桜さくらSAKURA2018展@山種美術館 館長・山崎による作品紹介

山種コレクションの中から、桜が描かれた作品を厳選し、一堂に公開する展覧会は6年ぶり。山種美術館「[企画展] 桜 さくら SAKURA 2018 ―美術館でお花見!―」 (2018/3/10~5/6)会期中の館長・山崎妙子による作品紹介のつぶやきをまとめました。次回は5/12から【特別展】琳派 ―俵屋宗達から田中一光へ―を開催いたします。
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山種美術館 @yamatanemuseum

「春山晴靄」は、結城素明の四幅対《春山晴靄・夏渓欲雨・秋嶺帰雲・冬海雪霽》(山種美術館)のうちの一幅。渓谷に咲く山桜を、胡粉の点描で表現しています。谷川の舟に乗る人物の描写が、自然の雄大さを引き立てていますね。(山崎) pic.twitter.com/c7S0Wa8E59

2018-04-03 12:00:09
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奥田元宋《湖畔春耀》(山種美術館)。十和田湖に魅了された元宋は、たびたびこの地を取材に訪れました。元宋は湖畔の木々の萌えたつ緑と、鮮やかな山桜の微妙な色の階調が、まるで「古代裂」のように見えたそうです。(山崎) pic.twitter.com/fthjPeGPzP

2018-04-04 12:00:08
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小茂田青樹《春庭》(山種美術館)。麗らかな日差しの中、右側の満開の桜の木と左側の椿が目を引き、桜の花びらで彩られた小道が作品に奥行きを与えています。葉の生き生きとした緑と、桜と椿のコントラストが美しいですね。(山崎) pic.twitter.com/UTlQsiDxSI

2018-04-05 12:00:09
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冨田溪仙《嵐山の春》(山種美術館)。京都の嵐山は溪仙が生涯にわたって繰り返し描いた画題。本作品では、山桜が花開き、色づき始めた嵐山の風景を、軽やかな筆致で描いています。右隻と左隻の川を下る筏の動きの対比にもご注目。(山崎) pic.twitter.com/wbMZH1XTC6

2018-04-06 12:32:20
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渡辺省亭《桜に雀》は山種美術館が所蔵する三幅対《月に千鳥・桜に雀・紅葉に小鳥》のうちの一幅。花鳥画を得意とし、海外でも人気を博した省亭は、迎賓館赤坂離宮の壁に飾られた七宝額の下絵を手掛けたことでも知られています。(山崎) pic.twitter.com/WRcjky4HR5

2018-04-09 12:00:14
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川端龍子《さくら》(山種美術館)は今回展示作品の中でも目を引く異色の作品。主役は桜の花ではなく、なんとその幹!大画面でも構図にこだわり、大胆な筆致と躍動感あふれる画面が特徴の作品を生み出した龍子らしい作品ですね。(山崎) pic.twitter.com/uezQ65UGEC

2018-04-10 12:33:05
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『太平記』の一場面を描いた橋本雅邦《児島高徳》(山種美術館)。南朝方として活躍したとされる児島高徳が、配流される後醍醐天皇をお救いすることができなかった赤心を詩にあらわし、削った桜の木に書き留めて奏上したといいます。(山崎) pic.twitter.com/GRrIv1eniG

2018-04-11 12:00:14
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速水御舟《夜桜》(山種美術館)。夜の闇が墨一色で表現され、花びらには胡粉、葉脈には金泥が微量に用いられています。闇の中、月の光でほのかに白く浮かび上がる夜桜の美しさを、色彩を絞ることで見事に際立たせていますね。(山崎) pic.twitter.com/MN3QhDq6CG

2018-04-12 12:01:55
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小林古径《桜花》(山種美術館)。無背景の画面に桜の枝先に焦点を合わせた構図は、12世紀の中国・宋代院体花鳥画を思わせます。花弁、枝、葉は、輪郭線を用いず描かれ、赤い葉としべには金泥が施されている点にもご注目。(山崎) pic.twitter.com/5swQ1ZDNf3

2018-04-13 12:00:07
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森田曠平《百萬》(山種美術館)は、観阿弥原作・世阿弥改作の能『百萬』から着想を得た作品。描かれているのは、我が子を探して川を渡る百萬の姿。原作は笹を持つ設定ですが、本作品では春の嵯峨野を象徴する桜を手にしています。(山崎) pic.twitter.com/pZtqlWd8d8

2018-04-15 12:07:07
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今日は新月。山種美術館で現在開催中の桜展でも、新月が描かれた作品を展示中。川合玉堂《古城新月》は、新月、古城、桜が対角線上に配置された美しい作品です。ぜひ会場で作品の中に描かれた新月を見つけてみてくださいね。(山崎) pic.twitter.com/O6U8NfnTvP

2018-04-16 12:00:12
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桜狩とは、山野に桜の花を訪ね遊ぶことで、『新古今和歌集』など、古くから詩歌や文献にも見られます。菊池契月《桜狩》(山種美術館)の黒馬をひく雅な佇まいの武家の少年は、持ち帰るのに丁度よい山桜の枝を見つけたようですね。(山崎) pic.twitter.com/jMF9qDd0A8

