお話のようですね、なので私の方から日向倶楽部三つの出来事! 一つ!深海棲士ザイアンが伊勢と共に現れる! 二つ!ザイアンが異形の怪物と化す! 三つ!それを倒し、補給の為ソロモン諸島へ向かう! …!最後まで言い切

2017-12-05 21:30:03
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【これまでの日向倶楽部その2】 ちわー、鈴谷だよ。 凄腕のワタリ艦娘として各地を旅していた美人薄命な鈴谷さんは、ひょんな事から変わった旅行集団日向倶楽部に10万ドルで雇われました。 雇われたからにはそりゃもう大活躍、あたしの活躍は17話とか21話を読んでよネ!以上!

2017-12-05 21:30:43
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【これまでの日向倶楽部その3】 日向達は伊勢とザイアンを退け、消耗したヒューガリアンに補給を行う為拠点のあるソロモン諸島に向かう。 それはさておきヒューガリアンに自動操縦機能が実装、これまで付きっきりだった扶桑が船内を動き回れるようになった!おめでとう扶桑!

2017-12-05 21:31:18
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日向倶楽部 〜世界旅行編〜 第25話「焦りと無茶と不協和音」

2017-12-05 21:31:43
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〜〜 ソロモン諸島、1000もの島から成り立つ島国、人口は約60万人、外務省によると国土は岩手県の二倍ほど、南太平洋の島国らしく、豊かな自然がてんこ盛りの観光地である。 首都は第二次大戦時激戦地となったガダルカナル島のホニアラ、英国との繋がりが深くキリスト教徒が多い。

2017-12-05 21:32:21
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そしてここはソロモン中央基地、ソロモン諸島の小拠点達を統合している大きな基地である。 深海棲艦はそれはもう太平洋のあちこちにうろついており、艦娘もあちらこちらへ出向く必要があった、その為の中継基地として設立されたショートランド泊地が大きくなって移転したのがここである。

2017-12-05 21:33:14
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そんな中央基地の食堂に、最上、初霜、鈴谷、扶桑の四人はいた。 「前はショートランド泊地だけだったのに、なんか大掛かりになったね」 「ね、あの頃とは雰囲気もずいぶん違うわ」 最上と初霜は山盛りのパフェを二人でつつきながらのんびりと話す、あくびが出そうなほど暇であった。

2017-12-05 21:34:03
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「ここはオーストラリアが結構なお金出してるからねぇ、それもあるんじゃないかナぁ」 その隣で鈴谷がコーラをぐぴぐぴと飲み、義手をカチカチと鳴らす、やはり暇であった。 「詳しいね鈴谷」 「ここで働いた事もあるしネ、設備は良かったよ」 「へぇー」

2017-12-05 21:34:56
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話しつつ鈴谷は新しいコーラを開ける 「ていうか二人はここ来た事あるの?」 「うん、ボクは作戦の時何回か」 「私は作戦が始まった頃に来た事があるわ、その頃はまだ何もなかったけれど。」 最上も初霜も艦娘としてはベテランの部類、二人は当時を懐かしむように語る。

2017-12-05 21:35:43
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その話を聞いているうち鈴谷はある疑問を抱き、訊ねた。 「…?初霜ちゃんの方が着任先なわけ?」 「そうだよ、ボクの方が後。」 「マジ?」 「ええ、私の方が早かったわね」 鈴谷は目を丸くする、初霜と最上、どう見ても最上の方が年上だし、最上の方が先輩に見えた。

2017-12-05 21:36:35
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「じゃあアレ?最上ちゃん結構…いやでも第一世代っしょ?だから…」 二人の顔を交互に見て頭を捻る、しかし結論がどうやっても出ない。 「…どういう事?」 「私が12歳で艦娘になっただけの事よ?」 「ハァー?」 ますます鈴谷の頭がこんがらがった、意味が分からない

2017-12-05 21:37:23
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初霜の証言からすると彼女が艦娘になったのは12歳の時で、今から4年以上前、だがその見た目は精々10歳と少し、何もかもが合わない。 「えぇ…?初霜ちゃんさ…今幾つなの」 「うーん、いちにいさん…17歳かしら」 「あぁ!?17歳の身体じゃねーじゃん!意味分かんねぇ」