2018-04-18 12:00:08
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明治後期から大正期にかけて「花鳥画の芳文」として人気を得ていた菊池芳文。本展では画帖《花鳥十二ヶ月》のうち「桜」の頁を展示しています。縦や斜めにしだれる枝の部分を切り取って描いている点が特徴的。(山崎)@山種美術館 pic.twitter.com/zLK7cOB7p2

2018-04-19 12:43:53
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西郷孤月《月・桜・柳》(山種美術館)のうち、本展では桜図を展示。春の陽光の中、咲き始めのしだれ桜の花やつぼみが繊細に表現されています。縦長の画面に、枝先や幹が効果的に配置されている点にもご注目。(山崎) pic.twitter.com/q3oKhVxtOV

2018-04-20 12:00:07
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川合玉堂《春風春水》(山種美術館)。渡し船の船頭がワイヤーを引く様子、流れの早い渓流の複雑な水面の動きが巧みに表現された作品です。澄んだ渓流の水や、木々や苔の緑、右側の山桜の色合いが、春の爽やかさを感じさせますね。(山崎) pic.twitter.com/rwTWCCoPWx

2018-04-22 12:00:07
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守屋多々志《聴花(式子内親王)》(山種美術館)。式子内親王、鎌倉初期の代表的な女流歌人で『新古今集』などに歌が多く収められる才女。彼女の和歌に着想を得て制作された作品です。(山崎) #女性MW #ミュージアムウィーク pic.twitter.com/1uu63ggYp0

2018-04-23 12:00:11
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#ミュージアムウィーク の本日のテーマは #市MW 。日本の古都・京都の四季を描いた国井応文・望月玉泉・中島有章による合作の画帖《京洛四季》(山種美術館)をご紹介。北野社や東福寺、保津川、宇治橋など、京都の名所が描かれています。現在は玉泉が京都御所を描いた頁を展示。(山崎) pic.twitter.com/iuO5v2AhJW

2018-04-24 12:00:07
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同じく森寛斎《京洛四季》(山種美術館)をご紹介。歴史に登場する京都の名所に加え、明治6年に東山に開業した吉水温泉の楼閣や、鉄橋にかけ変えられたばかりの四条大橋など、明治期の新しいランドマークも描かれています。現在は第2帖の第3図を展示。(山崎) #市MW #ミュージアムウィーク pic.twitter.com/WMTIxDUso9

2018-04-24 12:05:04
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山元春挙《裾野の春》(山種美術館)は、世界文化遺産である富士山、そして桜という日本を象徴するモティーフを組み合わせた作品。精緻な筆致の民家の描写は、写真を思わせます。庭で餌を食む鶏たちや、屋内で作業をしている人の姿にもご注目。(山崎) #遺産MW #ミュージアムウィーク pic.twitter.com/r7ddFOnOJv

2018-04-25 12:00:08
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桜展にはよく見ると子供が描かれた作品も展示。菱田春草《桜下美人図》に描かれた女性たちの一人は幼い娘です。少し不自然に体をくねらせて振り返った少女の視線の先には謎の動物が!(山崎) @山種美術館 #子供MW #ミュージアムウィーク #めいこい #明治東亰恋伽 pic.twitter.com/O5QYhMuuJZ

2018-04-27 12:28:58
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今年は山種美術館前の生垣のテイカカズラが早くも開花!花の名は藤原定家と式子内親王の悲恋の伝説を題材にした謡曲「定家」に由来。ご来館時にはふわりと漂う甘い香り、新緑の葉の中に咲く小さくて可愛い白い花もお楽しみくださいね。(山崎) pic.twitter.com/hzAjsn9Ww2

2018-04-28 11:00:19
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現在展示中の守屋多々志《聴花(式子内親王)》(山種美術館)には、このテイカカズラの名前の由来になった鎌倉初期の代表的な女流歌人で『新古今集』などに歌が多く収められる才女・式子内親王が描かれています。(山崎) pic.twitter.com/OLurNhoKUO

2018-04-28 11:10:46
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日本の自然の美しさは四季があること。なかでも絵画の世界では美しい花を咲かせる春と木々が紅葉する秋の光景が好んで描かれました。小野竹喬《春野秋溪 のうち「春野」》も春と秋をそれぞれ左右の屏風に描いた作品のうちの春の光景です。(山種美術館)(山崎) #自然MW #ミュージアムウィーク pic.twitter.com/r08cG9uYC5

2018-04-28 12:01:46
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今日は #昭和の日 。桜さくらSAKURA展@山種美術館に展示される作品のうち、昭和生まれの画家は加山又造と千住博の二人。同じ画題を扱っても、時代や地域、画家によってその表現が異なるのも、テーマ展の面白さなんですよ。(山崎) #違いMW #ミュージアムウィーク pic.twitter.com/p1NtOjyP0T

2018-04-29 12:03:22
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今宵は満月。当館で開催中の桜さくらSAKURA展には、月と桜が描かれた作品が数多く出品されています。この今尾景年《松月桜花》(山種美術館)も、松の枝の間からのぞく、まんまるの朧月が幻想的かつ美しい作品です。(山崎) pic.twitter.com/pBnufnjY1h

2018-04-30 12:00:06
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