2017-12-05 21:38:13
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ちんぷんかんぷんさに義手で頭をかきむしる鈴谷、それを見て最上は笑う 「ハハハ、まあそう思うよね。…言っていいのかな?」 「うーん、平気よ、今更だもの」 「そっか、実はさ…」 最上は初霜が訳あって身体の成長が止まっているという事を話した。

2017-12-05 21:39:11
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「高速修復剤の副作用…?髪が伸びやすくなるだとか肌のハリが良くなるみたいな話はよく聞くけど、身体の成長が止まるは初耳だ…」 「万能細胞だとかナノマシンだとか、まあよく分からないわ。でもバスに子供料金で乗れるのはちょっと便利かも。」 「へぇ…」 タフだなぁと鈴谷は感心する

2017-12-05 21:40:03
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と同時に、ある考えも浮かんだ。 (歳をとらない艦娘…まさか初霜ちゃんがゼロ?いや、それは流石に無いか…?) 隣にいる扶桑を横目に思案する (こっちって可能性もまだある…両方に注意しておくかな…) 難しい顔をしながら、鈴谷はコーラを飲み干した。

2017-12-05 21:40:55
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そうしていると最上のスマートフォンが鳴る、彼女は画面を確認し、それをしまって言った。 「日向さんが来てくれって、行こう。」 「どうしたのかしら?」 「うーん、まあ行ってみよっか。」 四人は食堂を後にし、日向達の元へ向かった。 〜〜

2017-12-05 21:41:44
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〜〜 ソロモン中央基地・司令部 「失礼しまーす…」 「おお、来たか。」 最上達が部屋に入ると、日向、三隈、あきつ丸、そして革製の椅子に金髪の男が座っていた。 「この方はウィルソン司令官、この中央基地の責任者だ。」

2017-12-05 21:42:42
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ウィルソンと呼ばれた男は礼儀正しい会釈と共に立ち上がる。 「こんにちは日本の艦娘の皆さん、ウィリアム・ウィルソンです、艦娘達からはウィリーと呼ばれています。」 「初めまして司令官。ボクは最上です、航空巡洋艦娘やってます。」 残る三人も自己紹介をして行く

2017-12-05 21:43:33
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すると鈴谷が挨拶したところでウィルソンはふと気づく 「スズヤ…?あぁ!久しぶりですね。」 司令に鈴谷はへらへらと頭を下げる 「へへっ、その節はどうモ。」 「こちらこそまた会えるのを楽しみにしていました、まだここに腰を落ち着ける気はありませんか?」

2017-12-05 21:44:28
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ラブコールを鈴谷はやんわりと断る 「ありがたいんだけどまあ、まだやりたい事もあるんでね、答えは前と同じで。」 「そうですか…残念ですね、では貴女の夢が叶う事を応援して待ちましょう。」 司令官が爽やかな笑顔でそう言うと、鈴谷も白い歯を見せて笑った。

2017-12-05 21:45:23
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さて、そんなこんなで挨拶を済ませ、日向が本題に入る。 「まず補給だが…ヒューガリアンの規格に合う砲弾はここには無いそうだ。」 「申し訳ありません、艦娘や艦娘母艦用の備品はあるのですが…」 ヒューガリアンの主砲は戦艦規格のもの、何処にでも置いてあるわけではないようだ。

2017-12-05 21:46:13
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「じゃあ一度トラックに戻るんですか?」 「いや、あそこにも無いらしい。」 なら三隈さんが手配するのは?と初霜、だが三隈は難色を示す 「出来ますけれど、それなりに時間がかかりますわね。」 「うむ、だからしばらくここに滞在しよう…という訳だ。」

2017-12-05 21:47:03
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日向がそう言うとウィルソンは快諾した 「カンムスは助け合い、と昔会った方に言われました、ソロモン中央基地はあなた方を歓迎しますよ。」 「ありがとうございます、では我々は…」 と、日向が彼に礼を述べている最中、何者かが司令部のドアを開けた。

2017-12-05 21:48:05
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